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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-1-3

3-1-3

 彼女は準備運動が終わったのか、今度は右手のトンファーを木刀に代えて、俺と同じように装備すると立会いをまた始めたが、激しさが増していた。

彼女の鋭い木刀の振りは鞭のように撓って来る。それを俺がトンファーで防ぐ場面の多い立会いが数多く続いたのでさっきよりも俺の息が切れかかってきたのを心配して彼女が少し休憩を取ってくれた。

「平ちゃん、少し疲れた? それで、トンファーの使い手はどう、長さとか重さとか丁度いいかしら」と心配そうに訊くので

「大丈夫さ。このトンファーは最高さ、本当にありがとう。これで俺の戦い方が決まったよ。じゃ、今度は俺が君に何かプレゼントをする番だな」と感謝すると、

「プレゼントは・・」と彼女は嬉しそうに左手を皆に分る様にまざまざと示したので、アラタと楓はそれを見ると少し笑い

「姫がこういう性格だとはまったく知らなかった。お前も大変だな」とアラタは俺に同情していた。


 流石に彼女も冗談が過ぎたかなと反省し、今度は真面目に

「それで、私の攻撃をトンファーで防いだときに左腕に衝撃はどう、痛かったりはしない?」と俺に訊くので

「痛さなどは、今は余り感じないけど、どうしてさ」と訊き返すと

「私の木刀の振りは軽いから衝撃は少ないけど、頑強な勇者が力いっぱいに聖剣を振り下ろした時は、聖剣をトンファーで防げても、左腕への衝撃が心配だわ。

特にそれが積み重なると最悪だと腕の骨が折れるかも」と嫌な事を言出した。


 そして彼女は更に苦い顔をして

「それに、平助の右手だけの剣の振りはまだ弱いしね。それだと相手の剣で簡単に止められるわ」と更に嫌な事を言って、悩み出した。

「そう言うのは簡単だけど、じゃ、どうすればいいんだよ」と俺はそんな事は分っていたが今までどうする事もできなったので、少しイライラしてしまった。

「直ぐに、こうしろという答えはないけど、先ずはそれぞれの手の筋力をアップする事と、特に左腕には攻撃の衝撃を吸収する為のサポーターが必要ね、そうすれば大丈夫」と的を得た答えを直ぐに言うので

「流石に姫はご見識が高い」とアラタが褒めちぎるので

「そうでもないですよ。ウホホッホ」と彼女は気分よく笑っていた。


「サポターは後で私がなんとかするとして、大事なのは上手い受け方かな。上手く相手の力を受け流す方法を早く覚えれば、衝撃もそれだけ少なくなるわね。

それは練習をして、コツを掴むしかないわね」と、また俺との立会いを続けてたが、なかなかその受け流す方法は見出せなかった。

 俺とのヒカリにとっては軽い立会いが何度か終わると

「トンファーは今日から始めたばかりだから、ここで焦っても無理なものは無理。時間はたっぷりあるわ」と言って剣道場の隅で休憩をすると鏡を見て顔の汗を拭いていた。

確かに直ぐに大会や試合等があるわけではないので俺もゆっくり練習でもして少しずつ慣れればいいなとその時は思っていた。


 ここ数ヶ月ずーっと格下の俺や楓と練習をしていたので物足りなさがあったのだろう。きっと、もっと強い相手と立会いたのだろう。アラタが俺との立会いで少し本気を出していた彼女に剣道での立会いを懇願したが、彼女はすまなそうに彼との立会いは断っていた。

俺も彼女の本気を出した強さが見たかったのだが、アラタが頼むぐらいだから相当に強いのだろう。

 彼女が断った理由は朝早くから汗臭い剣道着を着るのは嫌なのか、それとも化粧の乗りを気にしてるのかなと俺は思ったが、本当は防具を付けての立会いは気合が今以上に入り、顔が半獣より恐ろしくなるので俺に見られるのが恥ずかしいと後でそっと教えてくれたが、半獣より恐ろしい顔とはどんな顔だか見てみたいとも思ったが、また俺にやっと治った恐怖心が湧くと困るなと少し笑った。





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