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奥手な勇者の恋の相手はモンスター  作者: ゴーヤウリウリ
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3-6-2

3-6-2

 それから残りの準決勝の試合も終わり俺が決勝戦で対戦する筈だった相手が決まった。

相手は予想通り第2シードで賞金獲得第1位の勇者だったが、相手が誰かはヒカリには重大事項だったが俺には関係がなかった。

 その後に決勝戦のために両者が会場に整列したが、俺がケガのため棄権すると場内に放送されると場内からはどよめきが起こり、対戦相手がえらく喜び、観衆がワイワイ騒ぎ出した。俺は会場に一礼したが俺には全てが終わってもう関係のない事だったが、きっとヒカリは今頃喜んでいるだろうと思った。


 俺はこの大会にはもう出場する気が無いので、こんな広い会場で試合なんてする事はもうないだろうとじっくり会場を見回しながら、来年は俺の代わりにアラタでも推薦してやろうかと上から目線で思ったが、あいつは必ず賞金獲得上位者で出場する事になるだろう。

でも、あの男が殿堂入りできなかったので奴に勝たないと可哀想にアラタのこの大会での優勝はないなと笑ってしまった。


 表彰式に出てみると大歓声の中で準優勝のトロフィーを貰い、写真撮影やテレビのインタビューに答えてスター気分を味わった。表彰式が終わり直ぐに応援して下れた楓の友人に挨拶をしに会場の観覧席に向かうと、意外にも俺に握手や写真を求める人が多くて驚いた。こんなにちやほやされると来年も出ようかなと一瞬思ってみたがそれはやはり辞めた方がいいのかも。


 やっと横断幕を持った女子高生達に辿り着き挨拶するとやっぱりみんな美人だったので俺の鼻の下が伸びてしまっていた。

 彼女達から「凄かったですね。何時から剣術をされていますか」「平助さんは、楓の彼氏なんですか」等々の質問が出たが

「この後どうしようか」「お昼どうする」とか話していたので

「俺もお昼未だなので、よかったら、お昼一緒に食べませんか。賞金が出たので、応援してくれたお礼にお昼おごりますよ」と俺は恥ずかしながら誘うと、みんなワイワイと喜び出し、後で会場のエントラスで待ち合わせする約束をして俺は控え室に戻った。


 スターになった気分で控え室に戻るとレイさんが心配そうに医者と待っていた。

「早く左腕の治療をしましょう」と医者に診せると、俺の思っていた治療とは異なりその医者は魔導師でもあるのか、左腕に手を当てて何やら呪文を唱えると、腫れが少しずつ引いていくのが分った。

「骨には異常はないみたいですね。このまま、安静にして下さい」と看護師が左腕に薬を塗り、俺の首から左腕を下げると、どう見ても骨折でもした重傷人のようになってしまった。他に痛めた所等もないかよく観てもらったが、擦り傷や打撲もかなりあったが、それらは直ぐに魔導の力で直ぐに治った。それに脳等には異常がなかったので、これで剣道大会にも出られると安心した。


「これで今年の武道大会は無事終了しました。これらどうしますか。送喚にはまだ時間がありますし、お昼も未だだと思いますが」とレイさんが尋ねるので

「悪いけど、これから約束がありますので、心配しないで下さい。ホテルには一人で帰れますので、今日は、色々とありがとうございました」と挨拶し、早速賞金のポイントをカードに入金してもらい、着替えて会場を出てエントランスに向かうと応援してくれた皆が嬉しそうに待っていた。

俺は、既に一日が終わったかのような感じがしていたが、まだお昼前だったので約束通りに応援してくれた皆とお昼を食べに街に出る事にした。


 

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