第九話三部 すれ違い
「はぁ……」
「そんなシケた顔すんなよ、なんとかなるさ。
……たぶんな」
ユーリンが溜息を漏らすのも仕方ない。
昨日まで自分のアパートのベッドで寝ていたのに、いきなり小麦色の肌をした長身の女性と、警察署の留置所に押し込められてしまったのだから。
警察に逮捕された後、二人は警察署に連行され、ゴツイ刑事達の尋問を受けて数時間が経っていた。
未だにユーリンの暫定的な親友であるラルド首相の安否は不明で、カトレアとも連絡が取れなかった。
(これからどうすれば……)
ユーリンがそんな事を考えていたとき、ユーリン達が入れられた監房の向かい側の監房から金属のマグカップが落ちた。
「おい、うっせぇぞ!」
「っ!」
高い金属音がした独房には一人の少女がおり、少し怯えていた。
少女の年齢は十代半ばといったところで、明るい茶色の髪をロングツインテールに結んでいた。
そんな少女に対して、ニキータは遠慮なく話しかける。
「おい。アンタ、いったいナニをやらかしたんだい?」
いきなりのニキータからの質問に、少女は思い出すように答えていく。
「……政府機関とか大企業のサーバーにハッキングしたりとか、ロボットとかアンドロイドとかバンツェルなんか改造してたら、捕まっちゃった……」
「……アンタ、意外とワルなんだな……」
確かに、この見た目で強盗や傷害で捕まったと言われても信じられない。
とりあえず、話の通じない人ではなさそうなので、ユーリンも話しかけてみる。
「僕はユーリン、こっちはニキータ。
あなたのお名前聞かせてよ」
「ア、アナスタシア」
「へぇ、よろしくな、アナスタシア!」
「アーニャでいいわ。
知り合いにはそう呼ばれているの……」
アーニャはそう答えると、マグカップを拾って蛇口から水を注いで一気に飲み干し、少し落ち着いたのか、マグカップを壁に据え付けられた小さなテーブルに置き、ユーリン達の方へ近づいて行った。
「あんた達はどうして捕まったの?」
「まぁ、色々あったのさ。な?」
「うん、色々あったね」
そんな二人をいぶかしむ様に見ていたアーニャだが、やがて留置所に設置されたテレビから流れてくる音声に興味が移った。
「速報です。
本日未明、警察はラルド首相失踪事件の犯人と目されていたユーリン・ヴォルフとその関係者一名を拘束したと発表しました」
アーニャはテレビの画面を食い入るように見ている。
「おいっ!
お前のせいで関係者にされちまったじゃねぇか!?
どうしてくれんだよ!?」
「だから僕は何も知らないって言ってるでしょ!?」
アーニャはゆっくりと視線をユーリン達に向けた。
その顔は明らかに驚愕の表情に染まっており、自分達に恐怖を抱いていることがなんとなく理解できた。
「あ、あんた達、まさか―」
「いや、アタイは関係ねぇからな!?
こいつのせいだかんな!?」
「だから僕は関係ないってば!
お願い、信じて!」
言い争うユーリンとニキータを見て、アーニャは突然クスッと微笑みを浮かべた。
「フフ、まぁいいわ。
あんた達の事、信じてあげる!」
「た、助かったぜ……」
「うぅ、ありがとう、ありがとうアーニャ」
とりあえずアーニャにチクられる心配はなくなったが、いつまでもここにいるわけにはいかない。
ワイドショーのコメンテーター達を見る限りでは、もう完全にユーリンがやったというような論調が主流だった。
一応、ユーリンの身体能力はなぜか常人の数倍はあり、目の前の鉄格子を力任せに突破することは造作もない。
ユーリンは鉄格子の前まで近づくと、鉄格子を両手で掴み、こじ開けようとした。
しかし、そこでユーリンは考えた。
(出たらどうしよう?)
