不意打ち!
魔術師団団長ガルクは、ゲンダラールの意識がないうちに、魔術師用の拘束具を用いて後ろ手に縛り拘束した。そして、魔術師団の団員に戦闘態勢を解除するように指示を行った。
ライル達は極限の緊張間からのあっけない幕切れに、しばらく固まっていたが、脅威がなくなったことをお互い顔を見合わせて確認すると、ようやく力を抜いたのだった。
ライルは氷漬けの両親のもとに駆け寄り、ユイナもその後を軽い足取りで追いかけ、フラウとフェントール王子は力が抜けてその場に座り込んだ。
「父さん!母さん!...みんなありがとう!」
「良かったにゃ~。あっフェントール王子、それが本来の姿なのね。無事に戻れて良かったにゃ~。」
「戻れたのは本当に皆さんのおかげです!ありがとうございました!」
「ふぇぇ~、一時はどうなるかと。良かったです~。」
遠くにいたシズクやドモグをはじめ、精霊たちも集まってきており、和気あいあいと健闘を称え合い、盛り上がっていた。
(魔術師団の団員達は集まる精霊たちに唖然としていたが、ガルクの指示のもと、落とし穴にいる副団長達の救出や瓦礫の撤去などをやり始めた。)
ライルはシズクに両親が大丈夫か聞いていた。
「魂の方は問題ないの。解放するためには泉に来てもらわねばならんが。それよりも心配なのは長年凍ったままの身体の方だの。」
「それなら、白透草を2つ残してあるから、あれを使えばどうかにゃ?」
「おぉ!エクスポーションの材料にもなるあの素材があれば、問題ないかもしれんの!キラも手伝ってくれるか?」
「はい喜んで。回復ならお任せ下さい。」
「ふぅ~。耐え忍んで待った甲斐があった。」
イフリートのヴァルレオスは、ライル達の様子に顔をほころばせながら、20mを超える巨体を2m程度にまで小さくさせていった。
シズクとの話がひと段落し、その様子に気づいたライルとユイナが、感謝の気持ちを伝えようとそちらに向かいかけた。
すると、ドンッ!という音と共に、ヴァルレオスの胸を貫通して、真っ黒のローブをまとった腕が突き出たのだった!!
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今回はちょっと短くなりました。




