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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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「あとは練習の時間と場所ね。2人は明日から学校でしょう。練習時間はとれるの? 私は暇だからいつでも練習はできるけど」

「おいおい、自分から暇って言うなよ。それじゃニートじゃないか」

「ニートって、自分の奥さんに何言っているのよ、専業主婦って言ってよね」

「専業主婦って少しおばさん臭い呼び名だな」

「じゃ、家事手伝いとか花嫁修業中とかに変えますが・・」


「まぁまぁ、朝の部活の練習はありますが、近直ある来年のクラス分け試験の為に放課後の練習はお休みですし、授業も午前中までですので、午後から時間がかなり取れますよ。場所はこの剣道場でも構いませんが、技の練習になるとこの場所ではちょっと無理ですけど」と困っていると

「それは安心して、私と平ちゃんは指輪の世界があるから。でも、ごめんなさい、王族じゃないとそこには行けないのでアラタさんば無理だわ」

「ご心配なく、私なら庭でも練習しますよ。広いので少々騒いでも近所から苦情は来ませんし、壊れてもいい物ばかりしかありませんから」

「お金持ちは違うな。俺の家には庭とか無いぞ」

「平ちゃん、そんな嫌味は言わないの」

「また姫様から叱られましたね」と横で楓が笑っている。

「俺には家と外に2人の母親がいるみたいだ」


「それじゃ剣道場で午前中は私が練習して、午後からは4人で練習して、夕方以降は各自練習でいいわね」と決まった。

「これで大体の事は決まりましたね。じゃ、交流会まで皆さん頑張りましょう」と楓が音頭をとるが

「おいおい、その交流会っていつなんだ?」と重要な事が話されていなかった。

「あらごめんなさい、すっかり言うのを忘れていた。1月14日日曜日よ、召喚は前日の13日早朝なので丸1日現地で練習できるわ」

「後ちょうど10日か、これは厳しいな」


お昼を食べて少し休憩していると、楓だけが寂びそうにしていた。

「おいおい、どうしたんだよ。練習がきついのか?」

「練習は楽しいですけど、皆さん、目標があって羨ましくて・・」

「目標って、仕方なくやるんだぞ。俺は本当は受験勉強したいんだがな。そうだ交流会って賞金が出るみたいだぞ、試合が終わったら皆で飯でも食いに行くか?

一緒に練習してもらっているお礼だよ。何でも食っていいぞ」

「本当ですか、なんかやる気が出てきましたよ。それに夢みたいですよ交流会に出場する人と練習できるなんて」

「また、みんな一緒に写真でも撮るか、いい記念になるぞ」

「あら、平ちゃん、こん所で若い子を食事に誘ってどうするのよ」

「あら、もう尻に轢かれているんですね」

「なぜか、正月から若い子には厳しくなってな」と俺は漏らした。


午後の練習が終わって家に戻るとヒカリは女子高生姿に戻り荷物をまとめ始めた。

「残念だけどこの部屋とは今日でお別れね。短い冬休みだったわ、あぁ名残惜しい。今度はいつ戻ってこられるのでしょうか・・」

「おいおい、アラタの家に荷物を置きに行くだけだろう。どうせ夜には戻って来るだろうし部屋はそのままにしておくよ」

「夜に平ちゃんが私の部屋にそっと訪ねて来てもいいのよ。でも、平ちゃんには無理かな」

「当たり前だ、夜にアラタの家に忍び込めるか、それに楓も一緒に住んでいるんだぞ、間違ったらどうするんだ」

「そうすると寂びいいけど夜は別々に寝るのよ」

「別々って、今までと変わらないじゃないか、お前が勝手に俺のベッドに入り込んで来るだけじゃないか」

「そういえば、平ちゃんから私のベッドに入り込んできた事ってないわね、あら、なぜ故に?」


「それはさすがに拙いだろう。俺も大変なんだぞ」

「何が大変なんですか?」

「いいんだよ、そんな事は、でも体調は本当に大丈夫なのか?」

「あら心配してくれているの、やっぱり私の婿様ね」

「その婿様って何だ、さっきから変な呼び方だとは思っていたが」

「ダーリンって呼ぶのは少し抵抗があるし、婿殿は中村主水でしょ、だから中村平助は婿様かなと思って」

「意味がよく分からんが、相変わらず時代劇が好きみたいだな」


「名残惜しいですが・・、でわ少し早いですが、お別れのチュを」

「さぁ、夕食だぞ。その後の風呂はどうするの、入っていくの?」

「じゃ、一緒に入ってね」

「おいおい、どんどんエスカレートしているぞ」

「もう、いけず。やっぱり泊まって、明日の朝帰ります」

「こうなるとは思っていたが・・。また布団を用意しないといけないのかよ」

「用意しなくていいわよ、今晩は平ちゃんと一緒に寝るから」

「そこまでは考えていなかった」と2人仲良く食卓に下りていった。



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