そう、ユーリンには留置所の檻を脱出してからのプランが無かった。
ユーリンは鉄格子から手を離して、簡素なベッドに潜り込んだ。
「……なにしてんだ、お前?」
「バッカじゃないの?」
留置所にはユーリンの奮闘を冷めた目で見つめるニキータと、思いっきり小馬鹿にした様子のアーニャがいた。
(何とかなんないかなぁ~)
ユーリンがそんなことを考えていると、ニキータがおもむろに自分の懐をまさぐり、二本の棒のようなものを取り出した。
「それは?」
ユーリンがベッドから起き上がって質問する。
「アタイ特製、工業用プラズマバーナーさ」
「な、なんでそんなもの……
身体検査の時は無かったのに!」
「へへ、アタイのテクをなめんじゃねぇぞ?」
そう言って、ニキータはプラズマバーナーの先端を鉄格子の蝶番に押し付けた。
「離れてた方が良いぜ?」
不敵な笑みを浮かべて、ニキータは鉄格子から距離を取った。
ユーリンもベッドの隙間に隠れて、様子をうかがった。
ニキータがプラズマバーナーのスイッチを押すと、プラズマバーナーが激しい火花を上げて蝶番を焼き切った。
二分ほどで鉄格子を人が通り抜けられるまでに焼き切ったニキータは、プラズマバーナーをしまって監房を出た。
「アーニャも来るかい?」
「えっ!? あたし?」
自分にそんな質問がくるとは思っていなかったのか、アーニャは驚いてしまった。
「そうだよ、こんな所にいるよりは僕らと一緒に外に出ようよ。
どうせ警察はおっさ……ラルド首相の件で忙しいだろうからさ。
そうじゃなかったら、今頃は警官が来て僕らみんな独房行きになってるはずだよ?」
ベッドの下に隠れているユーリンが諭す。
「そう、ね……
まぁ、別にいいけど……」
「へへ、なら、ちょいと離れてな」
そう言って、ニキータはプラズマバーナーを取り出してさっきと同じように鉄格子を焼き切った。
「さぁ、いくぜ!」
「わかった!」
「えぇ!」
ユーリンはベッドから抜け出し、アーニャは監房から出て、ニキータの後に続いた。
幸い、この監房には他に拘置者がいなかったために騒がれることはなく、この警察署はギルト共和国の首都を担当している内の一つだが、今は首相の事件があって警戒は手薄であった。
三人が無人の監房を抜けた先の警察署の入口には、受付に一人と正面玄関に一人の警察官が配置されていた。
「……お前、腕っぷしに自信あるか?」
「かつおぶし?」
「腕っぷしだ、ボケ!」
ノリツッコミに関しては、ユーリンとニキータは相性が良さそうだった。
「あぁ……まぁ、なんとか」
「なんだよ、野郎一人倒せねぇのか?
ま、その体格じゃしょうがねぇか」
ニキータはユーリンの体をなめまわすように見つめて、呆れた顔をした。
「いや、大丈夫。出来るよ」
「そうかい、なら受付の奴を頼むぜ」
そう言って、ニキータは正面玄関に物陰に隠れながら向かった。
ユーリンは受付の中にそっと入ると、自分では精一杯警戒しているつもりでいる警察官を、背後からいわゆる膝カックンをした後、警官の背中に抱き着き、力の限り首を締めあげた。
警官が動かなくなったのを確認して、床に寝かせて玄関の方を見ると、すでにニキータが警官を始末した後だった。
「よし、行こうぜ」
「うん」
「わかったわ」
三人は警察署を出ると、ちょうど目の前を通りかかったタクシーでその場を後にした。
「行先は?」
「ヴァルヴォア地区の三十番地まで!」
「かしこまりました」
ニキータは運転手を急かすように大声で行先を伝えた。
ユーリンはタクシーが動き出すと、しばしの眠りについた。
すでに空には満天の星空が広がっており、この惑星で起きている騒動など、どこ吹く風というような様子だった。
しばらくすると、タクシーがヴァルヴォア地区の三十番地まで着いた。
ニキータはユーリンを叩き起こして運転手に隠し持っていた金を払うと、アーニャと共にタクシーを降りた。
そこはニキータの家がある場所の近くだった。
ただし最初にユーリンが来た場所とは反対の方向にあり、こちらはコンクリートの建物が密集していた。
三人はチカチカと光る蛍光灯を頼りに薄暗いを路地を進んでいき、やがてニキータの家にたどり着いた。
ニキータの家には、本来は常駐している見張りの警官もいなければ、規制線も貼られていなかった。
三人はそのままニキータの家の、破壊された玄関を通って中に入っていった。
「で? こっからどうすんだ?」
「そ、そうよ! どうするの?」
部屋に入るなり、ニキータとアーニャはユーリンの方を見て質問した。
どうやら二人とも、ここから先の事は何も考えていなかったらしい。
「とりあえず、アーニャはここで帰ったら?
