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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-2-2

3-2-2

 夏休みの頃より少し遅めに剣道場に着くと、一度目の朝の練習が終わったのだろうアラタと楓は隅の方で汗を拭きながらいつものように朝ごはんのサンドイッチを食べながら軽く休憩を取っていた。

「おいおい、待てよ・・」と言う事は、既に9月になって半月が過ぎたと言うのにこの2人は夏休みが終わっても同じ時間で練習をしているのか。こいつらの日常生活はどうなっているのだ。大学受験はどうするだろうか。


 2人を呆れ顔で見つめてそんな事を考えている俺にアラタが気が付くと

「もう少し待ってくれ、今休憩に入ったばっかりなので」

「いや、気にしないでくれ。俺も今から着替えるし、先ずは準備体操をしないとな。それよりお前たちは9月になっても朝から練習をしているのか。

休みの日ぐらい何処かに出かけないのか」と訊くと

「当然だ。これが俺のルーティーンだし、行きたい場所もない、それに一緒に出かける相手もないしな」と奴が堂々と答えると

「当然よ。剣道の為にこっちの世界に来たのだから」と、何が不満なのと言わんばかりに楓も答えた。


「そうだ、そんな事よりお前にいいニュースだ。秋の都大会にお前も出られそうだ。でも、俺とお前は残念ながら個人選のみの参加になりそうだがな。

これから武道大会までは部員とは別メニューなので団体選はチームワークがいるから避けた方がいいと思って、個人選のみにしたけど、どうだろう、団体戦も出たいならもう一度考えてみるけど」と教えてもらうと、これで母には嘘をつかずに済みそうだ。なんとか母とヒカリに面目が立つたと嬉しかった。


「本当に俺も大会に出場できるのか、個人戦だけでも出場できれば、それは大変ありがたい。それにすまないな、俺のために付き合ってもらって、お前も団体戦にも出たいだろうに」と感謝したが

「まぁ気にするな、俺も本調子じゃないので、団体戦でもし負けて部員に迷惑をかけると悪いと思っていたし、個人選だけの方が今は気が楽だ。

それで、都大会が10月とは言っても武道大会から2週間しかないので、そっちも少し考えて練習をしないといけないな。まだお前は剣道を初めて2ヶ月だし、まだまだ剣道では攻めが荒いからな」と忠告しいてくれたが、今はそれは頭には入らなかった。

「それにしても平助は凄わね。もう試合に出してもらえるなんて。私なんて何時になることやら」と楓が羨ましがっていたが、彼女の実力ならそんなに待たなくても試合に出られるだろう。


 2人が食べ終わる頃には俺の準備運動も終わっていたので、俺は左手にはトンファーを持ってアラタの聖剣による攻撃を左腕で受け止める練習を昨日と同じように始めた。

奴の振りは早いし重い。しかし昨年の優勝者はそれ以上だと気合を入れたが、左腕はそうはいかなかった。

案の定、最初の5分ぐらいは左腕はなんともなかったが、時間が経つにつれて赤くなり、どんどん力が入らなくなってきた。そして、10分が過ぎた頃には俺の左腕が上がらなくなり、それを心配してアラタが休憩を取ってくれた。


 直ぐに楓が氷を持って来て俺の左腕を冷やしてくれたが、さすがに連日の練習だと赤く腫れるのが早い。

「まともに聖剣を受けていては10分しか練習ができないな。どうすればいいだろう」とアラタが考え込んだが、直ぐには解決案は見出せないのは分っていた。

「気にするな、後は俺も聖剣を持って本番と同じ形式でするしかないだろし、俺の右手の筋力アップの練習もしたいしな」と俺も聖剣を呼び出し大きくすると、両者とも聖剣を持って立会いを始めたが、時間が限られているので、その形式の練習は直ぐに終わってしまい、またいつもの3人での竹刀での剣道に戻ってしまった。


 


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