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ルーレットていう出目がでました

次回、あらぶるサイコロ。

戦闘シーンでチートしないように導入したサイコロシステム。

作者VSサイコロの図。

今回のサイコロ判定は最後の敵判定のみ。

詳しくは後書き。

転送され、目を開けるとそこには樹齢何百年と思われるような巨大な大木の数々。

その太さは大人10人が手を広げても優に余る程の大木が見渡す限りに広がる。

そして、電柱並みの太さの根っこが地表を縦横無尽に広がり、地表は青々とした草花が覆い、力強い生命の息吹を感じる場所だった。


『それではチュートリアル戦闘だよ』


ダグラスの肩からねこたまの端末が飛び降り、近くの根っこの上に乗っかった。

そのねこたまの端末がくるくる回りながら笑みを浮かべる。

まるでねこたまがそのまま小さくなったかのような物体だ。


「それな、ボスとリンクしてるからある意味、ボス本人だ。まぁ、俺も見てるからガンバレや」


ダグラスは俺たちの近くの岩に腰掛け、ウィスキーの瓶をラッパ飲みしながらこちらを見学していた。


「戦いの経験なんて俺は無いぞ」

「僕は嗜む程度にかな」


葵、剣道と空手の大会出場経験者を嗜むとは言わないぞ。

幼い頃に剣道の習い事で大会出場し、高校になってから怪我した空手部員の代理助っ人というむちゃ振りを数度部活参加した程度で大会上位入賞という快挙が高校で伝説化した。

ちなみに、両大会でも審判に性別詐称で反則負けの危機に陥りかけた事も伝説である。

無論、参加したのは男の大会である。


「というか素手で魔物と戦えるのか?」


RPG定番のスライムとかゾンビとかと素手で戦うとか勘弁してほしい。

俺の言葉にねこたまは口角を吊り上げる。


『それではそれでは頭上をご覧あれ~』


ねこたまの頭上にバラエティーで出てくるルーレット盤が2つ、紫色の煙とポンッという音と共に出現した。

中心部には派手な着色で【ワクワクッ!?ベンケイチャンス】、【ドキドキッ!?アオイチャンス】と記載されていた。

ルーレットの外側には【太刀】、【ハンドガン】、【鞭】、【ブーメラン】といった武器の名前がズラーっと記載されている。


「おい、他の方法は無かったのか?」

「僕、手裏剣なんて扱えないよ。うわ、バス停にCDってどう使うの?」


ダグラスも膝を叩きながら笑ってんじゃねぇよ。


『だってだって、面白いという事は重要なことだよ』

「事実、酒の肴になるしな」


ハンドガンが当たったら絶対こいつらの頭に鉛玉ぶち込んでやる。


「もういい、疲れた。さっさと決めろ」

『それではそれでは、ルーレットスタートッ』


ルーレットの縁が光り、勢いよく回転する。

隣の葵は祈るように真剣に、そして、期待で目を輝かせていた。

俺はため息しか出ないよ。


『さてさて、それでは…』


ルーレットの止まった先には…


ベンケイ【棍棒(変)】

アオイ【弓】


『ではでは、棍棒と弓に決まり「おいッ!?」…いや、僕も言いたいことはわかるよ』


(変)って何だよ。


『いやいや、というか僕が聞きたいよ。棍棒はともかく、(変)ってこんなの入れた覚えないよ』

「僕は弓はある程度なら使えるからまぁ、当たりだね」


頭を抱えると俺たちの目の前に煙が立ち込め、それがはれると棍棒と弓があった。

まぁ、弓はいいだろう。

どこぞの民族が狩猟用に使うような無骨ながらもしっかりとした大きい弓。

それはいい。

その隣の棍棒。


【車1台分の大きさがある】。


車程のの太さの何かの鉱物で出来た鈍く光る灰色の棍棒。

先の片側に細くなった取っ手らしき所はあるから使えはするだろう。

明らかに一トン以上あるこれを持てればの話だが。

というか、すでに地面にめり込んでいる。

とてもじゃないが持てるようには見えない。


「…………ッ!これは僕には無理だよ」