家はどこ?」
「……トリストン地区の五番地……
でも、今は帰りたくないわ」
「ま、脱走して家に帰ったらそりゃ……ってトリストン地区!?
アーニャ、おめぇ、金持ちだったのかよ!?」
トリストン地区の名前を聞いて、ニキータは驚愕した。
そもそもこのギルト共和国の首都、ゴルゴグラードはいくつかの地区が集まって首都として機能している。
一つ目はドロテア地区。行政の中心地であり、首相官邸をはじめ、様々な官公庁の建物が建立されており、地区の整備は一番行き届いている。
二つ目はトリストン地区。ここは主に経済が盛んであり、名だたる大企業の建物がひしめき合っている。
また、そういった立地の関係で、企業関係者の住居も多く存在しているため、高級住宅地でも知られている。
三つ目はタロイス地区。様々な産業が入り乱れた地区であり、工場や個人商店が数多く存在し、ほかの地区と比べて一番活気に溢れている。
四つ目はヒットレル地区。芸術の中心地であり、この地区ではほぼ毎日、様々な音楽が奏でられ、絵画や陶器などが売買されている。
五つ目はデカデンツ地区。娯楽の中心地であり、カジノ、競馬、競艇など、ここではありとあらゆるギャンブルを堪能することができる。
そして最後がここ、ヴァルヴォア地区である。ここはいわゆるスラム街であり、ほとんどの住人が何らかの犯罪に手を染めていると言われている。
「別に……お金持ちなのはお父さんやお母さんだから」
「ふ~ん、ま、別に良いんだけどな!」
そう言って、ニキータはユーリンの方へ向き直った。
「ま、とにかく今はアーニャを家に帰すのはマズいだろ。
だからよ、しばらくは俺達と一緒に行動させちゃどうだ?」
「うん、それがいいかもね!
それなら、出来れば僕の家まで行きたいんだけど」
「あぁ、いいぜ。どこだよ?」
近くの棚に置いてあった水入りのペットボトルを手に取って、ニキータは水を飲み始めた。
「ミルタだよ」
その言葉を聞いた瞬間、せっかく飲み始めた水を空中にリリースしてしまった。
「マ、マジかよ!?
おめぇ、そんな遠くから来てたのか!?」
「……へぇ~、アンタ、田舎者だったのね?」
二人は目を丸くしてユーリンを見つめて感心していた。
「うん、まぁね。
そこで、物は相談なんだけど―」
「金ならもうねぇぜ?」
「あたしも……」
「……だよね」
わかっちゃいたが、いざその言葉を聞くと、さすがにへこむ。
しかし、アーニャは何か考えているようだった。
「ねぇ、やっぱりあたし、家に帰ってもいい?」
「ん? なんだよ、アーニャ。いいのか?」
ニキータが怪訝な目でアーニャを見つめる。
「うん。でも、二人にも付いてきてほしいの」
「どういうこと?」
ユーリンはアーニャが言いたいことが分からなかった。
「ほら、ミルタまで行くには大金が必要でしょ?
