これからのビシン
これからのビシン
そして、アスの言葉の意味が、何となく分かり、
生死をさまよっている自分の位置を確認し、
これからどうすればいいのかを、考えた。
それは、考えるまでもなく、まず、ミオに会うことであった。
そして、心の中で叫んだ。
『生かしてくれ!!』
すると、時間が動き出し、あわただしく、人々がビシンの周りに集まりだし、
なにか、皆、口々に、大きな声で、喋りかけていた。
その喧騒の中で、ビシンは、自分の意識が遠のいて行くのを、感じていた。
ビシンの意識が戻ったのは、病院のベッドの上だった。
ベッドの横には、ミオが立っていた。そして泣きながら、目を開けたビシンを見ていた。
「ビシン、私が分かる?」
「ああ、わかるよ。ミオ。」
以外としっかりした声で答えた。
そばにいた医者も意識がしっかりしていることに、びっくりした。
かなりの重症であり、まだ意識は、戻らないものと思っていた。
手術が終わり、意識が回復しなかった。そして意識が回復しないまま、数日が経った。
ミオが病院へと現れたこの日、ミオが、病室に入ったと同時に、
ビシンは、目を開け、意識もしっかりと、戻ったのである。
「悪かったな、ミオ。来てくれてありがとう。」
この言葉を聞いたミオは、非常に驚いた。
最後に逢ったビシンは、離婚の話を切り出していて、冷たい言葉使いであった。
こんな優しい声で、しゃべるとは、想像もしていなかった。
「ビシン、子供は、きょう、来てないから。」