対策は…?
炎の巨人の圧倒的な姿と破壊力に、ライル達と王城でリアルタイムに映像を見ている人達は、唖然とし、動きを止めていた。その様な中、ミリ,ミル,ミレの水の精霊3姉妹は、
「ねぇ、あれって...」
「おそらく...」
「やっぱそうだよね...」
とささやき合っていた。
岩陰で、すぐ近くに放たれた技の威力と熱を肌で感じ、冷や汗を流しながらも持ち前の忍耐力で撮影を続けていたフラウであったが、3姉妹の様子に気づき、
「あの巨人について、何か知っているの?」
と音声をオフにしながら聞くと、
「うん。多分、北の山のイフリートのおっちゃんだと思う。操られているのかな...?」
とミリが答え、
「あぁ、間違いない。お館様だ。」
と爆発型の火の精霊も同意した。
「何かアプローチできそう?」
とライルが尋ねると、
「昔良く遊んでもらったから、私たちのこと覚えてると思うんだけどなー。」
「一回話しかけてみたいんだけど、近づくことできる?」
と3姉妹は提案してきた。
「意表を突けば、近づくだけなら、連れて行けるかもしれないにゃ。でも呼びかけが有効じゃなかったら、多分戻ってはこれないにゃ...。」
と話を聞いていたユイナが答えると、
「分が悪すぎる。それは無謀だ。」
「ユイナさん、撤退できない特攻は駄目です。」
「ユイナにそんな事をさせる訳にはいかない」
とシズク、フラウ、ライルがそれぞれ止めていた。
「まだ気づかれてないし、一旦退却するのは?」
「う〜む…援軍のあてはないから、状況の改善が難しいぞ。森で捜索してた魔術師団の団員も戻ってくるだろうしな。それにライルよ、カイルとミチルの状態は良く分からんが、一旦動かしだしたら時間が経つほど2人にとって良くないと思うぞ。」
「う〜ん。でも…」
「…私が表に出ていけば…」
良い案が浮かばない中、フェントール王子が意を決して、仰られた。皆その場合どうなるかを想像してみたが、
「王子様、お申し出ありがたいにゃ。…でも、先程の攻撃を見ると、ゲンダラールは確保とか考えてないにゃ。全て無かったことにするつもりだにゃ。」
「そうですね。素晴らしい心意気で感銘を受けましたが…相手があの感じでは、捕まると抵抗もできずに消される可能性が高いですし、今私達が逃げれても、追われ続けて、いつかは…。」
とユイナとフラウを筆頭に安全ではないと考え、思い留まってもらった。
「ミリ,ミル,ミレさん、先程の炎は防ぐことができます?耐えられれば私の魔法で回復できますが。」
とキラが聞くと、
「う〜ん。3人でかかって、ライルの盾があれば、1回は耐えれるかな〜。」
「でも連打されると無理だね。」
「母上が半神になる前は同格だったからね〜。」
「母上…それだ!!」
それを聞いていたライルは、急いで水神竜ミラカナチから貰った涙の結晶石を取り出して、ミラカナチに呼びかけ始めた。
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