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いつもの朝の練習が終わって自転車でクタクタになりながら家に帰り、いつものようにお昼ごはんを食べて2階の部屋に上がり、散らかっている部屋を眺めて、そうだ新学期が近いので部屋の掃除をしなければいけないと、少しずつ部屋を片付け始めてかけたが、机の上のパズルはそのままだった。
「しまった、教科書を入れるいつもの赤いカバンを用意しておかないと、それであのカバン、異世界から福袋を入れて持って帰って来て、この前、確がヒカリ見つけてくれて、あれ、どこに置いたかな、確かここかな」と机の一番下の引出しを開けてみると、ちゃんと入っていた。「これだこれだと」中を開けると福袋がそのまま入っている。
「そうだ、まだ福袋を開けていなかったんだ」と異世界から戻ってきて3週間も経つのにやっと中身を見ると古く小さな剣と盾だけが紙に包まって入っていた。
「何が福袋だ、またお子様用勇者セットじゃないか、それもお試しモンスターの小袋が付いていないし仕様書もない。これでは聖剣の名を呼んで起動することもできないじゃないか、これじゃ本当の子供のおもちゃのまんまだ」とまた引出しにまた終い込んで掃除の続きを始めた。
そうこうしていると、昼寝から目覚めたのかアラタから大会事務局から返事が来たとメールが来たので、また自転車で剣道場に急ぐと
「平助、獲得ポイント千点のお前の参加を認めるか否か大会事務局もそうとう迷っているらしい、そこで1つ条件を付けてきやがった、お前の実力や素行を調べる為に調査員を派遣するとな。その調査の結果によっては出場させてやってもいいと、お前はどうだこの条件は」とアラタが大会事務局からのメールを俺に見せると
俺は、調査員かぁ、凄腕のオヤジが来て試合でもして俺の実力を測るのかなと思ったので「お前はどうかと俺に訊かれても、3万ポイントの借金を返さなければいけなし、俺に選択の余地はない。勿論OKだ」と答えると
アラタは大会事務局に条件を飲むとのメールを直ぐに返信した。
それから、いつもより遅れて午後の練習を始めたが、
午後はいつものようにアラタの攻撃を防具を付けた俺が相手の動きを読んで交わす練習だが、少しは動きが読めるようになったのか頭部への攻撃を何本かに1本は交わすことが出来るようになった。
しかし、まだきれいに一本入ると防具の上からとはいえ足の先まで衝撃は走り、片膝をつくのはしょっちゅうで、時には弾き飛ばされる始末だった。
厳しいい午後の練習が終わると隅でずーっと練習を見ていた楓さんが冷たい水と救急箱を持って俺に近づくと
「今日は擦り傷などはありませんね。大分上手くなりました。この調子ですよ」と勇気付けられて家に帰ると既に夕方近くになってい