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乙女ゲーのモブですらないんだがー番外編ー  作者: 玉露


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side27.君影草



美貌の令息、ニコラウス・フォン・ルードルシュタットには、友人がいる。

できるとすら思っていなかった友人だ。ニコラウスは彼らに出会うまで、母譲りの容姿に執着する人間しか知らなかった。だから、年相応な少年の面がニコラウスにもあるのだと気付く者が同世代に現れるなど、夢のまた夢のことだった。

しかし現在、ニコラウスには友人がいる。稀有(けう)なことだと、彼自身理解していた。


「で、アタシに聞けって?」


「だって、ニコラウス様も気になるでしょう……!?」


頬杖をついて、気のない返事をすると、テーブルの向こうにいる二つ下の少女は食い下がった。彼女は、ニコラウスの数少ない友人の一人、公爵令嬢のリュディアだ。ニコラウスは伯爵家のため、家格では彼の方が下になるものの対等な関係を保っている。

とある事情によりニコラウスは強気な女性のような口調を使っているのだが、その一環で公爵令嬢の彼女に対しても同様の態度である。その事情をリュディアも知っており、彼に定着した態度に慣れてしまっているのだ。公の場でない限り、二人は対等な友人であった。

今日も窓の向こうに見えるエルンスト家の庭は美しい。そんな庭の緑も、テーブルに置かれた紅茶の香りも、今のリュディアの心を宥められずにいた。


「ニコラウス様も来年には入学されるのでしょう。ザクが合格していなかったら、三年も会えなくなるのですよ!?」


「別にザクが学園に入学できなくても、シーズンオフには会えるし、アタシなら休日に馬車より早く王都に戻れるもの」


話題になっているのは、もう一人の友人である庭師見習いの少年のことだ。平民である彼は、魔力測定結果の如何(いかん)によって王立魔導学園に入学できるかが決まる。十三~十四の年に測定を受けるのが通例のようなので、十五の誕生月をすぎた彼はすでに来年の入学可否を知っていることだろう。

リュディアは会えなくなる可能性を危惧しているが、ニコラウスとしてはどちらでも構わないことだ。学園に入学できたとしても、適性属性が風の自分と水の彼ではクラスが異なる。なので、会う頻度はそう変わらない。ニコラウスの魔力量は多く風属性に特化しているため、授業のない土日に学園と王都を往復するなど造作もないことだ。庭師見習いの少年が入学できずとも、会おうと思えばいくらでも会える。それがニコラウスの見解だった。

ニコラウスの答えに、リュディアは悔しげだ。彼と違い、生真面目なところがある彼女はそう気安く会う約束をとりつけられない。そんな彼女を、ニコラウスは可笑しそうに眺める。自分にとって友人であるが、彼女にとっては違うのだから、感じ方に差異があって当然なのだ。


「ニコラウス様、(ずる)いですわ」


「あら、そう思うなら、父親を使ってウチのクソ親父を休ませたら?」


伯爵家のニコラウスが、今のようにエルンスト公爵家に訪ねることができる要因のひとつに、彼の父親が宰相を務めていることがある。ニコラウスの父は、家族を省みないほどに仕事に熱心だ。一方、三省長を務めるリュディアの父親は、愛妻家の子煩悩で休むときはきちんと休む真逆の人間だ。シーズンオフは領地に帰省するリュディアと違い、ニコラウスが王都に残るのはこの差による。ルードルシュタット伯爵領が王都より南方にあり、夏の避暑に向かないなど、ニコラウスの父親には言い訳でしかない。ただの仕事バカである。

シーズンオフの時期に自分だけ庭師見習いの少年に会えるのが狡いと思うなら邪魔してみろ、とニコラウスが挑発しても、リュディアは口惜しげにするだけだ。相手の邪魔をする、ということが彼女は苦手だ。正当な理由がなければ妨害行為もできない。友人の存在が大事だと彼女自身経験で知っているため、ニコラウスに対してその機会を奪うという考えが浮かばない優しさが(あだ)となっている。そんな不器用なところがニコラウスには可笑しい。


「自分で聞きなさいよ」


ニコラウスがそう一蹴すると、リュディアは怯む。


「……どちらだったとしても、聞くのが怖くて」


きゅっと膝のうえの両手を握り、湧く不安を堪えるリュディア。

庭師見習いの少年の魔力量が合格基準を満たしていれば、二年間ほとんど会えなくなる代わりに一年だけ同じ学び舎に通える。その一年だけは、貴賤の分け隔てない学園の方針から身分に関係なく交流することが叶う。しかし、その一年を迎えるまでに、彼に想う誰かができてしまったらと不安もある。

