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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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「困ったな俺は乗り気だが、どうもアラタは否定的だな。それに彼女とは直ぐに連絡が取れないし、以前こちらに直ぐにでも来るような事は言っていたんだが、

やはりテロ事件でそれは難しくなったのか。そうすると南の友人にでも頼むかな。待てよ、昴さんに返事をするにはもう少し時間があるな。やはり、これは重要な話しだから彼女に直接会って確かめないと行き違いがいがあると拙い事になる」と夕食ができるまで部屋で考えていた。


「アラタが優勝したけど、俺は今日の試合は全然駄目だった。ベスト8止まりだ、次回頑張るよ」と夕飯を食べながら母に話すと少しガッカリしていたが

「そうね、次の大会で頑張ればいいじゃないの。でぇ、次の大会はいつなの?」と尋ねられたが、俺は全然検討が付かなかったので

「次の大会っていつだろうね」と答えてしまった。

そう言えば今日の大会が終われば、当分大会や試合はないのか。じゃ、次の目標は何かなと自分で目的を見つけ出そうとしていたので夏休みまでダラダラして過ごしていた以前の自分とは変わったような気がした。


 夕食後にベッドでごろっとしてまた色々と考えた。

来年は受験だし、進学か就職か俺はどうすべきなのだろうか。それが決まらないとまたダラダラしてしまうな。進学するなら受験勉強をしないといけないし、もし推薦入試なら剣道も頑張らないといけない。進学するにしても入学金や授業料のお金の問題もある。母はお金に付いては心配いらないと言ってくれるが、できればお金のかからない学校がいいのは分っている。そうすると特待生にならないと・・。

その辺を相談する相手は南しかいないか。


 早速南に連絡するとお買いものが上手くいったみたいで機嫌がよく、お菓子も買ってあるので直ぐ部屋に来ないと誘われた。

「南に相談があるんだけど?」

「珍しいわね、平助が私に相談なんて。いつもは全部終わっての事後報告なのに。それで相談は何なのよ?」

「昴さんは覚えているよな」

「当然よ、今日会ったばかりじゃないの。それに素敵な人だったし」

「その昴さんが異世界の人だとは、お前には言ったよな」

「えぇ、聞いたわよ。それで?」

「昴さんの職業がな、警察官なんだよ」

「そうなの、確かヒカリさんも警察官だったわよね。それで?」


「2人は同じ部署で知り合いなんだけどな。その昴さんが警察の仕事を手伝ってくれないかと俺とアラタに頼んできたんだよ」

「どうして、あんた達に頼むのよ。未だ高校生なのに」

「それはな、2人とも武道大会で準優勝しただろう、それで腕が立つからって」

「確かに2人とも強いでしょうけど素人だし、警察の仕事は危ないんじゃないの?」

「仕事は犯人の逮捕みたいな事じゃなく、情報収集とは言ってたけど」

「情報収集ね。じゃ映画でよくあるスパイかな。それだとやっぱり危険じゃない」

「危険かぁ。それじゃお前は、反対か?」

「当たり前でしょう。それに来年大学受験を控えてるでしょ、絶対反対よ。

でぇ、アラタさんはどう言っているのよ?」

「奴も南と同じで、乗り気じゃないみたいだ」

「そうでしょうね。利口なアラタさんならたぶん断るでしょうね」

「じゃ、俺は利口じゃないのか?」

「当然よ、危ない事に首を突っ込むのはバカよ。それが私の相談事だったの?」

「そうだけど」

「平助、ちゃんと考えなさいよ。来年は受験よ。そんな事で悩むなんて」


「じゃ、お前には悩み事はないのかよ?」

「あるわよ。あり過ぎて困るぐらい」

「じゃ、俺に相談してみろよ」

「バカね、悩みの種に相談してどうするのよ」

「何だ、俺が悩みの種だったのか、ハッハハ」

「あんた、いつも幸せそうでいいわね」

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