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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-3-6

3-3-6 

 情けない話だが、俺はこの数日間はヒカリと遊ぶのが楽しくて聖剣との会話を試みていなかった。

やっと時間ができたと、久しぶりに机の引出しから福袋に入った小さな剣と盾を取り出し、剣を掌に乗せて精神を集中して会話を試みた。

 以前サクラが真実の剣かもしれないと教えてくれたが、まだ信じられなかった。

「もし、本物だとしても銀貨1枚で何故俺の手元にあるのだろうか」と、あれから毎晩考えていた。

偶然なのか、それとも誰かの罠なのだろうか、この事をヒカリに話した方がいいのか、でもサクラとの事もあるし・・、思い切って武道大会の時にでも異世界に持って行こう、そして警察にでも相談しようか等々と考えていた。


「あっ、しまった。今はそれでどころじゃない。ヒカリとは今日が最後の日だ」と一番大切な事を思い出した。

「今度は直ぐに帰ってきます」とは言っていたけど、また何時になるか分らないし、俺も明日から学校なので夜遅くまで遊ぶわけにもいかないし、それに肝心な彼女は仕事で忙しいそうだ。もう時間がないしどうしよ・・。

 でも、来週の武道大会でもまた会えるしな・・。おいおい、ちょっと待てよ、あいつは相手の応援とか言っていたな。それじゃ、例えば試合中はどうなんだろう、俺がやられている時にやっぱり相手を応援するのか。あいつは俺が誰のために戦っていると思ってんだ。それに俺の応援には誰も来られそうもない。楓に頼んでおいたけど本当に大丈夫なのだろうか。と、また雑念が湧き出してきて、聖剣との会話どころではなくなってしまた。


 夕飯の時間になるとヒカリは1階に下りて来て自分が作ったカレーを自慢しながら「美味しい、美味しい」と食べていたが、食べ終わると俺が取り付く暇も無く直ぐにまた自分の部屋に戻り仕事を再開したので、俺も今日はいつもの公園へと出かけて行った。

 彼女も頑張っているので俺も頑張ろうと、聖剣を呼び出し大きくすると朝の練習の時に彼女から教えてもらった相手の攻撃の特徴を想定しながらトンファーでの防御を試し、それから反撃としての右手だけの攻撃を試していた。


 しかし、何度やっても1人での練習はタイミングが取り辛いし、気合が入らない。

「くっそう、こんな時にこそ暴漢が来てくれないかな」とバカな事を考えたが、でも、今はこれしか出来る事はなかった。すると直ぐに30分が過ぎ、聖剣は元の大きさに戻ったので、いつも駐車場でしているように剣からバットに持ち替えて練習を続けた。

「そうだ、明日からまた学校だ、今夜はそんなに遅くまではできない」と、ある程度汗を掻いたので今夜はここまでだと、また家にジョギングして帰り、風呂から上がると俺より先にお風呂に入りパジャマに着替えていたヒカリが部屋で待っていた。




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