また、合格基準に満たない場合であっても、リュディアの入学までしかともにいれない。現在、リュディアはこの国の第一王子のロイと婚約関係にある。その婚約がどうなるか彼女自身いまだ判らないのだ。ロイが打開の道を探ってくれているが、最悪、婚約解消できず卒業後に輿入れする可能性も少なからずある。

残された時間が、変わらない関係の二年なのか、少し近付ける一年なのかの違いでしかない。どちらであっても、その間にリュディアは、彼に抱く想いと決着をつける必要がある。そう理解はできている。

だが、期限が迫れば迫るほど、訊く勇気がなくなってゆく。結果を知りたいと焦る気持ちもあるのに、リュディアは行動に移せないでいた。


「ザクのことだから、聞かないと分からないわよ」


「分かっていますわ」


庭師見習いの少年の性格は、ニコラウスにいわれずともリュディアは嫌というほど解っている。彼は自身に興味を持たれることに無頓着で、訊かない限り自身のことを話さない。相手に対する感想はいくらでも口にするというのに。祝うべき誕生日ですら、訊きださないと判らなかったぐらいだ。そういうところがある少年なのだ。


「ニコラウス様はいいですわね……、休日もザクに会えて」


現在も未来も気軽に会える関係性を羨む呟きに、ニコラウスはひっかかりを覚えた。


「……ディア嬢。アンタ、ザクが休みのときに会ったことないんじゃない?」


「休日にもかかわらず自習用の庭にきていたときには会いましたわ」


それも、休日出勤しないように叱ったが、とリュディアは答える。彼女の家の使用人である庭師見習いの少年は、職場がエルンスト家の庭だ。そのため、頻度高くリュディアは会えるが、それは彼の勤務中であり、その休憩時間や仕事終わりのわずかな時間のことである。


「長雨の続く日などは、わたくしやフローラも、本を読んでもらったりしましたわ」


「それはちゃんとした休みじゃないでしょう」


庭の異常に対処しやすいよう、雨の続く日などは敷地内の小屋に泊まり込みになる。しかし、遊ぶ余裕があるとはいえ、それも勤務内のこと。

リュディアのあげる共有時間のすべてが、庭師見習いの少年の出勤日に該当していた。その事実に気付き、ニコラウスは呆れた。


「アンタたち、普通に遊ぶ約束ぐらいしたらいいじゃない」


貴族と平民という身分差こそあれ、幼馴染なのだ。庭師見習いの少年が休みのときに会うことなどいくらでもできたはずだ。


「庭作業はどれも大変そうですし、休日ぐらいはゆっくりしてほしくて……」


「アタシ、その休日にザクと会ってるし、アンタの婚約者もそこそこ会ってるけど」


休日に会う頻度だけでいえば、リュディアがほぼ(ゼロ)なのに対し、ニコラウスは何度も遊んでいる。彼女の婚約者のロイも、市井の視察の案内を彼に依頼しているため、一定の頻度で会っているはずだ。庭師見習いの少年は、その仕事に就けるだけの体力があるので、休日にじっとしていることはほとんどない。ニコラウスたちと遊ばずとも、母親の代わりに買い物をしたりかならず動いている。

ゆっくりしていない例示をしただけだったが、リュディアの表情には羨ましさがありありと浮かんでいた。


「アンタ、いっつも我儘ひとつ言うのにまごついてない?」


欲求があるのに相手に遠慮していえずに弱っている姿を、ニコラウスはよくみかける。毎回、庭師見習いの少年に対してだ。彼女に相談されては、毎度背中を押している気がする。そして、往々にしてそれらはすべて、願えば叶うささいなものばかりだ。彼が断わるどころか喜ぶだろうと判るのは、ニコラウスが彼の想いを知っているからかもしれない。

リュディアは返す言葉なく、うぅ、と気弱な呻きを零すだけだ。


「そろそろ休憩時間でしょう。行くわよ」


庭作業にひと段落つくであろう頃合いになったので、ニコラウスは席を立ち、リュディアを急かす。向かう間に、リュディアは提示された問題点を打開すべく、彼に会ったら休日の約束をとりつけようと決意する。

しかし、実際に庭師見習いの少年に会えば、毎日自分の顔をみるようなことになったらさすがに嫌になるだろう、と捻くれたご機嫌伺いとなってしまった。そして、彼にいつでも自分と会えれば嬉しい、と返されてしまい、リュディアは問う言葉を封殺され、ひたすら頬の熱を治めるのに苦心するのだった。



「髪伸びたよな」


紫丁香花(むらさきはしどい)の柔らかな髪を一房持ち上げ、庭師見習いの少年が呟いた。その感想につられ、ニコラウスは振り返る。


「ん? ああ、姉様がいじりたがるからな」


気付けば伸びていた、と後頭部の高い位置で髪を結わえたニコラウスは(うなず)く。本の続きを読むため、ソファから席を立った庭師見習いの少年は、その戻りがてら友人の頭部をみて、出会った頃からずいぶんと長くなったと感じたようだ。