でも今ここにお金はない。
だからと言って偽札なんて作れないし、時間もない。
でもそれがクレジットカードなら?
電子回路にピピってかざすだけでどこへでも行けて、なんでも買えちゃうカードがあったら?」
アーニャの説明を聞いていくうちに、ニキータとユーリンはアーニャが何が言いたいのか、理解した。
「そっか、偽造クレジットカードか!」
「確かにそれなら問題ねぇや!」
意気揚々としている二人を見て、アーニャは肩をすくめた。
「フフン! あなた達何もわかっていないのね。
作るのは偽造じゃないわ。
正規のクレジットカードよ!」
「え!?」
「なんだって!?」
ニキータとユーリンがベタなリアクションをした後、三人はアーニャの自宅があるトリストン地区まで行くことにした。
幸い、トリストン地区はヴァルヴォア地区と隣接しているため、三人はスラム街の丘陵を下っていき、やがてトリストン地区に入ると、大通りを避けて巨大なビル群の隙間を抜け、高級住宅地の入り口まで来た。
しかし、入り口には私設の検問所があり、小銃を肩に担いだアンドロイドの警備員が二名いた。
「クソッ! どうする!?」
「賭けになるけど、やってみるしかないわね……」
整備された樹木類に隠れる三人は意を決して、検問所へ向かった。
「身分を提示してください」
三人が警備員の前で止まると、電子的な音声で住人であるかどうかを求められた。
アーニャは一歩前に出て、アンドロイドに聞こえやすいように、やや大きな声で話した。
「五番地、グランドール宅長女、アナスタシア・グランドール。
この二人はあたしの友達よ、通してあげて」
「かしこまりました」
そう言って、アンドロイドは道をあけた。
三人はアーニャを先頭に、両隣の豪華な邸宅の間を抜けていった。
やがて突き当りの通りまで来ると、アーニャは通りを少し左に曲がって、立派な邸宅群の中でも一際存在感を醸し出す豪邸の、これまた大変に豪奢な玄関の中に入っていった。
ニキータとユーリンはしばし呆然とした後、吸い込まれるように玄関の中に入っていった。
眩いばかりの明るさをしたホールの中央にある大階段を上り、すでに二階左側の扉の中へ入っていくアーニャの後を、二人の貧乏人はあまりの室内の豪華さに多少オロオロしながらも付いていった。
二人が二階の扉の中に入ると、アーニャは長い廊下の突き当りにある扉の中に入っていった。
続いて二人が扉の中に入っていくと、すでにアーニャはパソコンの前で作業をしていた。
「今作っているから、ちょっと待ってなさい」
「うん、わかった。ありがとう」
ユーリンがお礼を言うと、アーニャはビクッと体を震わせてユーリンの方を向いた。
「べ、別に、アンタのためにやってるんじゃないんだからねっ!」
「……いや、どう考えてもユーリンのためだろうよ……」
ニキータがそうツッコミを入れた瞬間、飛行機のジェット音のような音が、窓の外から聞こえた。
ユーリンはふっと窓の方を見た。
「うわっ!?」
窓の外に広がる漆黒の夜空をユーリンが静かに眺めていると、ジェット音は大きくなっていき、大きな人影が窓を突き破ってきた。
「きゃあ!?」
「な、なんだ!? 何が起こってんだ!?」
ニキータとアーニャも突然の事態にパニックになる。
やがて部屋の中に沈黙が流れると、ニキータと負けずとも劣らずの、威圧感のある女性の声が聞こえた。
「ユーリン・ヴォルフだな?
