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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-5-1

3-5-1 9月26日日曜日

 気持ちよく寝ていると誰かが俺を起そうと体を揺さぶっているし

「平助さん、起きてください。朝ですよ、起きて下さい」と聞こえてくる。

「おかしいな、目覚まし時計は持ってきていない筈だが」と半目を開けると、見た事もない部屋の天井が見て、目を凝らすと知らない若い女性の顔が近くに見えた。


「おはようございます。ここは?」と半分寝ぼけてその女性に尋ねると

「おはようございます。召喚後のホテルのベッドです。やっと起きましたね。なかなか起きないので大変でしたよ。さぁ、早く朝ごはんを食べて試合会場へ行く準備をして下さい。詳しい話はその後で」と俺を無理やり起こし、着替えをさすとレストランに俺を連れて行った。


 朝ごはんの準備ができるまで彼女の話を聞くと、彼女は大会事務局から派遣された俺の担当でレイさんと言ったが、年齢は教えてもらえなかった。

彼女は俺が異世界にいる間世話をしてくれるらしく、何でも頼んで下さいと言われた。すると、彼女は何かを思い出したみたく

「そうでした。朝早くに警察の方が来られて、起きたらこれを平助さんに渡して下いと頼まれました」と彼女が箱をがカバンから取り出し俺に手渡した。


「すみません、その警察の人は若い女性でしたか」と尋ねると

「えっ、そうですけど。お知り合いの人ですか」と答えたので、直ぐにその女性がヒカリだと分った。

「えぇ、そうですけど。でも、大変ですね。あんな朝早くからお仕事なんて。

せっかくの美人なのにかなり疲れていた感じでしたよ。お肌の手入れなど毎日ちゃんとできないだろうな」とレイさんが心配そうにしていた。


 美人だと言って貰って俺は少し嬉しくなったが

「そうですか、かなり疲れていましたか」と昨夜も彼女は捜査が忙しいかったのだろうと、容易に想像がついた。

お肌のお手入れかぁ。男の俺には絶対そんな事は気付かないな。もしかすると指輪よりそっちの方が必要かな。確か出場料の3千ポイントがあったなと

「すいません、後でいい化粧品屋さんもをえて下さい」と男の俺が頼むと、レイさんは少し驚いていた。


 早速箱を開けると、手紙とヒカリに頼んでおいた左腕用のサポーターと2の白い錠剤が入っていた。

その手紙には錠剤は1錠を試合開始の10分前に飲んで下さい、もう1錠は予備ですと・・。後はスマホが使えるので、目が覚めたら必ず連絡をするようにとあったので、直ぐに電話をかけようかとも思ったが、たぶん今頃はぐっすり眠っているだろうから「ありがとう、無事に着きました」とだけメールしておいた。


「悪いけど、試合の10前に薬を飲んでも問題ないかな。これは頭痛の薬だけど」とレイさんに白い錠剤を見せると、彼女は持っていた機械で錠剤をスキャンすると「OK」と表示された。

「この錠剤の飲用は大丈夫ですよ。この大会では試合開始前や後にドーピング検査は特にありませんが、筋肉増強剤や精神高揚剤などはもちろん使用禁止なので注意して下さい」と教えてくれた。


 朝ごはんの準備ができたので俺が食べ始めると彼女は横に座ってこれからのスケージュールなどを詳しく話してくれた。

それによると、今7時半なので8時半頃に大会会場へ車で向かい、9時には選手控え室に入ってもらい、そこで医師による健康チェックを受けて10時に開会のセレモニーが始まり10時10分頃に第1試合が始まるらしいが、俺はその第1試合で相手は第1シードの去年の優勝者だと教えてくれた。


 みごとにアラタの予想は当たった。

「相手は、やっぱり優勝者か」と半分ガッカリしていると

「まだまだ、分りませんよ」と彼女は勇気付けてくれたが、俺は南へのお土産のことが気になっていたので

「こっちの本屋さんで何時に開くのかな」と、すまなそうに尋ねると

「10時頃ですかね」と即答してくれたが、彼女は何故こんな大事な時にそんな質問をするのかなと不思議そうにしてた。

「じゃ、10時半頃には本屋で、その後に化粧品屋にでも連れて行ってもらうか」と明るく頼むと

「10時半って・・。さっきも言ったでしょ。もう、試合を投げてはいけませんよ」と、呆れ顔で注意したが、俺は薄笑いで答えた。



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