葵が棍棒を持ち上げようとしたが顔を赤くするだけで動く気配が無い。

ダグラスは膝を叩いて大笑いしている。

そこらに落ちている小石を投げつけてやったがひょいひょいっと笑いながら避けられた。

葵は隣に置いてある弓を持ち上げる。


「へぇ、作りはしっかりしてるかなぁ。ねこたま、矢はどうするの?」

『それはそれは、君の魔力で矢がセットされるよ。弓を引いて、適当に放ってみなよ』


葵は心を落ち着かせるように目を伏せ、静かに弓をスッと引く。

すると、弓に淡く光る黄色の矢が浮かび上がった。

そして、パシュン…っと空気を裂き、木々の隙間へと消えて行った。


「まっすぐ、綺麗に飛ぶね。普通はもっと楕円を描く軌道なんだけど。これ、物理的な法則無視してるよね」

『まぁまぁ、細かいことは気にしないでよ』


さて、見てても仕方ない。

目の前には何度見ても明らかにおかしい棍棒。

石の棍棒というべきか、どうすればいいだろうか。


「だいたいこんなの持てるわけ…」


と愚痴りつつも取っ手らしき場所を握り、持ち上げてみた。

というか持ち上がった。


「…いやいや」


棍棒を下ろして目をこする。

横を見るとねこたまと葵は弓についてまだ語っていた。

その奥のダグラスは瓶の酒をこぼし、大きく口を開け、呆然としていた。

その様子から俺の勘違いではないようだ。

もう一度、棍棒を持った。

それなりの重量を感じるが明らかに見た目と釣り合わない。

すこし、その場から離れ、周囲に何も無い場所であることを確認し、軽く棍棒で地面を叩いた。


爆発。


爆弾でも破裂したかのような音と衝撃。

土砂が飛び散り、思わず目を閉じた。

収まった頃に目を恐る恐る開けると…


棍棒が半分程度埋まり、前方に土砂が数メートルに渡って扇状に広がっている。

さらに前方にある大木の幹に地中の石が飛んだのであろう、散弾銃のように穴が無数に開いている。

後ろを向くとものすごい注目されていた。


「あ~、ベンケイ。ちょいとそれ貸してくれないか?」

「ああ、はい」


頭をかきながらダグラスは俺に棍棒を貸すように言う。

俺は突き刺さったままの棍棒の取っ手をダグラスに手渡し、手を離した。

棍棒は盛大な衝撃音と共にダグラスの手ごと地面に埋まった。


「あ、やべっ…」


ダグラスが英語で悲鳴を上げているので慌てて、棍棒を退かした。

ダグラスは真っ赤になった手をひらひらと手を振りながらねこたまに詰め寄った。


「ボス、話が違うじゃねぇかッ!?俺と同郷と聞いてたのにどんなキングコング連れてきてんだよッ!?」

『いやいや、彼は正真正銘の君の星からきた人間、ヒューマン、地球人だよ』

「クレイジーッ…」


人間かどうかすら疑われた。

葵の視線もなんか怪しい感じがする。

どうしてこうなった。

さて、なんやかんやあったがとりあえず、ねこたまのステータスの改変とエラーが合わさり、このおかしな現象になったらしい。

まぁ、修正はエラーの関係で難しいようなので現状維持となった。


『さて、それでは実践といこうか』

「まぁ、まてよボス」


いつのまにか、俺たちの後ろにダグラスがいた。


「今から魔物相手だが殺し合いをするんだ。先達者としてアドバイスぐらいいだろう?」


ダグラスはふうっと煙草を吹かし、真剣にこちらを見る。


「さっきも言ったがこっちでは命が安い。パン一個のために昨日までの友人を殴り殺すような世界だ。神も友人もクソの役にも立ちやしねぇ。どんな生き方でも暴力が必要なんだ。ベットで死にたかったら魔物も人も殺せる覚悟を持つことだ」

「人もかい?」


葵が少し、青い顔で問いかけるとダグラスは空に向かって煙を吐き、そのまま重い口を開いた。


「例えば、小さな村がある。都会から離れた数十人だけの村だ。そこに旅の途中で立ち寄り、子供に余ったパンを気まぐれで与えるとそれを千切って自分より小さな子供達に分けるやさしい子供のいる村だ」


