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526回目 ダイスのアドバイス

『え? ダメに決まってるでしょ? 『神々』なんて呼べないよ、それじゃ』


「ふえっ!?」



 スキル『ガチャ・マイスター』を開いて『マイスター・バー』を通して、運命神ダイスに俺が投げ掛けた質問は、バッサリと切り捨てられた。


 質問の内容はこうである。「『料理神『ルカタルト』のリストランテ』と、『霊酒の壺』を使って神々に降りて来て貰いたいんだけど、イケるよね?」だ。


 それに対する回答が、先程のものである。



「えっ!? な、何で!?」


『何でもなにも、そのアイテムを使って普通に『ルカちゃん』のお店に行ったら迷惑だよ。そのチケットで通常行けるのは普通のお店なんだから。人や神がいきなり大量に押し掛けたら迷惑でしょ普通に。ちゃんと事前に色々と準備しないと。人数を伝えて予約するとか、あるでしょ普通に』


「正論!?」



 神に常識を問われたんだけど!? え、嘘っ!? ガチャアイテムでも必要なのそう言うの!? 予約!? え、普通に予約制だったよねこのアイテム!? それだけじゃ足りないって事か!?



『ルカちゃんの店って二百人くらいでしょ、収用人数。全然足りなくない? だってガモン達はもちろん、各国から数人ずつ呼ぶんでしょ? その時点で二百人近いんじゃないの? その上でこの世界に関わる『神々』を呼ぶんなら足りないでしょ普通に。だいたいそれじゃあ、ルカちゃんだけだと人手不足でしょ? 準備は必要だよ』


「えっと、具体的には…………?」


『そりゃ、ルカちゃんに頼んで広い場所を使わせて貰って、『神々』と大勢の人間が来る事も伝えて助っ人を雇って貰う。あ、もちろん『霊酒の壺』を使う事も話して『神々』に招待状も出して貰わないといけない』


「招待状も出すのか?」


『ガモンは『神々』をナメてるの? 『霊酒の壺』を満たせば、無条件に神が降りて来る訳じゃないんだよ? 次元を越えて降りるにはそれなりの準備がいるし、高次元の存在が普通に降りて来たりしたら、この世界の生物は神を見ただけで消し炭になって死ぬよ?』


「マジで?」


『この次元にも適した身体を用意する必要もあるし、大変なんだよ。人間だって、パーティーに出る為のスーツとかドレスとか、準備には時間が掛かるだろ?』


「…………あーー、確かにその通りではあるな」


『なら、招待状は必須だよ。まぁガモンを気にしている神は多いから、招待状さえ出せば来てくれるよ』



 …………なるほど? え、でもこれ、俺達ってか『ルカタルト』の負担なんじゃないの? 金を出して頼むのかな。…………まぁ手伝おうにもなぁ…………。



「つまり、大金でも積んでお願いすればいいのか?」


『一見の客にそんな事をされたらイラつくだろ。少なくとも僕はそんな奴のお願いは鼻で笑って追い返すね』


「…………だな。それは俺もそうする。え? じゃあどうすればいいの?」


『当然、信頼関係を築く所からだよ。何回もお店に通って、良いお客さんになってから頼めば、ルカちゃんだって聞いてくれるよ』



 マジか、思ったより遠い道のりだった。早めに気づけて良かったって所か。今ならまだ時間もある。


 その後、ダイスにもうちょっと詳しくアドバイスを貰った。これらは情報だとして情報料を取られたが、致し方ないだろう。


 ダイスからのアドバイスだと。


 ・『ルカタルト』のリストランテを十回以上利用する。

 ・利用の際には十分な金を払い、食材もなるべく珍しい物、美味しい物を用意する。毎回違う物なら尚良い。

 ・なるべく行儀よく、マナーを守って楽しく利用する。清潔感は大切。

 ・人選、組み合わせはなるべく変える。


 と、こんな感じだ。


 うーーん。珍しい食材に、マナーかぁ。結構条件が厳しいなぁ。



「これって、ガチャ食材でもいいのか?」


『もちろん 悪くはないよ。でも、毎回だと飽きるから、程ほどにした方が良いだろうね。大切なのは、料理するルカちゃんも楽しませるって発想かな』


「料理する側も楽しませる…………か。解った、少し色々と考えてみるよ」



 俺は運命神ダイスに別れを告げてスキルを閉じた。


 それにしても、結構ハードルが高めの話だったな。珍しくて料理が楽しくなるような食材。それにテーブルマナーか。これもまた、仲間達に相談する案件だな。テーブルマナーなんかは、ティアナが詳しいだろうし、教わってみるのも良いだろう。

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