対魔族戦!
キラを抱えたユイナを狙って、ゲンダラールの身体を乗っ取った魔族が、連続で魔法を放ってきた!
キラに小さくなってもらって動きやすくなったユイナは、何とか躱していたが、3度目の魔法を躱した時、少し体勢を崩してしまった。
(やばいにゃ!)ユイナが焦りつつ動こうとすると、身体がふわっと移動して、余裕をもって次の魔法を躱していた。ユイナが驚いていると、
「素早い移動は任せな!」
と、ウサギの様な風の精霊が、ユイナの移動をサポートしてくれていた。
キラとユイナが集中して狙われていた時、水神竜ミラカナチから念話が届いた。
[妾がいる川から光の精霊をそちらに送る。シズクも泉にいる光の精霊を送れないか?ライルはその場にいる光の精霊を召喚してくれ]
[泉の維持に必要だから、送れる数は少ないがやってみよう]
[分かりました!呼びかけます。]
「僕はライル、光の精霊力を貸して!」
すると、10体の光の精霊が現れた。大半がE,Fランクで1体がDランクだった。
「あの魔族に攻撃をお願い!」
10体の光の精霊達がホーリーアローを放つ寸前、こちらの動きに気づいた魔族が何かを唱え、全身を包む球形の魔法障壁をはっていた。
『『『『『ホーリーアロー!』』』』』
10体の精霊達が魔法を放ち、それに合わせキラも魔法を放った!
多数の光線が魔族に殺到したが、魔法障壁に阻まれ、魔族には届いていなかった。
「精霊使いが邪魔か。」
魔族がそう呟くと、ライルに向けて魔法を放ってきた。
(やばい!)ライルは直撃しないように横に移動しつつ、盾に光属性をまとわせ、魔族の魔法を弾き逸らして何とか躱していた。
直撃ではなく逸らしただけにも関わらず、その魔法の威力に、体勢が崩れそうになるのを、歯を食いしばってギリギリで耐えたライルが次に備えていると、その様子を見た魔族が状況を楽しむように問いかけてきた。
「ほぅ。人間が俺の攻撃を逸らすか。ゲンダラールも潰したしな…面白い。名を聞いておこうか。」
「……。」
「魔族に名乗りはせぬか。ふっ…名前を知っただけで何かできる訳でもないが。まぁ良い。では…」
「……ライル。」
「ほう、ライルか。俺の意識に引っかかった人間として覚えておいてやる。褒美に俺も名乗ってやろう。俺は魔族のアグロスだ。この名を土産に死ぬがよい!」
・・・
このやり取りの間に、状況を見ていたシズクが指示を出していた。
「あの魔法障壁を越えるには、直接攻撃で光属性を叩き込むしかない!キラはユイナの短剣に力を込めろ!ユイナはその短剣で斬り込んでくれ!」
「分かったにゃ!」
「分かりました。」
「今呼び出された光の精霊は、ライルや盾に力を込めてライルを守ってくれ!」
「「「「「了解!」」」」」
「風の精霊は、ユイナの移動を引き続きサポート、土の精霊達は魔族の足を土魔法で拘束!」
「「「任しとけ!」」」
「ミリ,ミル,ミレの水の精霊達は、ライルの移動や防御とかのサポートを臨機応変に頼む!あ、すまんが先に氷漬けのライルの両親を隠れる位置まで運んでくれ。」
「任されたよ〜。」
「アイサー。」
「あたいに任せな!」
「フラウとカマチは、王子を頼む!」
「はい!」
「火の精霊は……どうしよっか?」
「おいっ!」
「冗談だ。1人光の精霊を連れて、ヴァルレオスを助けに行ってくれ。今倒せなかった場合、ヤツが消滅するとまずい。頼むな。」
「分かった!」
「では、行くぞ!」
「「「「「「「「おぉー!!」」」」」」」」
次の瞬間、魔族アグロスからライルに向けて魔法が放たれ、戦闘は激化していくのだった。
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