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前世の話
前世の話
「ビシンの、その前世の力は、受け取ったわけだよね、
しかし、前世で何があったかの記憶は、思い出したのかい?」
「いや、思い出せない。
こんな力があっても、何のために、こんな恐ろしいほどの力が必要だったのか。
それより、前世でのミオとの関係を、一番知りたいんだよ。
ミオに対するこの何とも言えない気持ち、恋慕の情というのかな、
自分でも、信じられないんだよ。この心の急激な変化が。
でも仕方ないよ、自分のこの気持ちだけは変えられない。」
「そりゃ、変えられないな、わかるよ。
それで、ビシンはそうだけど、ミオさんは、前世のことを、思い出してないのかい。
それと、ミオさんも、前世のすごい力が蘇ったりしてないだろうね。」
「それは、ないよ。」
ビシンは、即座に答えた。




