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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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するとヒカリは薄っすらと微笑んで

「私の他にも優しくて美人でスタイルも良くて、料理が美味くて家庭的な女性ならまだ居ますよ」

「おいおい、先よりレベルが数段上がっているぞ」

「お姫様、そんなにレベルを上げなくてもいいから、半獣に変身しない優しい人をお願いしますね」

「はい分りました、任せて下さい。じゃ後で平助から連絡させますので、期待して待っていて下さい」と彼女が答えると

「おいおい、相手も有る事だし、そう簡単に約束して大丈夫なのか、後で居ませんでしたは拙いぞ」と俺は心配したが

「それがね、私の回りには未婚の若い女性が沢山居るのよ。それにバンパイア族の娘は皆強い人が好きなので紹介する相手が武道大会優勝者の昴さんなら向こうからお土産を持ってお願いされるぐらいよ、だから簡単に見つかるわ、大丈夫よ」

「何だ、昴さんはこの国の女性には人気者だったのか。心配して損したな」


「俺がこの国の女性に人気があるとか初めて聞いたな、お姫様、それは本当ですか?」

「本当ですよ。たぶん外国からの情報は入り難いのでしょ。強くて体格の良い男性は人気だし、昴さんなら直ぐに女性の方から良い返事が帰ってきますよ」

「そうですか、やった遂に俺にも春が来るな。これで練習にも身が入るな」と昴さんが陽気になったので

「しまった、これ以上昴さんが強くなると俺達が大変だ」と俺は自分の今後の事を心配したがアラタはそれよりも

「もし昴さんがその女性と結婚でもしたら来年の交流会は昴さんがバンパイア国から出場する事になるかもしれないぞ」

「おいおい、それならバンパイア国の代表が全員勇者になる訳か、それじゃ交流会じゃなくて勇者武道大会だな」

「もしそんな事になったらバンパイア族の戦士が黙っておかないぞ」と皆笑った。

 

昼食会が楽しく終わると、これで交流会の全行事が済んだので午後2時頃から俺達はやっと自由になった。

アタラはヒカリからの従姉妹の紹介を断って王立図書館に行った。

あいつはこの国の文字は読めない筈なのに図書館で何をするつもりだろうか、お腹が膨れたので静かな所でお昼寝か、もしかすると女性との待ち合わせかとも思ったが奴にはそれは無い筈だ。


俺とヒカリは昨日と同じように街へ出かけてブラインドショッピングをしていたが、街は交流会でこの国が勝ったのが嬉しいのか、賭けに勝ったのが嬉しいのかお祭り騒ぎで歩道の脇には色々な屋台も出ていた。

「それで俺達の賞金はどうなったんだ?」

「私が勝って金貨5枚と最優秀選手で3枚、平ちゃんとアラタさんが引分けでそれぞれ2.5枚でしょ、それにチームで10枚かな」

「凄いな金貨が20枚は超えているぞ。でぇ全部寄付するのかい?」

「私と平ちゃんの個人の賞金は全部を寄付ね、それにアラタさんもたぶん賞金は寄付するわよ。でもスタッフにも分けてあげないといけないのでチームの10枚は皆で山分けよ、だからそれが各1枚づつ有るかな」

「そうか今回は金貨1枚の儲けですな」

「あっごめんごめん、出場料として銀貨を2枚貰えるんだわ、2人で合わせて金貨1枚ね」

「それじゃ夫婦2人で金貨3枚か、それにしても寄付が約10枚だろう、そちらの方が多いな」

「そんな事は言わないの、そのお金は元々賭けたお金なので社会に返すだけよ」


「それで賞金は何時貰えるの? 金貨の国外持ち出しは禁止だから、またポイントに代えて貰えるんだよな。実を言うと世話になった南や楓を誘って飯でも食いに行こうと思っているんだ」

「そうだったわね。それで平ちゃんはこちらのポイントカードは持っているの?」

「確か共和国の勇者のカードは持っているけど、バンパイア国のカードは無いな」

「・・ちょっと待って、王族になったから王族の認証カードは貰ったでしょ?」

「特に王族の認証カードを貰った記憶は無いな、それともそんな事は忘れたかな」

「たぶん荷物と一緒に部屋にでも有る筈よ、それに入れて貰いましょう」

「そのカードが部屋に有るとしたら、今はお土産は買えないのか、それじゃ皆へのお土産はどうしょう?」

「それぐらい私が出してあげるから心配しないで良いわよ」

「そう、ありがとう、じゃお土産を沢山買うぞ」

「じゃ代金は貴方のお小遣いから引いとくわね」


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