表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/31

第28話 冒険者は司祭様の過去を知る

 イブラヒム神聖同盟内部での土地制度は、三層構造によって成り立っている。


 まず第一の所有者は国王・諸侯・教会などの領主である。

 彼らはその土地の治安維持や治水、インフラを整備し、その費用として税金を徴収する。

 つまり政治的な、行政的な意味での所有者である。


 第二の所有者は裕福な商人や農家、そして騎士……いわゆる地主である。

 彼らは土地を所有する代わりに、領主へ“地税”を治める。

 つまり法的な、そして経済的な意味での所有者である。


 第三の所有者は小作農や農奴などの実質的な所有者である。

 彼らは地主から土地を借りて、地主へ土地の“借地料”を治める。


 一般的に土地の所有者、私有地と言えば第二の所有者、土地を示す。

 

 なお、第一の所有者と第二の所有者、または第二の所有者と第三の所有者が同一人物であることは決して珍しくはない。


 第一の所有者と第二の所有者が同一人物の場合は“領主私有地”であり、第二の所有者と第三の所有者が同一人物である場合は“独立自営地”となる。




 セリーヌの出身地であるレノワ村の領主はブルングント公爵である。

 そして地主もブルングント公爵であり、つまり“領主私有地”であった。


 それが今から四年前、所有者が変わった。

 セリーヌ・フォン・ブライフェスブルクがブルングント公爵からレノワ村周辺の土地を購入したのだ。

 こうして地主はセリーヌ・フォン・ブライフェスブルクへと変わった。

 

 それからすぐにセリーヌ・フォン・ブライフェスブルクがレノワ村の住民であった農奴たちに、土地を格安で売り払った。

 彼らはそれから二年間の間に、再び土地をセリーヌ・フォン・ブライフェスブルクへ再度売却し……現在の所有者はセリーヌ・フォン・ブライフェスブルクとなっている。




「それはつまり……セリーヌという人物が領主から土地とレノワ村の農奴を買い上げ、土地を元農奴たちへ払い下げた。それから二年間の間に、独立自営農民、つまり自由民となった農民たちは再び土地をセリーヌへと売却し、レノワ村から去った。……ということでしょうか?」


 アレクサンデルが尋ねると、助祭は頷いた。


「そのようですね。記録を見る限り、どうやらこのレノワ村の土地はあまり地味豊かとは言い難い場所だったようです。自由民となった者たちは土地を売り払い、別の場所で心機一転、生活を始めたということでしょう」


「……」


 つまりレノワ村を廃村にしたのは、セリーヌということになる。

 いや、結果的に廃村になったというのが正しいのかもしれない。


(セリーヌが“セリーヌ”であるとするならば、故郷の人を助けたかった……というところか?)

 

 領主に直接支配される農奴の暮らしはお世辞にも良いとは言えないだろう。

 そんな暮らしから彼らを助けたかった、というのは動機としては十分だ。


「……助祭様。一つ、聞いても良いですか?」

「何なりと」

「農奴出身の者は聖職者になれますか?」


 アレクサンデルが尋ねると、少し考え込んだ様子を見せてから助祭は答えた。


「農奴が聖職者になることは不可能です。聖職任用試験を受けることができるのは自由民だけですから。ですが……農奴が才を見込まれ、領主によって解放されて自由民となったのちに聖職任用試験を受ければ聖職者となることは可能です」


