表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12の煌き  作者: 無垢な末吉の娘
1/1

プロローグ

なんか嫌な予感はした。

今朝は何故か洗面台の鏡が割れた、黒猫が目の前を横切ったし、下駄の紐が切れていた。


「ハーイ皆さんこんにちは。今から皆さんには異世界に行ってもらいマース。皆拍手〜」


だからってこんなことになるとは思わないじゃん……


~30分前~


「じゃあ俺かえるわ」


「はぁ?飯はどうすんだよ」


「また今度な。コレが待ってるのよ」


そう言って俺は小指を立てた。


「もうそのハンドサイン通じるヤツいないぞ。はぁ~。じゃあまたな」


そうして家に帰ろうとしたその時。遠くから悲鳴が聞こえてきた。


「ん?何だ何だ?」


「オイ!! そこのお前逃げろ!!」


通行人の叫び声が轟く。


「んぁ?」


俺は大学生の門をくぐった瞬間トラックに跳ね飛ばされ、塀に頭を強く打った。




「まっさか車が100km近く出して突っ込んでくるとは思わなかった。しかも大通で。」


俺はおそらく死んだ。そして気がつくと、どことなくギリシアの神殿のような荘厳な雰囲気のある空間に立たされていた。

この空間はなんなのだろうか。そもそも死んでいる人間に意識はあるのか。などと考えながら歩き回っていると、遠くから「こちらに来い」と言った感じで輝く玉がふわふわと浮いているのを見つけた。


「行くあても無いしついて行くかぁ」


そう呟いて玉の方に行くと、自信に溢れた如何にも新進気鋭といった出で立ちの金髪ロングの大男が


「ハーイ皆さんこんにちは。今から皆さんには異世界に行ってもらいマース。皆拍手〜」


と演説していたのだ。


そして今に至る。



「кто ты」

白人...あの感じは恐らくロシア系だな。結構がっしりした男が何か言ってる。


「あぁ自己紹介ね。えーと、名前はポウカシウス。一応賭け事の神様やってマース。質問ありがとう!」


ん? 神様と言ったかこいつ。

暫定的に死んでから冷静を装っていたが、いまいち理解が追いつかない。


「それでは説明をしマース。ではでは...」


「여기는 어디입니다.」

今度はアジア系と思わしき2人が喋ってる。1人は如何にも短髪陽キャといった感じだが、もう1人は背筋がひん曲がっており、目元まである髪の毛が今までの彼の生き方を物語っているようだ。


「ऐसा क्यों हो रहा है」

今度は浅黒い肌の女が喋ってるな。

アフリカと言うよりはインドとかパキスタンとかその辺か?それとも東南アジアとか?


というか他にも俺合わせてこの場には13人の人間いる。いや、1人は神様らしいが……。

それにしてもどういう集まりなんだ?人種も性別も体格もバラバラで訳が分からない


「五月蝿いなぁ。君たちは死んだの。それを無理言って生き返らせて貰ったんだしぐちぐち言わないでヨ」


何を言ってるんだこの神様とやらは


「Who are these guys?」

英語圏の人もいるのか。ネイティブすぎて何言ってるのかわかんなかったが


「あーうるっせぇな」


場の圧が一気に重くなる。


「ハァ…ッ…ァ!」


「うんうんいい子たちだネ」


そう言うと圧が一気に消えた。

この時12人全員が逆らいようのない恐怖を味合わされ、全員が何一つ口を出せなくなってしまった。



「では説明に入らせていただきマース」


「…だから~」


「…なので~」


「…これで説明を終わりマース。ふぅ」

………長い!

この人説明がいちいち長いタイプの人?神?だな


要約すると

・魔王なるものがこの暫定的神様の管理域の秩序を乱そうとしている

・しかしジャミングにより神様はこの世界に干渉できなくなっていた

・ならば他の神様の力も借りて使者を送り込み、魔王なるものを消せば良いではないか

・そんなことを考えていた時にちょうど死んでくれたのが君たち

・君たちにはもう既に仕込みをしてある

・魔王討伐の暁には感謝の印として君たち全員のお願いを聞いてあげる

・頑張ってネ♡


…マジ? そんなの無理じゃね?

だって神にさえ対抗できてるやつを殺せってことだろ?


「あーマァ、色々思うところはあると思うけどとりあえず行ってきて~」


「あのぉ、少しばかり無責任じゃないですか?その仕込みとやらはなん...」

俺が発言したその瞬間足場が無くなった


「なっ!」


「気をつけて行ってらっしゃーイ、バイバーい」



____________


「ッフー、何とか送り込めたな。それにしても多言語翻訳はキツすぎる、二度とやらん」


そう呟くと、ポウカシウスは椅子に深く腰かけ、アイマスクを付けた。

そこに暗闇から黒髪ショートの小柄な男が現れる。


「終わったか?」


「おぉ我が友、蕪羅よ。今回の死者蘇生も完璧だったぞ」


「あのしゃべり方はなんだ」


「いや少しばかりフレンドリーにな。どうせ片道切符なのだから、優しくしてやりたいだろ?」


「ほぉ、賭け事の神にも優しい心があるんだな。そして今しがた"アレ"の開催が決まったぞ」


「『オリンピアの祭典』か、今回ばかりは楽しみだ」


「あぁ、我らがあの愚図共を見返す日も近いだろう」

そう言って2人の神はニヤリと不敵な笑みを浮かべた

初投稿なので文が終わってるのは許してくれ。

修正とか、誤字脱字はドシドシ指摘していただければ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