ニコラウスが庭師見習いの少年と出会った頃は、十にも満たず、女性顔負けの美貌をもてあましていた。男性らしい要素を少しでも残したくて、髪を短くしていた。しかし、十五となった現在は、筋力もつき身長も庭師見習いの少年と近しいほどに伸びている。庭師見習いの少年は百七十をすでに超えているが、彼の父親をみるに、まだ伸びることだろう。自分も成長痛があることから、彼を抜けずとも目線の高さは変わらないままでいれるだろうと、ニコラウスは踏んでいる。そんな現状のため、髪の長さに頓着しなくなったのだ。

ルードルシュタット伯爵邸のニコラウスの私室で、二人は読書をしている。庭師見習いの少年はこの部屋にしかない海賊の物語をいたく気に入っており、休日に遊ぶときは時折ニコラウスの部屋でこうして互いに読みふけるのだ。自身の私物なので最新巻まで既読ではあるのだが、気に入っている作品なので彼といるときはニコラウスも読み返す。この読書会に、変装した第一王子のロイも混ざることがあるのだから、妙なものだ。

公爵令嬢のリュディアも、第一王子のロイも、知っているだけの存在だったというのに、庭師見習いの少年と親しくなったことをきっかけに長い付き合いの相手に変わった。彼といて妙な縁が増えたようにニコラウスは感じる。だが、悪い心地はしなかった。

ニコラウスが姉想いであることを承知している庭師見習いの少年は、彼らしい回答に笑みを刷き、自身の席に戻って読書を再開した。その様子を眺めていて、ニコラウスはふと思い至る。


「ザク」


「何」


「お前、ディア嬢と遊んだりとかしねぇの?」


休日に、と念押しして訊ねると、庭師見習いの少年は本を開いたまま膝にのせ、考える仕草をみせた。十五にもなって遊ぶ、と表現するのもどうかと思うが、二人は友人関係を保っているためニコラウスもそう訊ねるしかなかった。


「お嬢、習い事とか割といつも大変そうだからなぁ……」


リュディアは、令嬢としての教養、そして、仮にも王族の婚約者のため王城へ習いにゆくことがある。合間ができたとして、その日は親しい同性の友人たちと会った方がよい息抜きになるだろう。自分がその時間を割かせてまで会う時間を増やさずとも、充分に彼女との時間を持てている。それが、庭師見習いの少年の見解だった。

ニコラウスは呆れた。リュディアのように遠慮するどころか、彼は現状で満足してしまっている。学園の入学が迫る今まで、進展らしいものが何もない訳だ。

高望みをしないのは、平民だからというよりは彼の性格ゆえだろう。なにせ、同じ歳の友人が一人できただけで喜ぶぐらいだ。彼はどんな人生を送ろうと、自身で選択した結果だと受け止め、絶対に不幸にならない。自身の状況を悲観することがないという意味でいえば、幸せな人間だ。

現状維持でも彼が幸せだろうことは、ニコラウスも承知している。けれど、何故だろう。友人がもっと幸せになればいいのにと願う自分がいるのだ。

そのためには本人が望まなければならない。ニコラウスから誘導することもできるが、ニコラウスは友人(みずか)ら望むことを手助けしたい。だから、この会話も感想だけで終わらせる。


「お前、損な性格してるよな」


「え。どこが?」


ニコラウスに嘆息される理由が解らず、庭師見習いの少年は首を傾げる。彼は、どう思い返しても損らしい損をした記憶がないのだ。心底不思議そうにする友人に、そういうところだ、とニコラウスは可笑しげに笑うのだった。

お互いが読書に戻り、しばらくした頃、喉を潤すためにニコラウスは紅茶を口にする。ティーカップを持ち上げる音に反応して、庭師見習いの少年も喉の渇きに気付いたらしく、同様に紅茶で潤した。そのタイミングで、ニコラウスはふと思い至る。


「来年、週末はこっち戻ってこれるぞ」


「じゃあ、俺も土日休みにしてもらうよう頼む」


学園と王都は馬車だと数時間かかる距離だが、ニコラウスは魔力が多く、適性属性が風のため、早く移動する魔術が使える。門となる魔法陣を自宅と学園の敷地内に張っておけば、風の道を使って片道十数分で往復できることだろう。庭師見習いの少年は移動手段を追求しなかったが、きいたところで便利だなという感想しか返らないところだろう。自身より優れたところを見聞きしても、彼は羨んだり妬むことはない。だから、ニコラウスも負担がないことだけ伝えた。

ニコラウスの入学後は、彼のスケジュールに合わせると庭師見習いの少年は容易く肯く。自分に会わないという選択肢がないあたり、内心面映ゆく感じる。その一方で、今しがたの返答で友人は学園へ入学しないことが判明した。

