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夢の中の君に恋をした  作者: 万年光一
第二章
3/9

第三話(おおもりらくよう)

030

僕は大学を卒業し、IT企業に就職した。ちょうどそのころから夢を見なくなった。

031

「神様のいたずら、もう終わりなんだね。」

僕は悲しかった。もっと続いて欲しかった。

032

僕は月一回のお墓参りを週一回に増やした。かえでさんに会える気がしたからだ。

033

「おおもりさん、なんで最近、頻繁にお墓参りするの?お姉ちゃんと夢の中で会ってるんでしょ?」

「共有夢は永遠に続かないんだよ。だからこうして会いに来ている。」

「これは本当にお姉ちゃんが望んだことなのかな?」

「もみじちゃん、急にどうしたの?」

「お姉ちゃんが好きな気持ちはわかるけど、このまま一生結婚もせず、独身でいるつもりなの?」

「ああ、そうだよ。」

「もう知らない。」

もみじちゃんは帰っていった。

034

僕はもみじちゃんの気持ちがわからなかった。

035

僕は家に帰った。その日の夜、電話がかかってきた。

「さっきはごめんなさい。」

「いいよ、僕の方こそごめん。僕の将来を心配してくれたんでしょ、ありがとう。」

「なんか、ちょっと違う。」

「え。」

「もういい。」

電話が切れた。

036

ある日僕は、こばやししんようという友達とこんな会話をした。

「らくよう知ってる?」

「何?」

「死んだ人と夢の中で会えるおまじないがあるらしいぜ。」

僕は思った。死んだ人と会えるのなら、共有夢をもう一度見ることだってできるかもしれない。

「そのおまじない、詳しく教えて。」

「どうしたんだ急に、なんか怖いぞ。」

037

僕はそのおまじないを試した。友達曰く、一度しか使えないらしい。

038

僕は夢を見た。かえでさんがいた。

しかし、もう一人いた。男の人だ。

「かえでさん、横にいる人は誰?」

「ああ、この人は私の彼氏。」

039

僕は頭の中が真っ白になった。


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