2-6-2
2-6-2
朝ごはんを食べ終えると、久しぶりに今日は朝の練習がないのでジョギングをして公園にでも行って運動でもするかと玄関を出ると、珍しく制服ではなくトレーナ姿の南に出くわした。
「おはよう、南、どうしたの今日はそんな格好して」と驚いた俺が尋ねると
「昨日で勉強会が終わったので今度は体力でもつけようかと思って、まずは公園までジョギングをね」
「そっか、俺もだよ、じゃ一緒に行くか」と2人で公園まで軽く走り、そこで軽く体を動かしてみたが南が直ぐに息が上がったのでベンチに座った。
「お前は頭はもう十分なので、今度は体力を付けないとだな」
「そういえば、運動は家と学園の往復しか歩いていないもの。体力か、私の一番苦手なものね」と笑っていた。
「それで、大好きな望ちゃんは帰ったの?」と彼女が訊くと
「あぁ、今朝早くに帰ったよ。って、大好きって、お前はサクラの事を覚えていたのか」俺は誰も彼女の事は覚えていないだろうと思っていたので驚いたが
「サクラって、平助から久しぶりに聞いたわねその名前。そう2年ぶりかな。
でも、平助は全然分らなかったの? 大好きだった彼女の事が、
私は平助と一緒に彼女が部屋に来た時から全部分っていたわよ。
それで2人で夜にこそこそ話をしていた訳。知らないのは平助だけよ」
「それでか、サクラの帰りが遅かったのは、今やっと分ったよ。
そういえば、昔から2人仲良しだったしな。
でも、ありがとう、ずっとサクラの力になってくれていて。
彼女言ってたよ、1年したらまた戻ってくるってさ。
それまでに俺が全部思いだせると良いけど。今の俺には、どうかな」
俺には1年後に彼女に会っても全部思い出せるかは自信がなかった。
「じゃ、平助はどこまで思い出したのよ、それとも未だなの?」
「細かいのは未だだけど、俺の傍にはいつもがサクラがいてくれて、俺が彼女を大好きだって事と、子供の頃結婚してくれて頼んで、彼女が私でよければって答えた。他に・・」と俺も思い出そうとしたが
「へぇ、彼女に結婚を申し入れていたのか。
それじゃ、望ちゃんは平助の最初の婚約者じゃないの。
それで、その大好きは昔の彼女、それとも今の彼女」
「はっきりとは、それもよく分らないけど、今かもしれないな」と何故か言ってしまった。
「でも凄いじゃないの、それでいいのよ。平助も望ちゃんもこれからだから」と南は笑っていた。
「でも、なぜ急に思い出したのかしら、一晩寝たら忘れる筈なのにね」
「お前、そんな事まで知っていたのか、それじゃヒカリの正体も」
「当然よ、だからあんたに言ったのよ、早くあの女に杭を打ちなさいって。
後々こうなる事が分っていたら、もっと強く言うべきだったかもね。
でもあんたはかわいい娘には弱いんだから、それでも無理だったか」と呆れていたので
「さすが、南先生、全てお見通しでしたか。そんな南先生にサクラが後で返して下さいと俺に預けていったけど、あれって何?」
「あれって?」
「そう、ヒラヒラした下着かな。
ありがとう、でも使わなくて済んだって、サクラが恥ずかしそうに言っていたぞ。
あれは南のものか、時にはお前もあれを着るのか、お前は何でも持っているな」と感心していると
「平助のスケベ。そう言うのは女の子には訊かないの」と南が顔を真っ赤にしていた。