知った事実をリュディアに教えるか、ニコラウスは思案する。教えてもいいが、そこまで世話を焼いてやる必要もないし、彼女は焦りなどがないと行動に移せないことがある。今回相談されたものは、そういった類いのものだ。

せいぜい悩むがいい、とニコラウスは笑みを刷く。

それを眼にした庭師見習いの少年は、ほどほどにな、と一声かけておく。友人が(たの)しげに揶揄(からか)う対象など知れている。

手心が加えられていたかどうかは、この場にいない少女のみぞ知るのである。



ニコラウスの予想通り、リュディアは悩む期間が長引けば長引くほどに焦り始めた。

親しくしている令嬢たちとのお茶会でも相談してしまうほどに。けれど、友人である令嬢たちも本人に確認するしかないとしか、助言できなかった。リュディア自身もそれしか手がないと理解はしており、ただ訊く勇気がもてないのだと弱音を友人らにきいてもらうこととなる。本人を前にするとどうしても尻込みしてしまう。気になるというのに、確定するのも怖かった。

そんな焦りが増すなか、自身の誕生日が近付いてきた。それに気付いたのは、庭師見習いの少年の一言だ。


「誕プレ、何がいい?」


「直接聞くのはどうなんですの」


もう毎年恒例となったが、庭師見習いの少年は事前に贈り物の要望をリュディアに訊ねるようになった。本人曰くネタ切れとのことだ。確か、自分に訊かずに一人で考えて贈り物をしてくれたのは、出会って数年ほど。ネタ切れするのが早くないだろうか。


「だって、女子に何贈ればいいかなんてわかんねぇもん。けど、お嬢には喜んでほしいし」


しかし、こう言われてしまえば、リュディアは嬉しいと感じてしまう。願いごとをきく券がいいと、きっかけを作ったのは自分だという自覚もあるから、指摘の言葉も弱くなってしまう。


「ザクこそ、わたくしが聞いても教えてくれないじゃないですのっ」


相手が喜ぶものが判らないのは、リュディアも同じだ。彼が自身のことを話さなすぎて、最初から直接ほしいものを訊いた。そう考えるとお互い様な気もするが、いかんせん、庭師見習いの少年はほしいものを申告しない。望むことがあっても、リュディアがつい恥じ入ってしまうようなことばかりだ。ほしいものを訊ねて、自分の笑顔を乞われるとは思わない。


「だって、まじで浮かばねぇし」


「わたくしばかりは不公平だと思いません⁉ ニコラウス様」


(ふくろう)の石像が鎮座する噴水がある小さな広場。そこは庭師見習いの少年の自習用の庭だ。本格的な冬も近いため、全員防寒具をきちんと身に着けている。一番軽装なのは、作業をする庭師見習いの少年だろうか。

長い丈のコートの下で足を組み、そこに(ひじ)をつき手袋をした手に顎をのせたニコラウスは、呆れを白い吐息へ変えた。


「アタシには茶番に見えるんだけど、アンタたち真面目(ガチ)なのよねぇ……」


ニコラウスには痴話喧嘩(ちわげんか)に映るし、目の前で惚気られているとしか感じない。もう慣れたが、時折これでお互い相手の気持ちに気付いていないのが心底不思議になる。身分差というより、お互いの相手を邪推しない素直さが原因に思える。期待に傾くところを、自分の都合の良い解釈で相手の善意を歪めたくないといったところだろう。

自習用の庭で、庭作業の合間の休憩を見計らって、三人で過ごすのはよくあることだ。ニコラウスの打ち込みに、庭師見習いの少年が付き合うためが多い。実際、少し前までは打ち込みをしていたニコラウスの方が体温が高かった。しかし、口論しているうちに待ちぼうけていたはずのリュディアの方が、今は顔を赤くして体温をあげている。


「ザクは一回ぐらい物ねだってあげなさい。けど、ディア嬢の誕生日の方が先でしょ」


このままだと、庭師見習いの少年が意図しない発言でリュディアを赤面させてしまい話が進まなくなる。それが容易(たやす)く予想できたので、ニコラウスは、仕方なく舵取りを手助けする。物事の優先順位を提示させられれば、リュディアも納得するしかない。

数日後に迫った誕生日にほしいものを、リュディアは考える。

誕生日祝いとして何でも言うこときく券をもらい、学園の合否をききだすこともできなくはない。しかしながら、リュディアには卑怯な手段に感じる。また、それを訊くためだけに誕生日祝いという贅沢な機会を利用すれば、さすがに庭師見習いの少年に想いがバレる恐れだってある。それに、答えの結果で得るのは、安堵か絶望だ。誕生日祝いなのだから、リュディアも嬉しくなるものがほしい。合否(結果)は、来年になればリュディアの心情などに構わず、(いや)が応でも判明するのだ。

