また転生して特殊能力が増えてました
あっちから良い匂いが…って、ゴミ捨て場かよ!私もハエになっちまったみたいだな…
しばらく飛んでいると、いくつか家を見つけたので気に入った家に入って何か食べようと思った。人がいたが気にせず飛んでいたら何やら黒い影が見え、だんだんと何かが迫ってくる。
”パチン!”
?????
おかしいな…なんか視界が暗いな。
あ、もしかして家に侵入したら人にたたかれて死んだかも。
そう思ったらまた転生したようだ。自分の姿を見ようにも暗くて見えない。感覚からして精霊でもコバエでもないことは確かだが。試しに引き継がれているはずの「飛行」を試してみた。すると羽らしきものをバタバタさせながら飛べた。予想だと、サイズ的にもスズメか何かだろう。だが、なぜこんなにも暗いんだ?目が不自由なのか?しばらく「飛行」スキルを試していると光が見えた。転生した場所は未開の洞窟だったようだ。泉のようなところで反射した体を見てみると、コウモリだ。
スズメのような愛らしい鳥じゃなかったことに少しがっかりしながらも超音波のような特殊能力が使えるんじゃないかとワクワクしていた。
試しに壁に向かって声を出してみると声が跳ね返ってくる感覚で、目を瞑っても「飛行」できた。目を瞑ったまま「飛行」していたら、進行方向に何か感じたので目を開けると、そこには巨大な竜が居座っていた。触らぬ神に祟りなしと思ったがやはり好奇心が勝った。
「こんにちは」
「ん?」
「あなたは竜なのですか?」
「誰だお前は」
「コウモリです。」
「そうか、コウモリの分際で俺様に話しかけるその勇気だけは認めてやる。」
「え?」
「お前は俺様に話しかける権利はない。死ね。」
その瞬間、私の頭の上に雷が落ちてきた。脳内が真っ白になった。ただ一つ、雷の振動か何かで見えるようになったのは、「ステータス」とかいうやつ。様々なスキルを引き継いでいた。