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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-6-3

3-6-3

 いつものファミレスかファーストフードの店でお昼かと軽く思って付いて行くと、彼女らかよく食べに行くと言うお店の個室に通してもらった。俺が思っていた以上に異世界の女子高生は進んでいた。

「今日は、応援ありがとうございます」とお礼を言ってお昼を食べ出すと、早速女子高生が好きな恋話が始まった。

「平助さんは、楓の彼氏なんですか?」と隣に座った美人に訊かれたが

「残念ながら、それは違いますよ。2人はアラタの弟子です」と軽く否定すると

「アラタさんって去年準優勝した彼よ」「楓は今彼の所に一緒に住んでいるのよ」等々の俺には苦手なその辺の会話ばっかりだったが、今日のお礼だから仕方がないとニコニコして付き合っていた。


「望、今日誘ったのに来ないなんて、残念ね」と誰かが漏らしたので、楓の友達の友達の望ってもしかしてサクラかなと

「望さんって、佐倉望さんですか」と尋ねると

「そうですけど。どうして、平助さんが彼女知っているんですか」と不思議がっていたが、

「彼女は大会の調査で俺の世界に着てたんだよ。だから少し知ってるんだ」

ついでに彼女について少し訊いてみたが、こちらの世界でもうまくやっているみたいだった。


「今大会は彼女のお陰で出場できたので、お礼が言いたいので悪いけど、彼女の連絡先とか分るかな」と頼むと

「分りますけど、私が話してみましょうか」と親切にも電話をしてくれると、

上手くサクラが出たので、俺に代わってもい声を聞くと本当にサクラだったので、直ぐに席から離れて

「しばらくぶり、元気」と話しかけると

「ごめん」としか答えなかったけど、彼女の生の声が聞けて嬉しかった。

 しかし、さっきまでヒカリと一緒にいたので彼女の呪縛のせいだろうか特別な感情は起きなかった。

でも、人のスマホだし、ここでは話せない事が多いので電話番号だけ聞いて後でかけ直す事にした。


 電話を切って席に戻り、またみんなでワイワイと食べ出すと

「そういえば、彼女、彼氏の事でそうとう悩んでいたわね」と嫌な話が出たので、俺は少しビックとした。

「へぇ、そうなの。でぇ、どう悩んでいたの」と俺が尋ねると

「彼氏が奥手で鈍感だとか」「そのくせ彼氏が優柔不断で二股をかけられているとか」等々言い出すので、直ぐに「あっ、俺の事だ」と気付いたが、知らない顔をして黙って聞いておくと

「もしかして彼氏って平助さんじゃないの」と誰かが言い出すので、思わず食べていた物が出そうになったが平素を装って

「そんな事はないよ、彼女とはただのお友達です」と白々しく答えると

「目が嘘を言っている」とか「そう言えば、平助さん会場で女性と一緒だったわよね」「それって二股じゃないの」とか言われたけど「それは担当のレイさんだよ」と、ここは我慢して違いますの一点張りだった。

 

 お昼も食べ終わり皆と記念の写真を撮り「今度おれの世界に来る時は連絡してね。また、会いましょうね。楓に伝えておくよ・・」と社交辞令で明るく皆とは別れたが、元の世界でも女子高生とお食事どころか、同級生と話しする機会なんてないのに、こっちら世界はいいなと思わず顔を綻ばせた。

 俺は南へのお土産を買うために彼女達から教えてもらった本屋へ向かったが、「ごめん」としか言わなかったサクラの事がずっと気になっていたのでまた電話すると、意外にも彼女がこの近くに住んでいると言うので、直ぐに分り易い所で待ち合わせをした。


 約束の場所に急ぐと遠くに彼女が待っているのが見えたが、俺は彼女に声をかける前に彼女とはどういう関係だったのかもう一度自分の記憶を確かめてみたが、やはりヒカリの呪縛せいだろうか・・。

「確か中学生の時は付き合っていたとか。それから、今年の夏にまた会って、俺の家に一週間ほど泊まっていて朝飯を作ってくれて、それから俺の部屋で一緒に聖剣と会話を試みて・・。そうそう、夜に軽く抱き付いたりはしたな。

キスはしたかな? したような気はするけど。じゃ、俺が本当に彼氏って事かな。

くそっ、よく覚えていないな。キスの他には何もしていないよな・・」と再確認したが、よく関係が分らなかった。じゃ、どう付き合えばいいんだろうと、少し悩んでいると、俺を見つけた彼女が嬉しそうに走ってきた。



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