三つ巴戦!
登場人物
ライル:精霊使い。黒髪の華奢な男性。
ユイナ:豹族の獣人。真紅の髪をなびかせ同色の瞳を持つ女性
キラに匿われている魂:フェントール第2王子
ガルク:魔術師団団長
精霊達
シズク:泉の妖精。分身なので力は0
キラ :光の精霊。黒髪を後ろに束ね腰から下が鐘のような姿の女性
水晶に封印されていた魂を匿っている
東から来た3体のオーガの内、右端を倒したユイナ達は、北東を向いて残り2体と相対していた。そこに西の拠点の方から近づいて来る気配を感じたライルは、前方のオーガと左後方の気配に挟まれるのを避けるため、
「拠点の方から猛スピードで何か来る!ユイナ、右に移動して挟まれないようにするよ!多分魔術師団だから、シズクとキラは僕の鎧に隠れて!」
と指示を出した。
ユイナ達は、オーガと相対しながら木立も利用して間合いを取りつつ、右に回り込むように、可能な限り速いスピードで移動を始めた。
すると、ちょうど3者の位置が三角形になるような場所に、真っ黒の鎧を着た男達が現れた。
(魔術師団!しかもあの男は!)
ライルは先頭の男に見覚えがあった。
(魔術師団、団長ガルク!)
木立が多く戦闘に向かない馬を森の入口に置き、団長ガルクと団員2人は戦闘地帯に突入した。ガルクは瞬時に三つ巴の状況と倒されているオーガを見て取ると、
「ユイナとライルだな!まさかこんな所に居るとはな。おとなしく付いてきてもらおう!」
と声を張り上げた。ライルが瞬時に、
「断る!」
と声をあげると、ガルクは
「お前達、こちら側のオーガ1体を倒せ!力ずくで連れていく!」
と団員に指示を出しつつ吼えて、ユイナとライル、更にユイナに近い方のオーガに、左手に持った魔道具でファイヤボールを連続で撃ちながら、ユイナに突撃してきた!
(オーガをこれほど手際よく倒せるとは…相当できる!)
と、ガルクは双剣をかまえるユイナに最大限の警戒をしつつ、走りながら撃ちきった魔道具を捨て、ファイヤボールを避けて少し体勢を崩したユイナに、右手から両手に持ち直した長剣を連続で叩きつけた!
ユイナが何とか両手の短剣で捌いて、反撃をしようと踏み込むと、ガルクは鎧の小手にくくり付けていた魔道具からアイスバレット(氷弾)をドドドッ!と撃ち出した。
「クッ!」
至近距離からの射撃を何とか転がって躱したユイナだったが、それをチャンスと見てオーガが突っ込んで来た!
「危ない!ユイナ!」
咄嗟にライルがユイナとオーガの間に飛び込み、杖に炎をまとわせてオーガに打ち込んだ!
これを胸に受け、ジュオォッ!と肉が焼ける音と共に少しよろめいたオーガだったが、強靱な肉体により深手とはならず、
「グッ!ウ、ガアアァアァーーー!!」
と呻きと雄たけびを合わせたような声をだし、邪魔をしてきたライルに対し力任せにオノを振り回した!
ライルは避けようと飛び退いたが……半歩遅かった。
結果、ライルは血しぶきをあげて吹き飛んだのである!
お読み頂きありがとうございます。




