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519回目 運命神『ダイス』のヒント

『『方舟』を封じる為に☆5『神罰の鎖』をクラッシュレアにする。発想は良いよね。しかもすぐに試さずに、こうして裏取りをするのも立派だよ』


「お褒めに預かり光栄だよ。それで? このタイミングで出てきたって事は、答えを教えてくれるのか?」


『フハッ! アハハハハッ! それは甘えすぎだろ!』


「言ってみただけだ」


『まぁ、そうだろうな。…………でもまぁ、ヒントはあげるよ。力になると、約束したからね』



 そう言いながら、ダイスはマスターの姿のままでカウンターテーブルに跳び乗ると、脚を組んで座った。そして、フフンと妖艶に笑って見せた。…………ダンディなマスターの姿で。



「……………………」


『…………あれ? こういうのがカッコイイんでしょ? 君のガチャから出た漫画や映画だと、そんな感じだったんだけど?』


「体が中性的なイケメンか美女ならサマになっただろうな。マスターはダンディなイケオジだから、ちょっとバランス悪い」


『あぁーー、体かぁ。それは盲点だった。自分の体は見えないからね。今度は、暇な時に鏡を見て研究してからにするよ』


「…………お、おう」



 少し変な空気になったが、ダイスは咳払いをするといつものマスターの定位置に戻って、ヒントを話し始めた。



『まぁ当たり障りの無い所からいくと、基本的に☆5は強いんだよ。君の中にある魔力回路を全て使い潰して、レベルに対応させる回路も組み込めない程にギチギチに詰め込んでなお、多くの対価を必要とするスキルの上に、本当に出るのか? と思える程の確率を越えてしか手に入らない物が、弱い訳がないんだ』


「…………うん。…………それは、そう…………だな」



 俺のスキルの乗り越えるハードルの高さは普通にヤバイからな。


 ・レベルのある世界でレベルに対応していない。

 ・魔法をスキル以外で覚える事ができない。

 ・無料ガチャから出るのは基本的に駄菓子。

 ・普通のガチャを回すのに一回十万円。

 ・普通のガチャだと☆4以上が出る確率が鬼畜。

 ・専用ガチャの出し方が運ゲー。


 正直、一番最初にカラーズカ侯爵家に拾われた俺は運が良かった。ティアナとバルタともその時からの付き合いだし、おかげで一回十万円と言う鬼みたいなガチャを大量に回せていたからな。


 ハッキリ言って、そうじゃなきゃ詰んでたと思う。数々のクエストや緊急クエストもクリア出来ない状態に陥って、メンタルもやられていたと思う。ティアナ達との出会いには、本当に感謝している。



『さて、自分のスキルの理不尽さを再確認した所で、もう一度考えてみよう。☆5『神罰の鎖』は、本当に『方舟』を捕らえる事が出来ないのかを』



 …………フム。☆5『神罰の鎖』の説明は。



 ☆5『神罰の鎖』

 ・魔力を神力に変えて相手を捕縛する鎖。魔力量に応じて、どんな相手でも捕らえる事が出来る可能性を持つ。それには何一つ制限は無く、魔力量さえ足りるならば、例え神でも捕らえる事が出来る。

 ・その性能は、使う人物が清廉潔白であればあるほどに強力になり、相手が罪深いほどに威力を増す。

 ・何が相手でも捕らえる事ができるが、その代償として使用者はその場を動く事が出来なくなる。



 そして、一度幻獣戦に使用して解ったのだが、確かに『神罰の鎖』は捕らえる事は出来るが、動けなくする程ではない。そして、拘束を強めるには多くの魔力がいるので、途中でポーションなどで魔力を回復させないと持たない。だが逆を言えば、どんな相手でも魔力さえあれば捕らえ続ける事が可能だ。ただ…………。



「…………捕らえる事は出来る。でも意味が無い。『方舟』自体は動けなくても、幻獣や魔王には関係ない。それに『方舟』は次元を越えられるから、容易く抜けられる可能性もあるんじゃないか?」


『概ねはその通り。ただし『神罰の鎖』が一本なら、の話だ。『神罰の鎖』は神が与える罰だ。そしてそれが鎖の形をしているならば、与えられている罰は』


「拘束か」


『そう。であるならだよ? もし、対象が既に拘束されている状態で使ったら何が『神罰』になるのか、試した事はあるかな?』


「…………ない。…………あっ!? 既に拘束をされている状態なら、他の機能を封じられるのか!?」


『☆5アイテムは書かれている説明が全てじゃないよ? ☆5のアイテムをいっぱい持ってる君なら、もう気づいてると思ってたけど』



 …………言われてみれば。説明の枠組みだけじゃ到底足りない機能を持ってるアイテムは確かにある。これは迂闊だった。そりゃそうだ、あんなとんでもアイテムが、たったあれだけの説明ですむ訳がないんだ。



『つまり、☆5『神罰の鎖』で『方舟』の動きや能力、乗っている幻獣に魔王の動きまで制限するのなら、どういう方法になる?』


「…………単純に考えるなら、『神罰の鎖』の本数を増やす? 四方八方から『神罰の鎖』で捕らえるなら、幻獣の動きすら制御できる…………?」


『…………面白いね、それ。実現するなら君の持ってる☆5じゃ足りないね。それより上の、☆5のクラッシュレアが必要になりそうだ』



 …………その言い方、元になるアイテムを俺はもう持ってるな?

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