 つまり“セリーヌ”でも聖職者になることができる。

 やはりセリーヌは間違いなく、“セリーヌ”だ。


「……聖職者の経歴を開示してもらうことは可能ですか?」

「それは個人情報に当たりますので、難しいです。ですが……」


 助祭は一度言葉を切ってから告げた。


「セリーヌ・フォン・ブライフェスブルクについて、詳しい人物を紹介することは可能です」







「少々、回りくどいやり方になってしまい、申し訳ない。アレクサンデルさん」

「い、いえ……ご親切に対応してくださり、ありがとうございます」


 アレクサンデルはそう言って目の前の司教に頭を下げた。

 それからアレクサンデルはまじまじと司教を観察する。


 肌の色は浅黒く、ガリア王国の出身者ではない。

 おそらくはイブラヒム神聖同盟の最南部の出身者だ。


 ルテティス大司教のイルハムもそうだが、ガリア王国の高位聖職者の多くはガリア王国よりも遠方の国々、主に東方や南方出身者が多い。

 これはガリア王国が侵略されているから……ではなく、現地出身者が現地の聖職者となることで、現地の有力者と癒着することを防ぐためである。


 逆にガリア王国出身者は東方や南方の教会に派遣される。


「改めて、名乗りましょう。私はヘリホルと申します。畏れ多くも、主よりブルングント大司教管区の教会管区長を任されております」


 また偉い奴がでてきたぞ。

 アレクサンデルの背中に冷たい汗が伝った。


「モンモランシ選教候からの紹介状には、一度あなたに土地の取引履歴を調べさせてから、話してやれと書かれていまして」

「なるほど、そういうことですか」


 シャルロットは結果ではなく、アレクサンデルがセリーヌのことについて調べる過程を大事にしているらしい。

 より正確に言えば、その過程でセリーヌのことをあれこれ考えることを推奨しているのだ。


「ところで、あなたとセリーヌはどのようなご関係で?」

「俺とセリーヌは……」


 アレクサンデルは少し迷ってから、はっきりと答えた。


「俺はあいつの、友人で、幼馴染です。そして……あいつは俺の初恋の人で、俺は彼女のことを愛しています」


 そう言ってから頭を掻いた。

 少しこそばゆい。


 アレクサンデルがそう答えると、ヘリホルは目を細めた。


「ははは、若いというのは良いですね。……さて、では私と彼女の関係についてお話しましょうか。私が彼女と出会ったのは、彼女が四歳の……丁度夏至祭が終わってからしばらくしてからのことですね。当時、私はレノワ村とその周辺の教会で司祭をしておりました」


 レノワ村。

 という単語が出てきた。


 やはりセリーヌは“セリーヌ”だったのだ。


「十分の一税の回収のためにレノワ村を訪れたのですが、その時に子供たちに一人の女の子が、他の子供たちに得意気に文字や算術を教えているところを見つけました。私はとても驚きましたよ。農奴にはまともに文字が分かる者はいませんし、数もまともに数えられません。にも関わらず、小さな四歳ほどの女の子がそれを知っているわけですから」


 農奴は文字を知らない。

 知る必要はないからだ。


 また数もまともに数えられない。

 農奴が数えられる限界は十二だ。

 十二なのは季節が“十二”までだからだ。

 

「それで少し興味が湧きまして。その子に聞いてみたのです。勉強をしたいか? と。そうしたら、その女の子はもっといろんなことが知りたいと言ってきました。だから……まあほんの戯れのつもりで、啓典の第一章を見せ、その読み方を教えてみたのです。それからそれを暗唱してみるように言った。そうしたら彼女はすらすらと、十分間、それを神聖語で暗唱してみせたのです。私が教えた通りの発音で」


 啓典はすべて神聖語という特殊な言語によって書かれている。

 神聖語は神が人に授けた言語であり、神聖語で書かれていない啓典は正式な啓典とは認められていない。

 

 そして神聖語の発音や文字はガリア語やゲルマニア語とは根本的に異なる。 

 そのためその習得は非常に難しい。


「後で分かったことですが、彼女は一度見たものはすべて暗記することができる、非常に優れた記憶力を持っていました。まあ、ともかく……私は彼女がいわゆる“天才”だということに気付きました。こんな農奴の村でこの才能を腐らせるわけにはいかない。そう考えた私は三日に一度、村に訪れて彼女に勉強を教えました」


 そう言ってからヘリホルは珈琲を口にする。

 それから再び口を開いた。


「もうお分かりですね? それがセリーヌです。彼女は見る見るうちにあらゆる知識を吸収し、七歳の時点で学術語(ラテナ語)と神聖語の読み書き話しをほぼ完全に身に着けました。私はブルングント公爵に掛け合い、彼女を自由民にさせました。それからエスケンデリア市という南方の港町にある、エスケンデリア女子幼年修道院に彼女を送り込みました」