もらって嬉しいもの、と熟考してリュディアは、ひとつ気にしていたことを思い出した。


「……ほしいもの、ありましたわ」


「なんだ?」


ぽつり、と呟かれた吐露に、庭師見習いの少年は反応する。

そんな彼に、リュディアは挑むような眼差しを向けた。視線に射貫かれた彼が動けずにいると、彼女の人差し指が彼を指した。


「はい?」


贈り物に自身を指されて、庭師見習いの少年は意図が解らず、疑問に満ちた声が漏れる。これには、ニコラウスも眼を丸くするのだった。



リュディアの誕生日当日。邸で開かれるパーティーは夕方からだ。

だが、リュディアは朝からそわそわとした様子で庭にでる。向かう先は、庭師用の小屋だ。現在、庭師見習いは二人おり、弟弟子にあたるヤンの住まいとなっている。だが、ヤンは勤務日のため夕方になるまで庭師小屋は誰もいない。普段なら、そのはずだった。

護衛のエミーリアが追従していたが、小屋の前までくると彼女は何かあったら呼ぶように告げ、去っていった。送られたリュディアは、相変わらず心配性だと苦笑してそれに頷く。小屋の扉をノックすると、返事が返る。


「おはよう、お嬢。早いな」


ドアが開くと、姿を見せたのは作業着ではない庭師見習いの少年だった。平民の普段着で着飾っている訳ではない。けれど、リュディアは新鮮さに瞳を輝かせた。偶発的に彼の私服姿を眼にしたことはあったが、ちゃんとみるのはこれが初めてではないだろうか。


「時間は有限ですもの。それで、用意はできているんでしょうね?」


リュディアが準備に抜かりがないか確認すると、庭師見習いの少年は笑って頷いた。二階に案内され、リビングを過ぎて一度寝室に案内される。二つある寝室のうち、彼が泊まり作業になったときに使う寝室はヤンと共有のため、ベッドが二つあった。一方に畳まれた服がおかれている。


「母さんから借りた。一人で大丈夫そうか?」


「ドレスと違いますもの、わたくし一人で着替えられますわ」


貴族令嬢の着替えがメイドに手伝ってもらう印象があるため、庭師見習いの少年が危惧すると、リュディアは何でも手伝ってもらう訳ではないと返す。今も、着替えること前提だったので、一人でも問題のないワンピースを着ているのだ。

大丈夫だと回答を得て、庭師見習いの少年は茶の用意をするため寝室をあとにした。リュディアには、着替えが終わり次第リビングにくるように伝えて。

ドアが閉まったのを確認して、リュディアは胸元に手を当てる。掌にどくどくと鼓動が伝わった。何気ない風を装ってはいたが、彼に気付かれていないか心配だ。誕生日プレゼントの一環とはいえ、気軽に寝室に案内されてリュディアは緊張した。

すーはー、と深呼吸をして、可能な限り心を落ち着ける。用意された服に着替えようとして、リュディアはベッドの傍にあるチェストの引き出しが少し開いていることに気付く。おそらく閉め損ねたのだろう。閉めるため取っ手に手を伸ばすと、引き出しの中身が見え、リュディアはぴたりと手を止めた。


「これは……」


引き出しの中身に、リュディアは見覚えがあった。自分が書いたアルファベットの一覧に、ピアノの演奏に使った楽譜や手作りの(しおり)など、どれもこれもリュディアが彼に贈ったものばかりだ。栞は植物図鑑に挟まっており、きちんと使われていることが判る。

植物図鑑はお金をためて自身で買ったのだろうか。栞は、珍しく彼からほしいものをいわれたので、不思議だったが活用するものを手に入れたのなら納得だ。彼は物をあまり欲しがらないが、自分からもらったものは大事にしてくれているようだ。

リュディアは嬉しさに笑みを零す。そうして、そっと引き出しを閉じた。きっとこれをみつけたことはいわない方がいい。



「こんな感じでいいのかしら」


用意された服に着替えたあと、リュディアは髪をゆるく三つ編みにした。元平民の友人であるシュテファーニエに、平民は髪が長いと結わえたり動きやすいようにするのだと教わったからだ。

