表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Two as one 誰も知らない森の月光  作者: カルぺ・ディエム
2/2

第一章 星に願いを

 どうして僕たちの道は分かれてしまったのだろう?

 ずいぶん遠くまで来ちゃったよ。生まれる前は一つだったのに。


「もう帰るよ、ひろむくん」

「お父さん、あゆむが泊まりたいって!ね!あゆむくん」

「うん、ひろむくんと一緒にいたい」

 

僕たちは一卵双生児として生まれた。だが祖母の「双子かね。犬の仔じゃあるまいし。それに片方は出来損ないだね」この一言で引き離された。

 田舎で双子は畜生腹と忌み嫌われ、祖母の手によって未熟児のひろむ、大夢は子供のない父方の伯母へと養子に出されてた。


 軽トラックの荷台に二人で乗り、大夢の家へ向かう。

 あの頃、町は暗くて夜空には満天の星が望めた。

「あ!流れ星だ!」

「早く願いごとを言わなくっちゃ」

 二人の幼い子供は手を合わせて祈った。

「なに願ったの?」

「うん、ずっといっしょにあゆむといられますようにって。あゆむは?」

「へへ、ないしょ」

「あー、ずるいっ」


 今ではあの降るような星は見えなくなってしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