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戦いを終えて3

 一方で精霊達は、これまでの戦いと魔族アグロスとの戦いを経て、キラ、ミリ、ミル、ミレはランクBに、カマチとドモグはランクDに上がっていた。

 特にミリ、ミル、ミレの3姉妹は、蛇の身体に女の子の頭と両手が付いているような姿だったのが、上半身が綺麗な少女で、下半身が竜の姿に変貌していた。

「わ、すごい!母上と似た姿になってる!やったね!」

「ほーほー。腕はこうで、胸はこうで、竜の部分が...。ふむふむ、興味深い。」

「すげえぞ。陸上でもめっちゃ動きやすいぞ!たぎるな!誰かあたいと勝負しようぜ!」

「ホントだ動きやすい!いぇーい!あ、ひいちゃった。ごめーん。」

「ふむ。技も試したいな。誰か実験台に...」

「お、カマチ発見!待てーーー!」

と、残念ながら性格は急に変わることはなく、賑やかに動き回り、威力が倍増した結果、被害と騒がしさも倍増したのだった。


 そして、アグロスを倒した後、ひとしきり盛り上がって楽しんだ精霊達だったが、ライル達に「楽しかった」とか、「また何かあったら呼んでくれ」とか声をかけた後、川の精霊は川に、森や泉の精霊はそれぞれの森や泉に、契約を解除して帰っていった。



 そんな中、シズクを除いて、キラだけが帰らずに残っていた。


 フェントール王子は、ここ数日の激動の日々、自分の身体に戻れた嬉しさと、皆でアグロスを倒した達成感、そして、ゲンダラールとの死別の悲しみと、受け継いでいく想いを噛み締めていた。

 そしてこの後訪れる、一緒に戦ったライル達との別れ、特にキラとの別れを悲痛に感じ、本心としては一緒に付いていきたいと思いながらも、これから王子として自分がなすべき事を考え、役目を果たしていこうと、本音を漏らさずに耐えていた。


 その幼いながらも、ゲンダラールの分まで理想に向けて頑張ろうと、必死に前を向く王子の姿を見たキラは(もう少し支えて成長を見守ってあげたい)と思い、シズクとライルに相談したのだった。

 シズクとライルも、フェントール王子とキラが互いに望むのであれば、キラが残るのを後押ししたいと思ったが、冒険者のライルがずっと王子のそばに居る訳にもいかず、考えた末、ライルの両親のカイルとミチルにキラの契約を託すのであれば可能かなと考えた。


 カイルとミチルにも内密に相談すると、

「そういうことなら全然構わないよ~。」

「俺たちが息子や若者の力になれるなら...え、王子?恐れ多くない?大丈夫?」

と、望まれるのであれば問題ないとの返事を貰った。


そこで、ある程度目途がたったので、キラがフェントール王子に単刀直入に

「王子、私に一緒に居て欲しいか?」

と聞いた。

「それは...もちろん居て欲しい!でも、僕が我がままを言う訳には...」

「それは我慢しなくて良い。ライル達にも了承は得てるし、私の希望でもある。」

「えっホントに!?嬉しい!」

「ただし...」

ここで、根っからスパルタなキラは、甘やかすのは良くないと考え、

「1年後に魔の森の泉に行って、私と契約して欲しい。ライルはユイナと2人で来たので、お供は1人まで。それができなければ、1年後にライルの両親と共に、私は去る。」

と条件を出していた。


遠巻きに微笑ましく見ていたライル達は、いきなりな条件に

「あの契約って可能なの?」

「精霊使いの素質は皆無かいむじゃが、これだけキラとえにしがあれば、お互いが望めばもしかかするとありえるかも?」

「ライルさんの両親と共に去るって言ってるから、失敗してもカイルさんとミチルさんの所を訪ねれば会えるのでは?」

「でも身体鍛えないと、もし泉に辿り着かなかったら、キラの性格からして二度と会えないにゃ。」

「青春ねぇ~。母さんもバシバシ応援するわ。」

「そうだな。精霊使いの素質を得る方法は分からんが、精霊に接していると精霊使いの能力は伸びるから...後は冒険者としての知識や技術は教えられるかな。...母さんやり過ぎるなよ。」

とざわざわと色めきだったが、とりあえずキラとの契約はミチルが受け継ぎ、キラは王子の元に残ることになった。


 その後、グントール国王やカッセル宰相も交えて話し合いがもたれた。精霊使いであるカイルとミチル、そしてBランクの光の精霊であるキラと繋がりを持つ事は、国としても是非お願いしたい事なので、より良い待遇が模索され、カイルとミチルはフェントール王子直属の魔術師団の顧問に任命されることになった。

 そして、カイルとミチルは表向きの仕事として、高ランクの冒険者だった経験を活かして、王子や魔術師団の指導やアドバイスを行うことになった。またおおやけにしない仕事として、シン()()()()()も交えて精霊の有効活用方法を模索することや、国が収集した精霊使いの情報を共有し、もし在野で精霊使いの素質を持つ人が困っていた場合には、支援等も行っていこうということになった。

 この様な形に落ち着いたことで、キラも自然に王子の傍にいられることになり、心の支えを得たフェントール王子は、魔術師団の総帥として活躍していくことになったのである。

お読み頂きありがとうございます。


第一部(王子救出編?)

はこれにて終了となります。


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