ささやかな風が吹いた。

煙がその風に吹かれ、さらに天高くに上っていく。


「宿屋なんてなくて村長が家に快く泊めてくれて、そこの家族も笑顔で歓迎してくれる優しい村だ」


ダグラスは再び煙草を吸い、大きく吐いた。


「その夜に村の子供や若い女、青年達に殺されかけた」

「えっ…?」


葵が絶句している。

俺も同様だ。


「小さな村だ。村の周りは魔物だらけで作物を育てるのも命がけ。魔が差したからだろう、何時から行っているかはわからんが村ぐるみでたまにくる旅人を殺し、身包みを剥ぎ、それを町で売る。その金で冬を越す。生きるためにそういう選択をした村だ」


何となくだがその旅人が誰かわかった。

話に実感というか熱がこもっていた。


「そして、それは代々続き、若い者が同じ罪を犯す様に強制し、共犯の意識を植え付けるから密告や裏切る者もでない。そいつが殺されかけた実行者の中には泣きながらナイフを持つパンをあげた子供もいたそうだ」

「その後は…?」


葵が促すが聞いて、気持ちのよい話ではないだろう。


「そいつ以外にも村長の家に泊まった冒険者達がいてな、俺が村長の家から脱出した時には周りは死体の山だ。周囲の人間を殺し、家からは金品を取り…まぁ、地獄みたいな光景だな。俺が呆然としていると村長の家から女、子供の泣き叫ぶが聞こえて、中に戻ると…」


ダグラスは口を閉じた、葵の泣き顔に気づいて。

頭をボリボリとかき、あ~…っと声にならない声を洩らす。


「まぁ、その後もその血の臭いに釣られて魔物が押し寄せて、村もろとも冒険者達も消えうせたという話だ。話しすぎたな。とりあえず、俺が言いたいことは殺しに慣れろとまでは言わないが躊躇はするな。頭のネジを外すとか覚悟を決めるとか信念とか手段はなんでもいい。生きることを諦めるな。死ぬことを恐れろ。力こそ法であり、正義であり、友であるということだ」


途中からたとえ話なのに俺という言葉を使う辺り、ダグラスも熱くなっていたのだろう。

苦虫を潰した様な顔をし、煙草を捨てた。


「ダァグラスザ~ン…」

「…なんだ?」


葵が涙目でダグラスを見つめる、というか睨んでいた。

ダグラスもチラッと葵を見ると困ったように頭をかく。

葵は涙を拭き、毅然と強がりつつも言い放った。


「煙草のポイ捨ては駄目です。火事になったらどうするんですか」

「「『…………』」」


葵、今言うことか?