着方が合っているか確認するためにも、寝室をでてリビングに向かう。ちょうど庭師見習いの少年が、テーブルに茶を煎れたマグカップを並べているところだった。


「ザク」


用意できたことを報せるため、呼ぶと振り向いた彼は屈託なく笑った。


「お嬢、すっげー可愛い」


「っ!?」


服装に問題ないか答えるだけでいいというのに、そんな感想を寄越す。褒められ嬉しくはあるが、不意打ちすぎる言葉と表情にリュディアは頬を染めて口を噤むしかなかった。


「……っも、問題がないのなら、よかったですわ」


リュディアは精一杯平静を装い、ソファに腰掛ける。


「あ。でも」


すると、隣に座った庭師見習いの少年が、リュディアの方に近付いてきた。あまつさえ、手をこちらに伸ばしてくる。

意図が判らないリュディアは、息を止め、きゅっと目を瞑った。

視界を塞いだため、ぷち、という音が妙に大きく聴こえた。そして、首元が少しばかり楽になる。


「それじゃ苦しいだろ。庶民の服なんて一番上まで止めなくていいんだよ」


庶民は楽に着崩すのだと庭師見習いの少年は、リュディアの第一(ボタン)を外した。第一釦まできっちりとめるとは律儀な性格が表れていて、彼女らしいと庭師見習いの少年は、苦笑する。

近付かれた意図を知り、リュディアは内心で釦の単語をくりかえしながら、ふっと息を吐く。瞼をあげた先で、自分より大きな手がぴくりと反応するのをみた。

今、吐息が触れたのではないだろうか。

想定より彼の顔が近くにあった。銅色(あかがねいろ)の瞳を覗き込める距離だ。前髪は眉にかかるほどで、短い。跳ねやすい鳶色の髪は硬そうにみえるが、以前撫でたときは存外触り心地がよかった。その感触は、今も変わらないのだろうか。

どう反応すればいいか判らず、リュディアは頭の片隅でそんなことを考える。相手がわずかに瞠目したまま動かないものだから、リュディアも動けずにいた。

妙な間があった。

少し動けば触れられそうな距離に、耐えられずリュディアの顔はじわじわと赤くなる。その様子を認めた庭師見習いの少年は、弾かれるようにぱっと距離をとった。


「悪ぃ」


「いえ、おかげで苦しくなくなりましたわ」


さきほどまで息をつめていたのは、襟元が苦しかったからかは怪しいが、呼吸が楽になったのは確かなので、リュディアは謝罪に礼を返す。

妙な気恥しさがあり、互いに言葉を探し、泳ぐ。しばらくして、庭師見習いの少年が話題があったのを思い出す。


「そういや、休みをとれって、誕プレになんの?」


リュディアが望んだのは、庭師見習いの少年の休日に自分と過ごすことだった。両親に頼み、敷地内の庭師小屋で過ごすのなら、と許可をもらえた。だから、彼も普段着で、リュディアも彼に合わせて平民の服装をしたいとねだったのだ。


「だって……、ニコラウス様やロイ様ばかり狡いんですもの」


これまで一度も彼の休日に一緒に過ごしたことがない。ニコラウスに指摘されたことを、リュディアは意外と根に持っていた。自分が一番彼と長くいるというのに、休日の彼の様子を知らない。


「それに、前に言っていたでしょう。わたくしを下町に誘いたいと」


出会って一年経つかどうかという頃、リュディアは風邪をひいた彼を見舞おうと、下町にいこうとしたことがある。その際、危険な目に遭ったため見舞うことは叶わず、むしろ窮地を彼に救ってもらった。

そのときに彼は教えてくれたのだ。ずっと誘いたくても誘えなかったのだと。

幼い彼の年相応な願い。望みを口にすることが珍しい彼が、自分に望んだのだ。リュディアはずっと覚えていた。


「ザクの家を訪ねることが無理でも、こうして下町ごっこで遊ぶぐらいはできるでしょう?」


彼が自分のために諦めた願いを、形こそ違えど叶えてあげたい。

リュディアの言葉に、銅色の瞳がぱちくりと見開かれる。それから、嬉しさを滲ませ相好を崩した。


「そんな前のコト……」


律儀すぎる、と庭師見習いの少年は、呟く。幼い頃の想いを掬い上げられて、くすぐったそうだ。まさか十五にもなって幼い自分の願いが叶うとは思ってもみなかった。気恥ずかしさもあるが、昔からお互いの関係が変わらず続いてきた証拠のようで、彼は贈る側であることを忘れそうになる。彼女はそういうところがあるのだ。彼女が自分に望むことは、どちらかというとこちらの方が喜ぶことが多く、割に合わないのではと心配になる。

今この瞬間だって、彼女は頬を染めながらも微笑み返して、喜びを伝えてくる。


「俺ばっか嬉しかったら、誕プレにならないって」


「わたくしが嬉しくないとでも? この服だって、君影草(きみかげそう)の刺繍がとても可愛らしいですわ。平民はこんな愛らしい服装をしますのね」


「あー、それ。花祭りの衣装。母さんが若い時のそれぐらいしか残ってなくて」


君影草の刺繍が襟やスカートに施されて、可憐な服装にリュディアは胸躍る気分だ。平民の普段着も可憐だと評価したところ、庭師見習いの少年は普段着ではなく行事用の特別な衣装だと明かす。

