この水に沈む
硝子の私は
一刻と、一刻と
絶え間なく沈みつづけ
そして、息止した
濡れたまま枯れて、濡れたまま割れた
水の底では、私の軋む音も聞こえず、飛散する破片も、透明なのだから見えやしない
染まらず、染み込まず、侵されない
私は、硝子だから
ゆっくりとバラバラになりながら
見上げた水面は歪み崩れる紺碧だ
不純な私を何も透すはずもない
白の泡すら汚らわしく映る行灯
ずっと、暮れればいいのに
しかし、その感慨すら、すっかりと邪魔になるので
私は、残りの破片を集めて
目を閉じた