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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-7-4

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 大会が無事に終了して少し時間的余裕と俺自身の心の余裕ができたので警察官でもあるヒカリに真実の剣を偶然に俺が持っていると話そうかとまた考えてみた。

 確か、俺とサクラが手に持って聖剣が発動した時は2人の子供の頃の思い出が見えたな。それじゃ、俺とヒカリが持つとどうなるんだろうか。聖剣があの時のように上手く発動するのだろうか、それともそのままなのか。

「楽しい2人の思い出だから2人一緒じゃないと見られないんだ」と確かサクラはそう言っていたが、俺とヒカリの楽しい思い出はまだ少ないので、もしかすると昔の記憶が蘇るのかもしれない。

まぁ、悲しい記憶が蘇るのは嫌だが、楽しい思い出ならそれはそれでもいいが、

もし発動してヒカリの真実の姿が露になった時、それが恐ろしい半獣だったならば俺はどうすればいいんだ。


 聖剣は、俺に真実を知りたいか訊いてきたが、それを俺が知れば迷い不幸になるとも言った。以前アラタは俺に彼女の全てを受け入れろと言っていたし、それが半獣を意味するなら、残念ながら俺の心の準備はまだできてはいない、まだ無理だ。それともまだ俺の知らない彼女の秘密があるのだろうか。どうするかヒカリに聖剣の事を話すべきか。


 いっそ思い切って真実の剣でバンパイアの呪縛を切ってみるか。そうすれば、彼女の虜から解放されて俺は自由になれるが、それでもヒカリを今までのように好きでいられるのか。もちろん俺にはその自信はあるが、彼女が俺から離れて行きはしないのか。

 待てよ、その前に呪縛を切るってどうするんだ。彼女自身を聖剣で切るのか、

すると彼女自身は無事で済むだろうか、アラタから呪縛を解くためには心臓に杭を打てと言われたが、それと同じように呪縛が解けると彼女が灰になり俺の前から消えるならばそれは最悪だ。そんな事は絶対にしてはいけない。あぁ・・頭が痛い。こんな難しい事は俺だけでは結論が出ない、誰に相談すればいいんだ。



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