表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
235/607

235回目 やっぱりブッ壊れてる

 ☆5『◇天空城『レナスティア』』の事は置いといて。…………って言うか置いとくしかないんだけど。だって出せないもの。


 いや、正確に言おう。…………出してはみた、ドゥルクの持つ異世界の一つでな。ドゥルクが『霊獣』達を匿っているアレである。



「「………………ハハッ…………」」


『………………これはまた…………』



 ドゥルクの異世界の空を覆う巨大な大地。いやね、無理ですよ。何コレ? 俺もうすぐに仕舞ったもの。取り敢えず見なかった事にしたもの。だってもう、乾いた笑いしか出ないもの。


 出した当初は真上に出て来て、押し潰されるかと思って危うく過呼吸になる所だったよ。いや、真上にドデカイ浮遊大陸が出るとか、ショック死してもおかしくないからね、ホント。


 で、『乗り込みますか』という選択肢にNOを選んで、少しずつ遠くに移動させた。そしてかなり離れた所で、ようやく建物があるのが見えては来たが、仲間達と話し合った結果、乗り込むのはやっぱり止めておいた。時間が幾らあっても足りない気がしたからだ。



「…………よし! 一旦保留で! これは無理だわ」


『まあ、それしか無いかのぅ。…………本音を言えば入ってみたいが、あのデカさではある程度見て回るだけで何日掛かるか解らんからの。流石の儂も今は諦めるとするわい』


「それな。北海道にある街や施設を全部回るとか、正気の沙汰じゃないからな。ちょっと落ち着いてから、海の上で出してみよう。陸の上だと、大騒ぎになるから」



 と言う訳で。せっかく出てきた☆5クラッシュレアは保留になりました。


 でも、騒ぎはそれだけじゃ無かったんだな。アレを見た後なら騒ぎにならないかと思って、☆5『料理神『ルカタルト』のリストランテ』の事も話してみたのだが、ざわめいたよね。まあ神様の手料理とか、俺も意味わからんもの。


 シエラなどは、「料理神『ルカタルト』様、ですか? …………聞いた事も無い神様です」などと言って困惑していた。いや、困惑したのは皆そうだった。



「あのでっかい空飛ぶ島と言い、その神様に会えるどころか料理までしてもらえるチケットと言い、ガモンのスキルは本当にどうなってるのよ?」


「あのな、カーネリア。それを一番聞きたいのは俺だからな?」


『神様に料理作って貰うってなんじゃ? いや、とんでもない事なのは確かだが、何の為にじゃ? お主のスキルは、『この世界から魔王を根絶する』と言うのを根底に置いておると思っておったが、流石にそれは繋がりが見えぬぞ?』


「…………確かに、それはドゥルクの言う通りだな」



 神様の手料理と、魔王にいったい何のつながりがあるのか? アイテムの説明を読んでもよく解らなかったので、ここは久し振りに情報を買う事にした。


 何せスキルから出て来たアイテムの事だからな。スキルの中の人に聞くのが一番てっとり早いのだ。



『おや。お久し振りだね、お客さん。情報が欲しいのかな?』



 久し振りに入る『マイスター・バー』では、マスターが相変わらずグラスを磨きながら出迎えてくれた。



「情報を買いたい。☆5『料理神『ルカタルト』のリストランテ』についてだ」


『それを引き当てるとは、お客さんは運が良いようだね。神様の作る料理なんて、そのアイテムでもなければ食べられないよ?』


「いや、まぁそうなんだろうけど。…………聞きたいのはこのチケットの効果と言うか目的と言うか…………でね。何と言うか、使ってどうなるのか見えて来ないんだよ。『神様の料理が食べられます』だけじゃないんだろ?」


『なるほど。…………その情報なら白金貨一枚だ』


「ほいよ」



 マスターが値段を口にするのとほぼ同時に、俺は白金貨をスキルに放り込んだ。何となく金額は予想していたからな、もう慣れたもんである。



『はい、確かに。☆5『料理神『ルカタルト』のリストランテ』は、その名の通り料理神が作った料理を食べられるアイテムだね。その効果は『強化』だ』


「『強化』?」


『ガチャ食材で作られた料理を食べるとバフが付く。これは当然知っているだろう?』


「まあそりゃね。いつも使ってるし」


『このアイテムの中で使われる食材も、ガチャ食材がほとんどだよ。そして残る少量には、神界の食材が使われるんだ』


「…………つまり、いつもより強力なバフが掛かる? いや、それだけなら別に…………」


『数値的には、むしろいつもより劣るね。ステータスに()()()()()される分、調整はされているからね』


「……………………ん?」



 いま何て言った? ステータスに『完全に』反映される? …………どういう意味だ?



『解らないかな? つまり『料理神『ルカタルト』のリストランテ』で上がったステータスってのは、永続的に上がったままなんだよ。その上げ幅に制限は付いてるけどね』


「……………………メチャクチャだろそれ」



 流石は☆5アイテムって事か。まさかステータスを直に弄れるアイテムとは思わなかった。しかもこれ、最大人数だと二百人まで一気に上げられる訳か。


 一度に上げられる数値や、最大で上げられる数値には制限もあるらしいが、特別な食材で更に上も目指せるらしい。


 ステータスの直上げか。もうチーターじゃん。反則だよそれは。


 ちなみに使用するお値段も結構な物で、四人までは白金貨一枚。十人までが白金貨三枚となっており、そこからは人数と持ち出すガチャ食材の量で変わっていくそうだ。それがメッチャ高く付くのは想像に難くないな。

面白い。応援したい。など思われましたら、下の☆☆☆☆☆から評価をお願い致します。


モチベーションが上がれば、続ける力になります! よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