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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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4-4-3

4-4-3

「なんだ平助、お前は、国王から駄馬の骨って呼ばれているのか?」

「詳しくは知らないが、そうみたいだな」

「王族とは言っても、入り婿は悲しいものだな」

「確かに宮殿に部屋まで貰って俺はマスオさんだからな」

「じゃ、私がサザエさんて言う事なの?」

「確かに、本質はサザエさんだな、年齢も20代後半だし」

「うっ・・」


「そう言うアラタ、お前の名前の意味は何だ、楓悪いがアラタの名前の意味も教えてくれ」

「はいはい、どれどれ・・。同じく発音は難しいですけど、直訳すると異世界人だが国の救世主で恩義に報いる勇者・・という意味ですね」

「おいおい、待てよ。義理の息子の俺が駄馬の骨で、こいつが救世主だと、あのくそおやじ、人を何だと思っている。今度会ったら思い切りぶっ叩いてやる」

「平ちゃん、何言っているのよ、国王は貴方の義理の父になるのよ」

「そうだけど、これは酷いよ。もしかしてアラタは国王の隠し子じゃないのか?」

「平助、変な事を言うなよ。俺が国王の隠し子の訳ないだろう」

「でも、ヒカリには彼女の知らない妹が沢山いるそうだぞ」

「確かに、それはありえるわ」

「すみませんが、お3人さん、お話が大分ずれていますけど・・」と楓が口を挟んだ。


「もう、その話はここで終わりにして。それで、平ちゃん、交流会の開催時間は何時になっている? それくらいは読めるよね」

「人をバカにするなよ、9時だ。朝9時だ。ん・・朝9時って、少し早くないか?」

「よかった、朝9時にしてくれたので、これで随分助かったわ、これで勝率がアップした」

「姫様、助かったとは、それはどう言う意味ですか?」

「向こうはずっと試合は夜と思っていた筈よ、だからその時間に合わせて体調管理をやってきたと思うの、それが2日前に試合が朝になったら、それも朝の9時ならきっと体調を合わせるのが難しくなる筈よ」

「確かにそうだけど、でもどうしてだ、向こうは何故試合を夜と思っていたんだ。共和国でやった武道大会は朝の10時だったぞ」

「それはね、うちが主催者だからよ。だから向こうは試合時間はバンパイア族が一番活動しやすい時間になると思うわけよ」

「そうか、分りました姫様、開催時間は主催者が決めていいんですね。だから、向こうは当然夜に試合があると思っていた。それを直前に朝9時と連絡すると相手は困るのか、なるほど、すばらしい案ですね」


「でもよく考えると何か卑怯だな。正々堂々じゃないな、俺は実力で勝負したいな」

「確かにお前の言う通りだが、これも我々が勝つ為だ、仕方がないだろう」

「勝つ為だとは理解できても、でも、俺は嫌いだ」

「平ちゃんの言いたい事は良く分るけど。そうでもしないと出場選手が決まらずに、絶対に勝てそうもなかったから仕方がなかったのよ、お願いだから今回は許してね」

「君にそこまで言われると許すけど、開催時間か・・、俺には余り関係ないけど、そんなに違うものなのか?」

「それは、平ちゃんが10代でまだ若いからよ、歳を取ると活動時間を変えるのが大変なのよ。たぶん本部長や昴さんはサラリーマンでしょ、だからここ数日間無理をして夜型に変えてきたと思うの、それを直前にまた朝方に戻さなければいけない、それも朝9時に実力を出さないといけなくなった。それは中年にはきついわよ」

「上司や同僚を中年呼ばわりとは姫様が一番きつですが・・」

「俺達はいつもちゃんと朝から練習をしているので朝から充分に力が出せる訳か」

「そうよ、無理せずにいつもの実力が出せるのよ」

「でも、凄いなヒカリ、それはお前が考えたのか?」



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