 エスケンデリア市はガリア王国から遥か南西にある人口百万を超す大都市だ。

 イブラヒム聖教会の直轄都市であり、学問と経済の中心地だ。


「彼女は私の期待通り、修道院でますます多くの学問を修めました。九歳には名門と知られるエスケンデリア大学に入学し、 十一歳で|Baccalaureus《学士》課程を修了。同年に大学院に入り、一年でMagister(修士)課程を修了させました。それからすぐに聖職任用試験を受け、十二歳という若さで助祭となった。これは聖職任用試験が始まって以来、最年少合格者です。加えて……聖職任用試験に三つの試験段階がありますが、彼女はその三つすべてで首席を取りました」


 ヘリホルはまるで自分自身の経歴を自慢するかのように、セリーヌの経歴をすらすらと述べた。


 アレクサンデルも風の噂で聖職任用試験の難しさは知っている。

 第一試験、第二試験、第三試験という三つの試験段階があり、どこまで試験を突破できたかでキャリアが決まるという。

 聞くところによると、その試験倍率は三千倍だとか。


(あいつ、そんなに凄いやつだったのか……)


 果たして、自分はセリーヌに相応しい男なのか。

 アレクサンデルは少し自信を喪失した。


「私は我が事のように喜びました。私は自ら空港まで出向き、セリーヌを迎えに行きました。ですが……飛行船から降りた時のセリーヌは変わっていました。かつてキラキラと輝いていた瞳は死んだように曇り、周囲を明るくする太陽のような笑顔は彼女の表情から失われていました。そして左腕には激しい自傷の痕……」


 ヘリホルは心の底から悔いるような声で言った。


「私は愚かです……想像できたはずなのです。良家の子女ばかりが集まる幼年修道院で、容姿端麗で天才な“農奴”出身の女の子が、どのような扱いを受けるのかを。彼女は毎月、私に手紙をくれました。そこには毎日生活が楽しいと、みんな優しくしてくれると……自分の今の生活を自慢するようなことばかりが書かれていた。だから……私は安心してしまった」


 ヘリホルは自らの拳をテーブルに叩きつけた。

 自らを罰するかのように。


「私は! 三年間、彼女と一緒にいた。だから、知っていたのです……彼女が実は見栄っ張りだということを。誰よりもプライドが高いことを。そして人を心配させないように、無理をしてでも笑顔を浮かべる健気な子であることを! 今考えてみれば、彼女からの救難信号は手紙の端々にあったというのに!!」


(……そういうこと、か)


 何のことはない。

 “いじめ”だ。


 セリーヌは才能と容姿を妬まれ、農奴出身であることを理由にいじめを受けたのだ。

 だから農奴であることにコンプレックスを抱いているのだろう。


「それから、彼女はブライフェスブルク家に養子入りをしました。その時に実の家族と揉めたようで、以来彼女は家族と縁を切ってしまった。そして彼女は自らの手で故郷を消し去ってしまいました。……そして彼女は今も苦しんでいる」


