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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-2-6

3-2-6 

 やはり浴衣は母親の物なので少し地味だが、サイズはちょうど合うし、それよりも彼女の髪を少し上げると小さい顔にまん丸な瞳がはっきりと出て可愛さが200パーセント増すのが分った。そんな彼女を人前でも抱きしめたいほどだったが、たぶん学園の連中も来ているのでそれは我慢した。そんな俺の喜びと苦労にはお構いもなく、目を離すと直ぐにどこかで大人の姿になりどこで見つけてきたのか自販機で買ったチューハイを手にして、たこ焼きや焼きそばの屋台を見つけるとそこで飲みだした。

「しまった、飲み始めたら止められない」俺は可愛い女子高生のヒカリとお祭りを楽しむ筈だったのに、今夜もお局OLの仕事の愚痴をずーっと屋台に座って聞く事になるとは、俺の期待はもろくも崩れさった。


 俺が少しトイレに行って席を外し戻ってみると、ワイワイ騒ぐ彼女が気に入らないのか、それとも美人の彼女が目に留まったのか、少しこわめのお兄さん達が数人で彼女を取り囲んでいた。

しまった、彼女を一人きりにしておいたのがマズかった。ワイワイ騒いで調子に乗りすぎたのかな。相手は数人、竹刀やトンファーは持っていないので素手での喧嘩は勘弁して欲しいなと思っていたら・・。お兄さん達が彼女にペコペコと挨拶して、たこ焼きや焼きそばを置いて帰っていた。

「あのお兄さん達は、知り合いなの」と戻って尋ねると

「あぁ、一応知り合いね。夏かな、因縁をつけて来たのでボッコボコにしてやったら、お友達になりました。平ちゃん、たこ焼き食べる?」と平然と笑っていた。


 その後、彼女も思う存分食べて飲んで愚痴を言ってすっかり鬱憤が晴れたのか、すっきりした顔になっていた。

帰りに女子高生の姿に戻ってくれて、手を繋いで賑わう参道をひと歩きしてくれた。何人かの学園の連中には見られたけど、まぁ、いいか、気にしない気にしない・・。

 そして、最後に大きな木の陰で「じゃ、今日のお礼に」と俺に抱き付いてキスをしてくれたが「あっ、少しお酒臭い」と言うと「ごめん、じゃ今度は素面の時に」と、すまなそうに謝ったので「嘘ですよ、全然気にしていません」と言うと「もう、嘘つき」と楽しそうに俺の肩を叩いた。


 ヒカリは部屋に戻ると屋台であれだけ飲んだのに「煙臭いのは嫌い、チューハイとビールは別なの、早くビール、ビール」と直ぐにお風呂に入りだしたので、飲酒後の入浴は危ないと注意したが、彼女を誰も止めることはできなかった。

 さすがに飲酒後の長湯は危ないのか今日は早めに上がってきた。

パジャマ姿の彼女は浴衣とはまた違うかわいさがあったが俺の部屋に来て

「ビール、ビール」しか言わないので、今日も母に見つからないように直ぐにビールを取ってきて渡すと直ぐに蓋を開けて飲みだした。


「しまった、まただ。今日も俺の部屋で飲みやがった」と注意しようとしたが、日曜出勤の後だし缶ビール1本ぐらいならいいかと、俺も結構汗を掻いていたので急いで風呂に入った。

 俺が風呂から上がって戻ると彼女は既に缶ビールを2本も飲み干してきれいに出来上がって、床の上で疲れて眠ってしまっていた。

「やっぱり、こうなったか」と仕方なく薄い蒲団をかけてあげて

「ヒカリとのこんな生活も楽しいのかな」と俺が呟くと

「幸せ、幸せ」と今日は珍しく寝言で俺の愚痴を言っていないので、屋台で愚痴は全部言ってしまったのかな、それでは今日はこれでお終りかなと

「今日はお疲れ様、おやすみなさい」と明かりを消し、

「あぁ、今日は俺にも彼女に話したい事がいっぱいあったのになぁ、明日はお酒を飲ませないようにしよう」と俺はベッドで眠りについた。




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