125回目 二階層・攻略準備
メンテがあったので休んじゃおうか、とも思ったのですが、ありがたい事に読んでくれる方々も増えていますので出す事にしました。
楽しんで貰えれば幸いです。
「…………えぇ? え、コレ。…………どうしよう?」
ほぼ真っ赤なダンジョンマップを見て、俺は頭を抱えた。先に戦闘をこなしたバルタによれば、アンデッドの強さは一階層とほとんど変わらなかったらしいが、…………だとして数が多すぎるだろ。
だってマップの九割が真っ赤だもの。隙間なく真っ赤だもの。もう赤い点とかそういうレベルではないのだ。赤く塗られてるレベルだよ。
「確かに数は多いですがね。殲滅できねぇ程じゃありやせんぜ」
「あの、バルタ殿。とは言えこの数ですので、まずは一直線に救助者を目指してはどうでしょうか? 救助者とは言え冒険者ですし、こちらの人数が増えれば、殲滅戦もやり易くなるかと」
というアレスの提案だったが、バルタは首を横に振った。
「確かにそれも一つの手ではありやすが、一直線に進むと、どうしたって陣形は伸びやすし場所によっては分断される事もありやす。そうなれば分断された仲間を助ける必要が出てきやすし、その間に二重三重と囲まれるでしょう。オススメはしやせんね」
「た、確かにそうですね」
「手間ですがね、端から削っていくのが常道ですぜ。ただ、このマップを見る限り途中で隊を分ける必要はありやす。囲まれない為に、最大で三つに別れる必要がありやすぜ」
そう言ってバルタは、マップの何ヵ所かを順番に指差した。そのどれも分岐点であり、確かに放って先に進むと囲まれそうな位置関係だった。
いや、それは解るよ? でも三手に別れて突っ込めるほど人数がいないだろ。
「三部隊? いや、いくらなんでも手が足りないだろ。武器だって範囲攻撃ができるのはティムとシエラとアレスぐらいだぞ? この大群相手にそれは無茶だろ」
「ええ、確かに旦那の言う通りでさぁ。なので旦那、いっちょ頭数と武器を揃えてくだせぇ。旦那なら、それが出来るでしょう?」
「…………ああ、そう言う事か」
バルタの言いたい事を正確に読み取った俺は、『ガチャ・マイスター』の倉庫から『◇キャンピングカー』を取り出した。
「うおぉっ!?」
「な、なんかデカイのが出て来たぞ!?」
「モ、モンスターか!?」
「ああ、大丈夫だよ兄ちゃん達。あれはガモンのスキルだから」
「「「スキル!? あれがか!?」」」
突然現れた『◇キャンピングカー』に驚くザッパ達をトルテが落ち着かせている。トルテも初めて車を見た時なんかは似たような反応だったが、この短い間にすっかり慣れたらしい。落ち着かせる側に回っている。
「となると、ザッパ達の装備も変えた方がいいな。火力も上がるしな。トルテ、三人も俺のフレンドにするから、説明よろしく」
「わかった、任しとけ。へへっ、良かったな兄ちゃん達。ガモンのスキルって、めっちゃ便利なんだぜ!」
俺はザッパ達三人に手早くフレンドにする事を伝えて
了承して貰い。三人をフレンドに加えた上で全員を『◇キャンピングカー』へと招いた。
『お帰りなさいませ、マスター。ダンジョンの中でワタクシを呼んだと言う事は、攻撃用ドローンを使うのですね?』
「ああ、そう言う事だ。でもその前にガチャを引くから、周囲の警戒と皆にお茶を頼むよ」
『かしこまりました。では防衛用ドローンを出しておきましょう。ですが有効な攻撃は出来ないので、そちらはお任せします』
「じゃあそれは僕らが請け負うよ。皆、交代制で戦おうか」
キャンパーの言葉を聞いて、ティムが自分とバルタにシエラとアレスの四人で交代制を決めた。トルテには『◇キャンピングカー』の性能に絶句しているザッパ達の相手を任せて、俺はガチャの時間だ。
引くのは『装備ガチャ』。ザッパ達の装備もだが、『○○の弾丸』シリーズも多く出しておきたい。
戦闘用ドローンと交換するためのガチャ・ポイントも必要だ。…………一機につき1000ポイント。三手に別れるなら三×四で十二機は必要か?
…………じゅうにぃぃ? 12000ポイント! ☆3装備を百二十個もポイントに変えないといけないのか!? マジで!?
「…………最小限でも白金貨二枚は使うな。弾丸も欲しいから三枚はいっとくか。…………か、金が…………!!」
まあ、俺の緊急クエストとストーリー・サブクエストだからな。必要経費だと考えれば…………。いや痛ぇな。マジで大金を稼ぐ方法を考えないと持たないぞ、コレ。
てな訳で、俺はガチャを三百回まわして様々な装備を手に入れた。
☆4も幾つか出たし、弾丸シリーズもそれなりに出た。…………が、以前に出た装備やアイテムも入れてポイント交換をしたのだが、売れるヤツ売っても少し足りなくて、結局は白金貨をもう一枚追加するハメになったのだった。
「ガモン、僕も半分出そうか?」
「…………いや大丈夫だ。確かに苦しいがこれは俺のクエストだからな。俺が出す。…………あ、そうだ。ティム、ちょっと『氷魔弾の弓』出してくれ、二個目が出たから強化するから」
「本当に!? やった! 僕の『フリズナム』が強くなるのは嬉しいよ!」
そういや『氷魔弾の弓』に名前付けてたんだったな、コイツ。などと思いながら、俺はティムの『氷魔弾の弓』を『氷魔弾の弓(+1)』に強化した。
そして俺の履いている『ランニングシューズ』も、今回のガチャでついに『ランニングシューズ(+4)』に強化出来た。☆4では初めての強化MAXである。
ちなみに『ランニングシューズ』では新たなスキルも解放され、まだ熟練度が溜まっていないので暫定ではあるが、その解放されたスキルは『永続スキル・速さ+20』だった。
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