 それからヘリホルはアレクサンデルを懇願するように見つめた。


「アレクサンデルさん、どうか……彼女を救ってやってください」


______________________________________________

聖職任用試験


聖職者はイブラヒム神聖同盟を運営するために必要不可欠な官僚であり、そしてまた充実な神の僕。

そのため優れた学識は無論のこと、強い信仰心も求められる。

が、信仰心を測定する機械など存在しない。

結果、信仰心を測るために聖職任用試験が行われる。つまりイブラヒム教の知識をどれだけ身に着けているかで、その信仰心を測定する。


聖職任用試験の運び


第一段階:修道院への入院試験


聖職者になるには試験だけではなく、相応の修行が必要となる。そのため聖職任用試験の受験には最低三年間の修道院での修行が条件となる。

修道院で厳しい修行と、そして聖職任用試験に必要な学力を身に着けることになる。

そんな修道院に、まず入るのに試験が必要となる。

受験資格は二十歳以下であること。

一般的には八歳から十二歳の間に入院することが多い。


尚、合格倍率は百倍ほど。受験者のうち、一%だけが合格できる。



第二段階:|Baccalaureus《学士》の取得


聖職任用試験の受験条件の一つ。最低でも大学を卒業していること。

一応、お金を積めば簡単には入れる大学もあるのでそこまで難しくはない。

そもそも修道院への入院試験を潜り抜けた子供たちにとっては、一般の人間も受験する大学受験は障害にならない。(ぶっちゃけ、修道院への入院試験の方が難しい)


尚、「お金を積めば簡単には入れる大学」の出身だと聖職者になった後に露骨に馬鹿にされるため、普通なら名門大学へ入学する。

セリーヌの入学した『エスケンデリア大学』は、“七大学”と呼ばれる名門中の名門。


第三段階:一次試験(地方試験)


ここからようやく聖職任用試験が始まる。

受験資格は修道院に三年以上、学士の学位取得、そして七十歳未満であること。

受験者たちは各地方(出身地ではなく入院している/した修道院ごと)単位で試験を受ける。

倍率は百倍。受験者のうち一%ほどが合格できる。

この試験に合格することで、“下級キャリア”を取得できる。


“下級キャリア”は次の二次試験への合格資格、そして(出世上限が司祭までではあるが)聖職者として教会で働ける資格を示す。


平均合格年齢は三十五歳ほど。

セリーヌの十二歳は歴代最年少記録である。


第四段階:二次試験(中央試験)


受験資格は下級キャリアを取得していること、五十歳未満であること。

各地方の代表が聖都に集まり、試験を受ける。

合格倍率はおおむね百倍。つまり合格者のうち一%ほどが合格できる。

この試験に合格すると“中級キャリア”を取得できる。


“中級キャリア”は三次試験への合格資格であり、また老年までにはよほど無能でもない限り司教に出世できる聖職者として教会で働ける資格を示す。


平均合格年齢は(一次試験の時よりも年齢上限が下がっていることもあり)、三十歳。

セリーヌの十二歳(以下略)


第五段階:三次試験(最終試験)


受験資格は下級キャリアを取得していること、三十歳未満であること。

ここまでの試験ですでに一万を超える受験者が数百人程度にまで抑えられているが、この中で合格できるのは上位三名のみ。

合格倍率はおおむね百倍。やはり一%。


ここで首席、次席、三次席となった三名は“栄光の三人”と呼ばれ、“上級キャリア”が与えられる。

この三名は将来的にはイブラヒム聖教会の指導者として枢機卿団に加わることが約束されている、いわゆる“幹部候補生”である。


平均合格年齢は二十八歳ほど。

セリーヌの十二歳(以下略)


ちなみにセリーヌは、一次試験、二次試験、三次試験のすべてで首席を取っている。

これは数百年に一度の快挙。



聖職者の階級


助祭

司祭

司教

の順で位が高くなる。教皇、枢機卿も名目上は同等に司教である。


助祭

条件:下級キャリア以上の取得

下級キャリアの者なら下積み十年(平均合格年齢が三十代なので、この時点で四十歳越え)、中級キャリアの者なら下積み三年(三十三~三十五歳)、上級キャリアの者ならキャリア取得の時点(二十七、八歳)で助祭となれる。

セリーヌは十二歳でなった。


司祭

条件:中級キャリア以上の取得、およびMagister(修士)の取得

下級キャリアの者なら真面目に助祭を十年ほど勤めていればなれる(だいたい五十歳ほど)。中級キャリアの者ならば助祭を五年(四十歳)、上級キャリアの者なら助祭を二、三年(三十歳)。