平民はサイズの合わなくなった服を、下の兄弟や近所の親しい者に譲ることがほとんどだ。彼の母も、譲られた服もあれば、譲った服もある。必然的に、現在着る服以外は事情がなければ残ることがない。庭師見習いの少年も、新しい服は少なく、ほぼ幼い頃世話になった兄貴分から譲られたものを普段着として着ている。だが、身長が百七十は超えたので、これ以上伸びたら譲ってもらう服は、もう父親のお古しかないことだろう。

リュディアの着ている服は、袖の丈も二の腕までで刺繍された花も時期外れだが、カーディガンを羽織れば室内ではそこまで支障はない。母親が少女時代に花祭りに着ていた衣装だ。リュディアに合うサイズで、母の手元に残っていたのがこの服だけだったのだ。母が初めて自分のために刺繍を施した服で思い出の品らしい。


「そんな大事なものを貸してくださったの……」


手元に残っていた理由をきき、リュディアは大切に扱わなければと呟く。


「十六ぐらいのときのらしいけど、母さんお嬢ぐらいの時には身長止まってたって」


彼の母親は、思い出の品を貸し渋るようなことはなく快く貸し出してくれたらしい。むしろ、サイズがリュディアの身丈に合うかを気にしていた。庭師見習いの少年が、百六十前後だと伝えていたので、彼の母親は合うサイズの服を見繕えたのだ。


「わたくしももう止まっていいのですけれど」


「なんで?」


「だって、わたくしだけ高くて、可愛げがないじゃありませんの」


身長の話題に敏感な反応を示したリュディアに、庭師見習いの少年が疑問を呈すると、そんな理由が返った。他の同世代の令嬢より早く成長期がきたリュディアは、自身だけ伸び続けるのが嫌なようだ。彼女は今、十三だ。あと数年で彼女と並ぶ令嬢もいくらか現れることだろう。しかし、現時点を憂慮している彼女に、先の話をしても慰めにはならないことだろう。


「俺にはずっと可愛いお嬢のままだぞ」


庭師見習いの少年にとっては、幼い頃から自分より身長の低いままの女の子だ。父親譲りで現在進行形で成長期の彼を、リュディアが追い抜くことは不可能である。その事実を彼は端的に告げる。


「なっ、ザクの意見なんて……!?」


聞いていない、と主張したかったが、本心を偽ることはできずリュディアは言葉を途切れさせてしまう。実は一番大事な意見だった。

身長が伸びて、彼に愛想を尽かされないかが最大の懸念点だった。思いがけず気になっていた不安を拭われて、リュディアは動揺する。彼は安心のさせ方の性質(たち)が悪い。頬が熱くなりすぎて、カーディガンを取り除いて衣装が本来の状態になっても平気に思えてくる。

あがった熱を落ち着かせるため、リュディアはマグカップをとる。口にした茶は、話している間に冷めていたが、今の彼女にはちょうどよかった。


「お嬢の誕生日だし、昼飯は頑張らないとな」


やはり自分が喜ばされてばかりはよくない。本日の主役にこそ、喜んでもらわなければ。彼女が所望した一般家庭の料理ではあるが、美味しくなるよう努めよう。

庭師見習いの少年は、そういって張り切る。


「料理しているところを見ても構いません?」


興味津々に瞳を輝かせるリュディアに、庭師見習いの少年は苦笑する。平民の暮らしを体験するのを楽しんでいるようだ。苦笑の理由は、彼女が食器を並べるぐらいはやりたがりそうだと思ったからだ。

想定通り、リュディアがやりたがったので、庭師見習いの少年は可笑しくなる。木製の食器がほとんどだったので、割る心配もなく彼女の望むまま、任せるのだった。

彼の家のシチューは具が大きく、リュディアが驚くのもまた可笑しかった。お互いの一口の違いに、笑い合って昼食を終えた。



食事を終えると、食休みにまた二人でソファに腰掛ける。

平民ごっこの体であるので、リュディアは彼に下町での暮らしを訊く。たとえば、昔誘おうとしたときにどういう遊びをするつもりだったのか、など。彼女の知らないことが多いので、庭師見習いの少年は遊びの名前ややり方を丁寧に説明する。普段は自分の話をきいてもらうことの方が多いので、彼が話すのをきけてリュディアは嬉しかった。きっと今着ている服もさきほど食べた食事も、金額で換算するとリュディアの常より低いことだろう。それでも、リュディアにはこの時間がとても贅沢なものに感じた。