「お嬢ちゃん、大物になれるぜ。まさか、こっちでもポイ捨て注意されるとは思わなかったぜ。ベンケイ、いい嫁さんじゃないか」


ダグラスは捨てた煙草を拾い、手に持った。

たぶん、部屋と同じように手の上で燃やすのだろう。

というか言ってなかったな。


「ダグラス、葵は男だぞ」

「はっ?……って熱ッ!?」


驚いた拍子に煙草どころか手まで燃やすダグラス。

慌てて、火達磨になった手をズボンに叩いて火を消し、懐から瓶に入った液体の薬品を掛ける。

すると焼け爛れた手が見る見るうちに治っていった所を見るとポーションのような回復アイテムのようだ。


「俺の腕力と同じエラーで男の娘から女に代わった変態だ」

「変態じゃないよッ!?」

「オカマみたいな見た目から女に性転換した元男なんて変態以外の何者でもない」


何か葵が蹲ってのぶつぶつ呟いている。

何か、「好きでこんな見た目に生まれたわけじゃないやい…」とか聞こえるがまぁいい。


「ねこたま、マジか?」

『うんうん、本当なんだよね。本当に何でなんだろうね?』


まぁ、気持ちはわかる。


「じゃあ、あれか。お前は背丈の割りにあのグラマーな胸も尻も揉んでないのか?」

「ダグラス、お前はわかっていない」


ダグラスの肩に手を置き、やれやれと首を振る。


「ダグラスは薬で膨らました偽者の胸とお尻に手術で玉を取った男の友人を…」


俺はダグラスの目をじっと強く見つめる。

そして、一言。


「抱けるか?」

「O.K.ブラザー。俺が悪かった」


俺に哀れみの目を向けるダグラスと硬い握手を交わした。

ダグラスと心の繋がりが強くなったようだ。


「100パーセント天然物だよッ」


葵、お前が胸を強調し、俺を誘惑しようとも幼馴染としての長年の俺の鉄壁の理性が勝っているのだよ。

元男だけあって男の目線を引き付ける色気の出し方は心得ているようだが俺の性欲は欠片も反応しなかった。


「ボス、何だこいつら?」

『あのねあのね、男の頃からアオイちゃんはベンケイ君にラブラブ~』

「神よ、なぜにこんな罪深き世界を作った?」

『けどけど、この星を作ったのって僕だから神って一応僕だよ』


神も仏も無い、という言葉を心のそこから実感したよ

ともかく、なんやかんやあったが実戦だ。

根っこに乗ったねこたまの前に光が集まる。

いい加減見慣れた転送の光である。

そして、光が収まると魔物らしき者がいた。

なんか見た目が枝豆の豆である。

緑色のちょっと細身の豆の胴体に手足がついた50センチ程の魔物が5体。

見るからに弱そうである。

というか目と口が無いように見えるのだがどうやって生きているのだろう。


『これはこれはこの世界で最下級クラスのモンスター【まめにん】だよ。好きに戦いなよ』


とねこたまが言い終わった瞬間、風を切る鋭い音と乾いた衝撃音。

横を見ると矢を構える葵がいた。

目線は鋭く、ピシッと揺らぎもしない姿勢。

そして、再び響く音。

目の前にはモンスター2体が頭の辺りに光る矢が突き刺さり、倒れ付す光景。

残りの魔物は打ち抜かれた個体に同様することなく、2人の元にトコトコと向かう。

というか遅い。

歩幅の問題もあるだろうが足を一生懸命動かそうとも大人の徒歩と同じ速度である。

俺は肩に担いでいた棍棒を無造作に地面に叩きつけた。

その衝撃は先ほどと同じく、土砂が散弾銃のようになり、魔物の体を穿った。

土煙が止むと土砂でボロボロの魔物の姿が残るだけだった。


『まぁまぁ、ステータスを見る感じでは想像はしていたけど圧倒的だよ』

「スナイパーと戦車って所か。しっかし、ひでえ有様だな、おい」

『うんうん、面白いから大丈夫。さて、倒したら魔石とアイテムに変換されるからそれを君達の腰に付けた袋に入れてね。それはこの世界では高級品の魔法の袋と見た目は同じだから口に無理やり近づけば入るから。ちなみに、君たちのはこの世界の袋と仕組みが違うからいくらでも入るよ』


ねこたまの指示に従い、魔物がいた場所が光へと消え、薄い黄色の石となぜか枝付きの枝豆に変わったのでそれを収納する。

ちなみに、中のものは念じるだけで取り出せるらしい。


『さてさて、不完全燃焼だし、もう少し強いのを…ダグラス君、これ投げてよ』


ダグラスの足元に大きなサイコロが煙と共に出現した。

そして、ダグラスはそのサイコロに書かれた文字、たぶん、魔物の名前だろうがそれを見ると顔を歪めた。

しかし、しぶしぶとそれを放り投げた。

そして、それが止まった時に上面に書かれた文字は…


『あらあら、【雷甲虫】だよ』

「よりにもよって…」


そして、俺たちの前には2メートル程の人型の魔物が現れた。

体全体を灰色の鎧の様な虫の甲殻に覆われ、その隙間の間接部分からは薄紫色の筋肉部分が見える。

そして、注目するべきは両手だ。

俺の程とは言わないが甲殻で覆われた右手が肥大し、まるで棍棒のように備えられている。

そして、左手は槍のように鋭い針とそこからバチバチと電気が流れる。


「ねこたま、ギブアップ」


勝てるか。

なんで雑魚からラスボスダンジョンレベルの見た目の奴にレベルアップするんだよ?


『ダメダメ、治療はするから取り合えず頑張れよ』

「死ぬなよ~」


クシシッと笑うねこたまとラッパ飲みするダグラスに軽く殺意を覚えつつも目の前の魔物に視線を向ける。

奴の顔は口のないサメのような顔に複眼の黄色い目が4つ。

キョロキョロと動かしていたがその全ての目が俺たちに向けられる。

そして、奴は奇声をあげて、襲い掛かってきた。

敵=1蛇、2犬、3狐、4虫、5変態(不死身)、6ネタ

サイコロ判定=4虫

5とか6でもよかったのに…

あのキャラがタイプなんですよね。

筋肉むきむきの禿ツインテールのアナゴさん声。

さすがにオリジナルだから出さないが

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