襲来-2
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「ーーーわふるまる さん やろ?」
「ッ!?」
わふるまると名乗る彼が消えたのとしまじろくんが危機を感じとって防御の構えをとったのは同時だった。
一拍遅れて
ドォオオ・・・ッッ!!
地鳴りのような轟音が鳴り響く。
見れば、しまじろくんが侵入者の攻撃に吹き飛ばされ、壁に打ち付けられているところだった。
何をしたのかまるでわからなかった。
唯一分かるのは、わふるまるがさっきまでしまじろくんのいた場所に入れ替わるように立っている事だけ。
彼は依然として飄々とそこに佇んでいる。
「し、しまじろくんが・・・。」
僕の口から漏れ出た声に反応してわふるまるさんの顔だけがこちらを振り向く。
その動作だけで僕は鬼に心臓を掴まれたような気分になった。
「ヒッ・・・!?!」
思わず口から息が漏れてしまった。
(逃げなきゃ…逃げなきゃ逃げなきゃ、逃げなきゃ)
しかし自分の意思とは無関係に、体は凍りついたように動かない。
指の一本ですら自分のものではなくなってしまったかのような感覚に襲われながら、
それでも途切れることのない意識で思考を続ける。
(どうしたらいい・・・?どうすれば、どうすれば。)
その時、僕の視界の隅に、壁に背をもたれかけさせ、ボロボロになってしまった血塗れのしまじろくんの姿が映る。
(そうだ・・・、ここで僕が逃げれば、しまじろくんはどうなる・・・?僕らのおぴなつ海賊団は、どうなる・・・?)
生命の危機に瀕した際の本能のようなものか、僕の頭は、硬直する身体とは逆に幾ばくかの冷静さを取り戻し、僕に決断を迫る。
「クソッ・・・。」
ジト。と汗が頬を伝う・・・。
(僕が・・・やるしかないのかよ・・・!)
(僕にできるのか・・・?)
ーーー逡巡。
(やるんだ・・・、僕なら、大丈夫だ、大丈夫だ、いくぞ!やってやる!!くそがあああああああああ!)
「ああああああああああああああ!!!!
"おぴなつ拳"ッッ!!!!」
そう不安をかき消すかのように、今まで出したことのないような大声で叫びながら、
僕ーおぴなつーは闘気解放の呪文をコールした。
☆ついに明かされる能力、血継限界とは一体ー・・・!?