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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-8-2

3-8-2 

 女性職員が本部長室から出て行った後1人になった本部長が新聞をみながら

「準優勝か、強くなったな。でも、短期間でこうまで強くなるとは何かおかしい。

もしかしてこちらに来て覚醒したのでは? それには何かきっかけがある筈だ。 

もしかすると本当に平助が真実の剣を持ってるのか? それなら危険だ。

そうすると別の意味で監視の対象になるかも・・」と思案し始めた。

「もしこれが、あいつらに知られると拙い事になるな。

首都でテロ事件が起きたばかりなのに・・。

その前にこちらで手を打っておいた方がいいか。

おーい、誰かいるか。至急彼を呼んでくれ、至急だぞ」と近くにいた職員に誰かを呼びに行かせた。


______

「平ちゃん、起きて下さい。朝ですよ、起きて下さい」

いつものようにヒカリの声が今日も目覚し時計から聞こえてくるが、

手を伸ばしても誰もいない。これはこれでいいのだが、

1週間ぐらい毎朝聞いているのか、声だけだと飽きてきたなと感じ始めていた。

これは夏休み初めの彼女のいない頃に比べるとかなり贅沢な話だが、

彼女が嫌いになったとかそういう意味じゃなくて、俺にも遠距離恋愛が続かない理由が少し分ってきたような感じがした。


 あの武道大会からあっと言う間に1週間が過ぎた。今日は団体戦の日程で出場する剣道部員は朝から大会会場へ向かい、明日の個人戦に出場する俺とアラタは開会式に合わせて会場に行けばよいので、朝から稽古ができる時間が少しあった。

勿論大会が始めれば裏方として出場選手のサポートと応援をしなくてはならないのは当然であった。


 そして、今日の団体戦は3月末頃にある全国高等学校選抜剣道大会の予選だが、明日の個人戦は3年生の引退後にある都独自の大会なので優勝しても全国大会などはないが、来年の本格的な大会に向けてのステップにはなるし、俺の右腕も順調に回復し、今は普段通りに練習もできているので俺の実力を測る良い機会だった。


「さぁ、今日が最後の練習、剣道場で総仕上げと行きますか」と気合を入れて起きると、さっさと着替えて1階に下りた。

「あら、起こされる前から下りて来て、今日も練習なの」と母が驚いていたが

「もちろん、朝ごはん食べて直ぐに練習に行って、それからみんなの応援だ。

それとお願いしていたお弁当はできている?」

「勿論できているわよ。頑張って特待生になってもらわないと。さぁ、ごはんをいっぱい食べて」と俺の茶碗によそいだが、特待生の話はまだ来年の事であった。


 

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