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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-0-2

3-0-2

 彼女は喜ぶ俺を見て笑っていたが、彼女にはもっと大事な事があるようなので

「じゃ、平ちゃんは私の両手をしっかり握って、心を落ち着かせて私の目を見つめて下さい」と変な事を言うが、仕方がないので彼女の言う通りにすると

「はい、では、浮気はしていませんね?」と俺を見つめて、真剣に訊いてくる。

「はい、していません」と正直に答えて彼女の目を見つめ返したが

「ピピピー」と、どこからか警報のような音が聞こえた。

すると彼女はわざとらしく

「あら、おかしいわね。嘘発見器では平ちゃんは嘘をついているって出ているけど」と素早くポケットに手を入れて、俺に隠してスイッチを押すと警報は消えた。


 すると、彼女は何もなかった様な顔をして

「じゃ、もう一度ね」と、さっきと同じ様に両手を握ると

「おいおい、変な事言うなよ。俺は絶対に浮気はしていません」と愚痴を言いながら、また見つめ返すと、俺には動揺した反応がまったくないので

「あら、さっきのは機械の故障かしら。嘘はついていないようね」と呟いたが、

どうやら偽の嘘発見器で俺にカマをかけていた様だったが、それはおかしいぐらいにみえみえだった。

 たぶん俺が嘘を言うにもサクラとの出会さえも、帰ってきたヒカリの影響で呪縛が強くなってしまったのか、運よく今は薄っすらとしか覚えていないので、嘘のつきようがなかった。


 しかし、何故かサクラと約束した重要な事は確りと覚えていたようだ。

「ヒカリ、一つお願いがあるんだけど」と思わず切り出すと

「あら、ヒカリって、いつからヒカリちゃんじゃなくなったの。私はそっちの方が、恋人同士みたいで親密度が上がっていいけどね」

「じゃ、これからはヒカリって呼ばさせて頂きます」

「でぇ、平ちゃんからお願いって、珍しいわね、なんでしょうか?」

「3度目のあれは、どうなっているんだ」

「あぁ、あれね、あれは当分ないです。なかなか話が上手くいかなくてね」と困っていた様子だったが、俺はそっちの方が良かった。

「上手くいかないって、それてどういう意味みなの? でも、それならそれでいいんだが。急にされると困るけど」

「あれは、平ちゃんの合意が要るので、その時は事前に伺います。

それに、あれもまだだし。ちゃんとあれも頂けるのでしょうね。

相場は平ちゃんのお給料3か月分ですよ」とニコニコと笑って言うが

「あれもまだだし」の意味は分っていたが「あれも頂ける、給料3か月分」の意味が分らなかった。


「何だその給料3か月分のあれって、俺はまだ高校生だし、給料なんてもらった事はないぞ」と不思議がっていると

「そうそう、貴方はいつもそうですね、私の事は少しも分ってくれません。

あぁ、かわいそうなお姫様、大好きな勇者様は一文無しだし、奥手で時間がかかるし」と、いつものように自分を可哀想なヒロインになぞっていた。

「分った、分ったから、奥手、奥手ってそう言うなよ。教えてくれ、このとおりだ」と頭を下げて頼むと

彼女は俺に左手を差し出して細い薬指を動かし

「この指が寂しがっていますよ。ここに嵌める物ですよ。ほらキラキラしたあれですよ」と少し恥ずかしそうにした。


 鈍感な俺でもやっとその意味が分かったので

「すまん、このとおり完全に忘れていました。そんな物まで要るのか、それで給料3か月分でどのくらいだ」と頭を下げてまた謝って尋ねると

「そんな物って言い方は酷いけど、女性にはそれが大事だからね」と少し怒ったが

「ごめん、このとおり」と俺が更に謝ると彼女は悩んだ末に

「高校生の平ちゃんだとそんなに高いのは無理だから、私のお給料が月金貨1枚として、3か月分で金貨3枚で我慢しておきます」とその時は答えたが、後々「もう少し高く言えばよかったかな」と、ぼやく事になろうとは思わなかった。



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