セリーヌは十四歳で司祭となっている。


司教

条件:中級キャリア以上の取得、およびDoctor(博士)の取得

下級キャリアの者はほぼなれない。

中級キャリアの者ならば司祭を十年以上(五十歳以上)、上級キャリアの者なら司祭を五年以上(三十五歳)。


ちなみにセリーヌはすでに、法学と神学と医学の三分野でDoctor(博士)を取得しているので、あとは司祭を三年勤めあげれば良い。

セリーヌの上司は「まあ、(頭の)病気が治ったら司教にしてやるか」と思っている。

このまま順調に“アレクサンデル療法”が上手くいけば、二十歳までには司教になれる。場合によっては十八、九歳でなれるかもしれない。



枢機卿

条件:司教であること

助祭枢機卿、司祭枢機卿、司教枢機卿の順で高位となる。

中級キャリアであっても、有能であると認められれば助祭、司祭枢機卿になることは可能。(司教枢機卿にはなれない)


上級キャリアの者は、司教を五年以上(四十歳)で助祭枢機卿、助祭枢機卿を五年以上(四十五歳)で司祭枢機卿、司祭枢機卿を五年以上(五十歳)で司教枢機卿になれる。

……というのは順調に出世できた場合であり、ここまで都合よくいくとは限らない。

ここまで来ると、出世競争は激しくなり、蹴落とし合いになる。


教皇

条件:司教枢機卿であること

司教枢機卿の中から、教皇選挙(コンクラーヴェ)によって選出される。

五十代後半でなるものが多い。


そういうわけで、セリーヌ様が順調に出世できれば

二十歳で司教、二十五歳で助祭枢機卿、三十歳で司祭枢機卿、三十五歳で司教枢機卿、四十歳で教皇となる。

ちなみにこの小説では体内の“神秘”が多いほど、寿命が伸び、また老化は遅くなるという都合の良い設定がある、

多分、四十歳になったセリーヌ様の見た目は二十代半ばから変わっていない。

つまり、巨乳銀髪美女教皇爆誕。



セリーヌ様のここが凄い!!


聖職任用試験、史上最年少!(十二歳)

農奴階級出身者としては史上十人目、女性としては初!!

三次試験での主席合格は女性としては初!!(今までは次席が最高だった)

一次、二次、三次すべての首席は三百年ぶり!!

銀髪美少女で巨乳!!



セリーヌ様が受けたイジメ一覧(えぐいので気になっちゃう人だけは見てね。自己責任で)






























・集団リンチ

・トイレの個室にいるときに三回に一度はバケツで水を掛けられる

・トイレの水を飲まされる

・便器を舐めさせられる

・じゃじゃーん、ミミズジュースだよー

・呼吸困難で気絶するまでくすぐられる

・首を絞められて窒息ゲーム

・陰毛に蝋燭で火をつけられる

・雑巾で顔を拭かされる

・むしろ雑巾にさせられる

・唐突に始まるセリーヌ菌鬼ごっこ

・アルコールを一気飲みさせられる(これで死にかけたおかげでアルコール親和体質に目覚めました)

・修道院で(医療目的で)育てられていた大麻やアヘンを無理矢理吸引させられる

・冤罪を被せられて、他の子供たちよりも数倍多く、厳しい体罰を受ける


シャルロット「セリーヌ様のあだな、当ててあげましょうか? 農奴菌でしょ?」

セリーヌ「何で知ってんのよ、殺すわよ」


 ちなみにセリーヌ様をイジメていた子は今はどうなっているのかというと、定期的にセリーヌにイビられています。

 貴族なのでパーティーに出席しないわけにはいかないが、そういう大規模なパーティーには当然聖職者でブライフェスブルク家の養子でありセリーヌは来る。

 そのたびに酔っぱらったセリーヌに「(お前たちは私に酒を無理矢理飲ませたのに)私の酒が飲めないのか。ああん?」ってアルハラをされています。

 

 そらね、自分がイジメてた相手が今では凄腕の異端審問官なんだから

 怖いなんてもんじゃないですよ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ………ひどいいじめを受けてて、それを(完全ではなくても)乗り越えてきたセリーヌさんはすごい人だと思う。 私は乗り越えられなくて、逃げ出してしまったから。回りにたくさんたくさん迷惑をかけて逃…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