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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-0-6

3-0-6

 少し気まずい沈黙が続いたが、俺が彼女を個人的に責めているのではないので、

「ごめん、ヒカリ、君を責めている訳じゃないんだ。

君が大好きだから言っているんだ。君との楽しい思いでもいつか誰かに勝手に消されてしまうのではと思うと、怖いんだよ、俺の知らない間に俺の中から君がいなくなる事が怖いんだ」と本心を言うと

「大丈夫よ、そんな事にはならないし、私がさせない。その時は私がきっと守るから」と彼女は約束してくれたが、その約束も彼女の知らない間に誰かに消されてしまうのかもしれない。


 彼女も俺の言っている意味がよく分っていたので、気分を変えて

「じゃ、2人が一緒にいられるにはどんな召喚設定がいいかな」と俺に尋ねるので

「そうだな、アラタの両親は海外なので、無理な設定をしないで長く住めそうだ。それに家は広いので部屋はあるし、朝は早くに起されなくてすみそうだし、もしかすると君の苦手な料理も作らなくていいかも。でも、そうすると寝坊助の居候が増えるので楓さんが可哀想だな」と笑って答えると

「楓さんが可哀想かぁ・・。いつも可愛い子には優しいのね、でぇ、もう彼女とは仲良くなりましたか?」

「仲良くなりましたかって、だって彼女とは弟子どうしだからね。でもどうして、今日帰ってきたばかりの君が彼女を知っているのさ」

「それは、まだ内緒よ。まだまだ平ちゃんには言えない事が沢山あるんですよ」とごまかしていた。


「そうね、アラタさんの家ね。でも、それだとずーっと一緒に居られなくなるわよ。それでも寂しがりやの平ちゃんはいいの。我慢できるの?」と尋ねるので

「それは俺も辛いけど、どうせ俺は朝から夕方まで学校だし。夜の練習をアラタの剣道場ですれば毎日会えるし、君が俺に会いたくなったらいつでもこっそり俺の部屋にくればいいし、それに従妹のヒカリとして東京で大学入試の講習があると言って週末に家に泊まりに来るって方法もあるじゃないのかな」

「そうか、会いたくなったらそういう手もあるのね。アラタさんなら同居を許しくれそうだし、あそこなら大人のままでも平気だし、凄いね平ちゃん、見直したわ。少し考えてみる」と答えた。


「大人のままいるって、お酒の呑みすぎには注意してよね。

それで、君の本当の姿はどちらなの、大人それも女子高生、まだそれは内緒かな。

でも、もう今の俺にはどっちでも構わないけどね。

じゃ、悪いけどもう少しこのままで良いかな。

君とこうしていると何故かとっても落ち着くんだよ。

そう、幸せいっぱいって感じかな」と彼女を後ろからまだ抱きしめたままでいると

「じゃ、あと少しだけよ、私はまだ用事あるから」

「また、夜のお仕事ですか、気を付けて下さいね」

「そうです、確りと働いてきます。なんせ、旦那が無一文ですから」と笑っていた。


 その後ヒカリが自分の部屋に戻り、最初はゴソゴソと荷物を片付けているようだったが、外に出かけて行ったのか直ぐに隣の部屋が静かになった。

「夜の仕事って、どんな事を捜査しているんだろうか? 女性1人では危険ではないのだどうか、俺が付いて行ってやろうか」とも思ったが、彼女の方が俺よりも腕っ節が強かったなと笑ってしまった。


 俺は隣の部屋に彼女がいない事を確認すると直ぐに机の引出しから真実の剣を取り出し、掌に乗せて明かりを消して色々考えてみた。

「彼女はやはり女子高生なんかじゃなかった。そして警察官だった。

でも、それは薄々感じていたし、今更驚く事ではない。

半獣さえクリアできたのだから彼女との年齢の差なんて大した事ではない筈だ。

ただ、問題なのは彼女が捜査でこっちの世界に来てる事だ。捜査には当然盗難品の回収も含まれている。じゃ、真実の剣の事を正直に彼女に話すべきだろうか? 

もし、話したら誰でも一番に俺を犯人と決め付けるだろうし、それが元で上手くいっている2人が駄目になったら・・。

それに、もし回収されればあんなに喜んでいるサクラに何て謝ればいいんだ。

よし、この件は今は黙っておこう。でも時期がくれば必ず彼女に話そう」と決心したが、真実の剣はそれを許してくれるのだろうか。



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