俺達と一緒に来てもらうぜ。そこの二人も一緒にな」
部屋の明かりに照らされて、大きな人影がその姿をはっきりとユーリン達の前に現した。
ユーリン達の前に現れた女性は、ニキータよりも少し背が高く、筋骨隆々の肉体をしており、胸の部分もしっかりと膨らみがあった。
「てめぇ……
人の家の窓から入ってきて何言ってんだよっ!!」
女性に向かってニキータは大振りで殴り掛かった。
「……フン」
女性は鼻を鳴らしながらニキータの突きを両手で受け流すと、そのままニキータの後ろに回り込んで首を締めあげた。
「ぐっ!」
「大丈夫、ニキータ!?」
「さぁ、どうする?
さっさと決めねぇと、こいつの首をへし折るぞ?」
いつのまにか、ユーリン達の周りにはニキータの首を締めあげている女性の他にも、数人の女性達が部屋を取り囲む形で佇んでいた。
「わ、わかった、わかったよ。
付いていくからニキータを離してよ!」
「へっ、最初からそうしてりゃあ良かったのさ」
女性はニキータの首を離すと不敵な笑みを浮かべた。
周りの女性達も微笑みを浮かべていた。
それらは月の光に照らされて、非常に不気味な印象をユーリン達に与えた。
※
「……で、どうするの?」
「……もう少し様子を見てみます」
ギルト共和国の首都から十キロほど離れた暗闇の草原で、二機のバンツェルが匍匐姿勢で待機していた。
一機はバンツェル第二世代機であるクリーガーのカスタム機、もう一機はそのクリーガーを狙撃戦仕様に改造したイェーガーである。
イェーガーのパイロットは相変わらずカトレアであったが、パンツァー・クリーガーのパイロットはユーリンの代わりにレイカが務めている。
「しかし、暑いわねぇ~」
「……すみません、気温と湿度はわかるのですが、暑いかどうかまでは……」
そんな他愛もない会話を二人がしていると、レーダーに反応があった。
レーダーに映った影からすると、バンツェルが数体、カトレア達の方へ高速で近づいてきている。
「気づかれちゃったみたいね」
「今は他国の行動に敏感になっているでしょうから。
それにしてもこんなに早いとは……」
二人がバンツェルの操縦桿を操作して撤退しようとした時、
「動くな」
「っ! どこから!?」
レイカが驚くのも無理はない。
声の主の姿は、コクピット内のモニターを隈なく探しても見つからなかったが、自分たちが今誰かに狙われている事はわかった。
死神部隊で数々の死線を潜り抜けてきたレイカの勘は、この状況が非常にまずいものであることをひっきりなしに警告していた。
「レーダーに反応はありません」
カトレアは、目の前にある液晶パネルに表示されているレーダーを見て、落ち着いた様子で報告した。
「ここだ」
ヘルメットのスピーカーからそう声が聞こえると、声の主は姿を現した。
カトレアとユーリンの乗るバンツェルのすぐ目の前に、百ミリ突撃小銃二丁を構えたバンツェルが姿を現した。
しかし、そのバンツェルはファイントやクリーガーとは違い、非常に細身で生物的な外部装甲をしていた。
「我々と共に来るか、ここで蜂の巣になるか……選べばいい。
言っておくが、お前たちのもう一人の仲間はすでに我々が拘束したぞ」
(テルールが?)
カトレアは内心驚いた。
テルールは生体アンドロイド、しかも戦闘用に作られたため、例え厳しい訓練を積んだ人間でも問題なく対処できるほどの戦闘能力を持っている。
そんなテルールをカトレア達に気取られずに無力化していたとなると、目の前にいる者はかなり、少なくともこの状況をカトレア達が脱することを容易に許してくれるような者ではないことが伺いしれた。
「だそうだけど、どうする?」
黒みがかった紺色と黄土色の、特徴的なカラーリングが施された機体から伸びた手の先にある銃口を見据えながら、レイカはカトレアに指示を仰いだ。
「……仕方ありません。投降しましょう」
「賢明な判断だ」
漆黒の草原に、イェーガーの所持する重粒子加速狙撃銃の落ちる音がこだまする。




