3-3-1
3-3-1 9月20日月曜日
昨夜は俺はベッド寝てヒカリをあのまま床で寝かせてしまい悪かったかな。
でも、あそこで起す訳にも行かないし、部屋に運んでやるべきだったかなと今朝は目覚ましが鳴る前に起きてしまったが、まだ朝6時30分だ。
部屋を見渡すと床に寝ている筈のヒカリがいない。流石に深夜にでも自分の部屋に戻って寝たのか、今度は俺に薄い蒲団が掛けてあった。
珍しく台所がガヤガヤ煩いので直ぐに1階に下りていくと、彼女が母の朝ごはんの用意を手伝っているのが見えた。
「今日もちゃんとやっているな」と、そっと覗いてみると思っていた通り簡単な料理にも手を焼いているようだった。
「これでは1人で作るとなると時間がかかるな。あいつは異世界ではどんな生活をしているのだろか、たぶん1人暮らしの筈だが、まさか朝ごはんは抜いているのか」とブツブツ俺が言っていると
「こら、平ちゃん、笑って見ていないで手伝いなさい」とニコニコと笑っている俺に気付いて彼女が言うので
「はい、はい」と渋々と茶碗などを並べたりお茶を注いだりしたが
「平助が、こんな事をするのは何年ぶりだろう」と今度は母が笑っていた。
一通りの準備はできたみたいなので3人で食卓に着くと
「この卵焼きは私が作ったのよ、早く食べてみて」と彼女が俺に勧めるので食べてみると、案外普通だった。そりゃそうだな、油を引いて焼くだけだし、これを不味く作るのが不思議なぐらいだ。俺にでもこれぐらいは出来るなと思ったが
「あぁ、美味しいよ」と言うと、ニコニコ喜んでいた。
「じゃ、今度はこのお味噌汁も」と勧めるので食べてみると、さすがにこれは不味かったと言うか、いつもの味とは違うのでなんとも言いようが無いので、
「これは、これで美味しいよ」と言うと、またニコニコ喜んでいた。
きっと1人暮らしでは味噌汁なんて作らないのだろ。
それとも、もしかしたらお姫様はアラタと同じように広い食堂で優雅に食事をするのだろうかと思って食べていた。それでもどうにかきれに食べてしまうと
「じゃ、夕飯は私が作ろうかな、平ちゃんの好物は何ですか」と、とんでもないことを言い出したが
「悪いけど、俺の好物はニンニクの利いた唐上げなのでヒカリにはちょっと無理かな」と苦々しく答えると
「ごめん、それは無理。ニンニクは勘弁して下さい」と半鳴き声で納得していた。
「冗談、冗談。カレーライスだよ」と言ってやると、
「じゃ、今夜はカレーね。カレーは得意なの」と喜び、
「それじゃ、今日は一緒に何をしますか」と俺に尋ねてきた。
彼女には今日の予定が無いらしく・・と言うか頑張って昨日までに終わらして2人のために時間を作ったようで、それが俺にはよく分っていたいたが・・
「じゃ、午前中に練習して、その帰りにでも一緒に食材の買出しをして・・。君には悪いけど、午後もいつもと同じく剣道の練習です」と仕方なく答えると
「どうして、どうして、練習は午前中だけにして。午後は映画とか遊園地とか行こうよ」と俺を誘ったけど、それは大会が近いのでご丁寧に断ると
「じゃ、午後も私も練習に着いて行く」と答えた。