暖炉であたたまった部屋に、食後の満たされた心地が足されて、流れる時間は穏やかだ。


「ふふっ、居心地がよくて眠くなりそうですわ」


リュディアが冗談交じりにそう呟くと、なぜか隣から長めの溜め息が零れた。


「知ってるのに、公爵様なんで許したんだ……」


不満げな庭師見習いの少年の呟きは、リュディアの父親に対するものだった。唐突に自身の父の名があがり、リュディアは首を傾げる。


「お父様が何を知っていますの??」


「いや、信頼されすぎるのも困るもんだな、と思って」


結局、彼はリュディアの質問に答えなかった。返ってきた感想も、彼女には解らないものだった。

問いの答えの代わりに、庭師見習いの少年は真面目に忠告する。


「お嬢、寝るなよ」


「さすがにこの歳になって寝ませんわよ」


冗談であったのに、真面目に注意されリュディアは少しばかり頬を膨らませる。幼い頃、一度この部屋の心地よさに眠ってしまったことがあるが、五歳のときの話だ。そのときと同じに扱われては困る。

剥れて言い返すと、庭師見習いの少年は安堵の笑みをみせた。


「うん。さすがに、俺が困る」


なぜかリュディアは一瞬呼吸をするのを忘れた。

どうして困るのか。何に困るのか。真面目な様子だったのは、子供扱いされたからではなく、むしろ逆だったのではないか。何気ない彼の言葉に、疑問と期待が溢れた。そうしてリュディアに訪れるのは緊張だ。

自分が望んだことだ。それは解っている。けれど、今は彼と二人きりではないか。

今さらその事実が強く印象付き、意識してしまった。どっと鼓動が高鳴る。きっと顔は真っ赤だろう。


「火強すぎたか?」


「え、ええ。少し……」


リュディアの思った通りだったらしく、庭師見習いの少年は心配してくる。彼女が身体を冷やさないよう、薪をくべすぎたかと、庭師見習いの少年は暖炉の薪を調節しにかかった。

誕生日プレゼントの願い事をしたときに、居合わせたニコラウスに大胆だなんだと揶揄われた。そのときは、必死に違うと誤解を解いたが、やはり大胆な願い事だったと自覚する。

彼がほしいのではなく彼との時間を一時(いっとき)望んだだけだと、あのときは弁解した。

だが、一緒ではないか。彼と過ごす時間を求めるということは、彼を求めていることと何ら変わりない。リュディアは、叶うなら一時どころでなく彼と共にいたいと願っている。揶揄ってきたニコラウスには、それが見透けていたのだろう。

ニコラウスだけではなく、彼にまで願い事の真意を気付かれやしないか、リュディアは穏やかではいられなくなる。この状況で眠るなんて、できる訳がない。

顔の赤さを暖炉の火のせいにしてほしい。願い事も下町ごっこに興味をもっただけだと信じてほしい。気付かれたくないと必死で祈る半面、時間の許す限り彼と過ごしたいとリュディアは願う。

だから、パーティーの準備に向かうまでの残り時間、彼に下町の話をまたせがむのだった。


パーティーが始まる前に心労をきたしたリュディアだったが、その年の誕生日はとても贅沢な一日となった。





モブすらを書き始めて5年になりました。


これまでこの作品に出会ってくださった皆様に感謝を示したく、人気投票の結果をもとに書かせていただきました。

人気投票に協力くださった読者様、誠にありがとうございます。


皆様、モブすらに出会ってくださり、ありがとうございます。

これからもモブすらに出会ってくださる方がいたら、とても嬉しいです。少しでも幸せな気持ちになっていただけたら、俺はすごく幸せです。



*日芽野先生より5周年祝いイラスト*

https://www.threads.net/@himeno.meno/post/C1SB2D3PE9q/?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==

日芽野先生、とっても可愛い3人をありがとうございます。





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3日で記憶が戻りました。」連載中

2023.06以降、コミカライズ連載の更新が不定期となったのは出版社の判断によるものです。(2023.05.02 22話追加から2025.03 23話追加まで長期間空くなど)
なので、連載不定期に関する意見·要望は出版社へ直接お願いいたします。
マンガUP!編集部
ハガキ·お便りでの意見·要望先は↑になります。「●●先生 宛」部分を「編集部 宛」にいただければ大丈夫です。
※日芽野先生はずっとモブすらを愛し、尽力てくださっているので、どうぞ誤解なきよう。

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出版情報などの詳細

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マンガUP!にて2020.04.21よりコミカライズ連載中
Global version of "I'm Not Even an NPC In This Otome Game!" available from July 25, 2022.
2025.03.17 韓国版「여성향 게임의 엑스트라조차 아니지만」デジタル配信開始


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○マシュマロ○
玉露 日芽野メノ

※活動報告の『★』付は俺の拙いらくがきがある目印です。

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― 新着の感想 ―
[一言] またザクとお嬢の供給が来て大歓喜(鼻血) もっとください(直球)
[一言] 誕生日というと、月虹と干した花が思い浮かぶが、時間か。いいですね。 ながく愛されている作品ですね。
[良い点] ザクとお嬢がかわいいです
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