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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-9-5

3-9-5

 その後もお弁当を食べながら4人でワイワイ話していると、捜査の合間に大会を見に着ていた昴さんが俺達に声をかけてきた。

「もう、試合は終わった、それでどうだった」

「俺は終わったけど、アラタはこれから準決勝戦です」

「えっ、俺に勝った平助君がもう負けてしまっているなんて、こっちには強い奴でもいるのか。もっと早く

来れば良かったな」と白々しく言ったので、俺は口が塞がらなかった。


 俺と南が並んで座り仲良くお弁当を食べていたので

「隣にいる彼女が噂の君の婚約者かい? でも噂通りに本当に可愛い人だね」と南をヒカルと間違えて羨ましそうに尋ねた。

「違いますよ、彼女は婚約者じゃないんですけど」と否定したが、俺に婚約者がいると知っていたので

「噂って、どうして俺の婚約者が噂になっているんですか?」

「だって、武道大会の時に警備員の静止を聞かずに控え室に入ってきた子でしょ。それでケガをした君をずーっと看病していたって仲間うちじゃ有名だよ。

それに凄く可愛い女子高生って、それじゃ彼女が勝利の女神に違いないって。

皆が君を羨ましがっていたよ」と、あの時の事を話してくれたが、俺はその時は寝ていたので全然覚えていなかった。たぶんレイさんが職場で話して、それが広まったんだろうとは思ったが、今度ヒカリが来た時には感謝をしなければいけないと思った。


「あぁ、それに比べて俺の女神は試合の途中でいなくなってそれっきり、俺が君に負けても慰めの言葉一つもないし、君が羨ましいよ」と、ぼやいていたが、昴さんの女神ってもしかして大人のヒカリかな、そうすると彼は女子高生のヒカリを知らないのではないか、ひょっとすると彼女は変身できる事は同僚には話していないのでは、これは秘密にしておかなければと思った。


「それで、昴さんの女神はどういう人ですか?」

「同じ職場の美人でスタイルのいい人でさ、年齢も俺より少し下ぐらいかな。

でも凄く仕事に真面目な人で、そうそう剣術は俺より強いかな。でも、なかなか上手く口説けなくてね。やっと武道大会の応援に来てもらったんだけど、1回戦に君に負けてしまって、それっきりだ」と教えてくれた。

剣術が強いって、やっぱりヒカリだ。年齢がピタリとは合わないけど、上手くごましているんだろうと少し笑ってしまった。


南が自分の話題が出たのかと思ったのか、昴さんの事を俺に訊いてきた。

「この方はどなたなの?」

「この人は剣術仲間の昴さんだよ。お前を俺の彼女だと勘違いしたみたいだ」

南はかっちりした体格で年上の昴さんが理想の男性に近いので気になったらしく

「始めまして安倍南です。平助とは単なる家が隣だけです」と自己紹介をした。

おっ、南が昴さんを気に入ったみたいだ。これは珍しいと思ったが、目の前のアラタが不機嫌そうな顔で黙っているので、南の横腹をこっそり突いて注意をしようとしたが、それもアラタに見られて余計に機嫌が悪くなった。


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