表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/100

北の山 登山!

ハーピーの言葉をカタカナの片言風に変えました

 山登りの道中、カイルとミチルの能力は圧巻であった。


 索敵では風の精霊、光の精霊、土の精霊をメインに、環境に応じて水の精霊、闇の精霊、火の精霊を追加することで、死角なく調べ上げていた。

 索敵手法としては、ライルの得意な『サーチ』の魔法が一般的であるが、初めて遭遇する相手は敵かどうかや脅威度の判別が難しく、土中に潜んでいる敵などは見逃しやすかった。また、魔力が多いライルはあまり問題にしてなかったが索敵の間中ずっと魔力を消費する必要があった。

 これに対し、精霊魔法による索敵は、一度召喚して頼めば魔力は精霊の維持の分だけで済むし、精霊は自分の得意なエリアであれば人より感覚が鋭く、さらにその土地の精霊であればどんな相手がどこにいるのかを見落とすことはほとんどなかった。ただし、人と精霊の感覚は違うので、知っていても必要と感じずに知らせないことや、脅威とならない小動物や虫を伝えてくることも考えられた。また精霊は基本自分勝手なので、面倒くさくなって教えないとかいう恐れもあった。

 そのため、精霊での索敵は、こちらの意図を正確に伝えやる気を出させる指示の仕方が重要であったが、カイルとミチルはこれが抜群に上手かった。ミチルなどは楽しく歌うように精霊に話しかけているのだが、精霊は嬉しそうに言われた事を頑張っていた。キラはもちろん、少し頼まれた水神竜の娘3姉妹も素直に動いていたので、ちょっと聞いてみると

「何か、声が心地良いんだよね~。」

と上機嫌で言っていた。


 戦闘では卓越した索敵能力を活かして、ユイナや相手の弱点属性の精霊たちが先制攻撃をしかけ倒していった。

 まれに攻撃をすり抜けたり倒されずに向かってくる相手には、フラウ、ガルク、土の精霊が受け止め、攻撃可能な者が攻撃を行って危なげなく倒していった。

 王子とアヴィにはフラウ達の更に後ろで、ライルとカイルとミチルとシンが4方を囲って守りを固めていたが、北の山の中腹まででフラウ達を抜けてくる敵はいなかった。

 3姉妹はそれぞれライル、ユイナ、フラウに付いていたが、活躍するような状況は少なく、「ヒマだ〜!」と文句を言っていた。

 ちなみに山の中腹までに現れた敵は、ウルフ、ジャイアントボア(猪)ジャイアントベアー(熊)、エンペラーディア(鹿)、オーガ、ロックゴーレムといったところで、最も手強かったのは、角先までの高さが5m程ありそうなエンペラーディアであった。その巨体で俊敏に飛び跳ねながら、先端が鋭く尖った大きな角で突撃してくるのは凶悪であったが、フラウが土の精霊と3姉妹のミレの助力を得て何とか押し止めると、集中砲火で一気に倒したのだった。

 ちなみに美味しいのが分かってるジャイアントボアと珍しいエンペラーディアは、素材だけでなく肉もマジックバッグに入れていった。

 ユイナ達や3姉妹、アヴィはポルゴの料理を思い浮かべながら、目をキラキラさせて

「お肉〜♪お肉〜♪」

と解体していた。


 中腹を抜ける頃に、強敵を避けるため、カイルとミチルの案内で前回登った時も利用した抜け道に入るライル達。

 ウルフやベアの主やワイバーンなどに会わずに順調に進んでいたが、

「ふぇぇ」

何もない所でフラウが転び、その拍子で転がった石が岩を転がし、落ちた先で大きな音を響かせた。すると、運悪く近くで巡回していたハーピー(顔から胸までが人間の女性で、翼と下半身が鳥の魔物)に見つかってしまった。


「クキャアアァァーーー!」

 即座に仲間を呼ぶハーピー。10匹程が直ぐに集まってきて、ライル達を囲うように上空を旋回すると、あらゆる角度から断続的に鋭い脚爪で襲撃してきた!

「アヴィと王子は真ん中に!くっ厄介な!」

アヴィと王子を中心に円陣を組んで迎え撃つライル達だが、空中にいるためユイナの剣は届かず、ライルやガルクが持つ魔道具の単発の魔法は、ハーピーが身にまとう風の護りで逸らされてしまった。

「キラ、ライトニングストームで痺れさせるぞ!できるだけ範囲に集められるといいんだが…」

そうシズクがキラ(光の精霊)に指示しつつ呟くと、

「空中にいるから追い込むのが難しいにゃ…」

とユイナが答えた。すると水神竜の娘3姉妹のミルが

「ふむ。空を移動できれば良いのだな。ならば私のジェット噴射で。」

と言ってユイナにしがみつくと、水を噴射して、その圧力で空に飛び出した!

「ににゃあぁぁぁーーー!」

いきなり飛び出したユイナが1匹のハーピーを突き飛ばしつつ空に突き進んで行くと、キラーーンと消えていった…。

 その後「ふにゃあー!」「あにゃあー!」とかの声が遠くに聞こえ水が降ってくるのを思わず見上げた一同であったが、我に返ったカイルとミチルが風の精霊にお願いして、動きの止まったハーピーを集めるように暴風をふかせた。そして集めたハーピーに油断なく準備していたキラが

『ライトニングストーム!』

と唱えると、雷撃で痺れたハーピー達は、地面に墜落したのだった。


 痺れたハーピー達にとどめを刺すべくガルクとフラウが近づこうとすると、

「マテェェエェーーー!!」

とエメラルドグリーンの一際輝く翼を持つハーピーを先頭に、更に20匹くらいのハーピーが現れたのだった!


お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