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森の移動と戦力増強??

登場人物

ライル:精霊使い。黒髪の華奢な男性

ユイナ:豹族の獣人。真紅の髪をなびかせ同色の瞳を持つ女性

シン :魔術学院の教授でライルの師

精霊達

シズク:泉の妖精。分身なので力は0

キラ :光の精霊。黒髪を後ろに束ね腰から下が鐘のような姿の女性

    水晶に封印されていた魂を匿っている

カマチ:風の精霊。風をまとうイタチのような姿

ドモグ:土の精霊、モグラが2足歩行しているような姿


 次の日の早朝、横穴の蓋を開けたドモグとカマチは、

「ごちそうさん。久々に美味しいもの食べられたし、楽しかった。また何かあったら呼んでくれ。」

と言って帰っていった。結局見張りに神経を使うくらいならと、ドモグが蓋を横穴を開ける前の状態にしっかり偽装し、カマチが空気の循環を行いつつ匂いが外に漏れないようにした結果、何者にもばれることなく朝を迎えていた。


「さて、では行きましょう」 

 キラの言葉にしっかり休養をとった残りのメンバーは気合を入れ直して、出発の準備を行った。ライルは早速『サーチ!』と索敵魔法を使い、周囲の警戒を怠らずに北上を始めた。


「王子様、この森はどのような魔物が出るのでしょうか?」

ライルが先行きの心構えと準備をしておこうと王子に聞くと、

「すみません。あまり詳しくないです。ただ北に行くほど強くなるそうです。」

とのことだった。

 その話を聞いて少し表情が硬くなったライルを見たユイナが、戦闘経験が少ないライルが強敵を前にして萎縮し固まってしまう可能性を極力なくしたいと思い、また今の内に戦闘スタイルや連携を確立しておいた方が良いと考え

「ライル、今の内に戦力になりそうな精霊を仲間にして、戦闘に慣れておいた方が良いと思うけど、どうかにゃ?」

と提案した。

ライルも今のまま北上しても厳しい気がしてきて、

「うん、そうだね。…キラさんは目立たない方が良いだろうし、カマチとドモグは別れたばっかりだし、頼りになる精霊が仲間になってくれると良いんだけど……言う事聞いてくれるかなぁ?」

とユイナの言葉に賛成しながらも、自分の制御力のなさから新たな精霊の召喚に不安そうだった。

 二の足を踏むライルに、シズクは戦力アップが狙えるなら試す価値はあるし、何より面白くなりそうだと感じて

「そこは駄目元で、奇跡の出会いに懸けて試してみるべきじゃろ。」

と言うと、

「奇跡って……でも確かにやってみるべきだよね。」

とライルがやる気に傾き、試してみることになった。



「よ、よし!じゃあ僕はライル、精霊よ力を貸して!」


 まず現れたのは、ウサギの様な姿で木を飛び跳ねながら移動する風の精霊だった。

「おぅ。何だ!早くいいやがれ!」

「せっ戦闘を手伝って欲しいです!」

「そんな事で俺を呼び停めるんじゃねえよ!じゃあな!」

「行っちゃったにゃ…。」


「つっ、次いきます。」

 次に現れたのは、カメのような形をした土の精霊だった。寝起きのような感じがした。

「ふぁ〜…。なんじゃ?」

「あの、戦闘を手伝って欲しいのですが。」

「え〜。おやすみ…。」

「…消えたにゃ。…いや、寝たにゃ。…怠け者のカメって役に立つことあるのかにゃ?」


「も、もう一回いきます。」

 次は火をまとった大きな岩のような火の精霊だった。

「これは期待できそうにゃ!」

「戦闘を手伝って下さい!」

「良かろう。」

「おぉー!」

「ここで爆発すれば良いのか?では…」

「うわー!待つにゃ!何にゃその自爆のようなの!?」

「自爆ではないぞ。回りにまとったものを飛ばすだけだし。」

「へっ?」

「本体はこれだし。」

そう言うと岩の隙間から豆粒のような本体が手足を伸ばして岩を押し上げてるのが見えた。

「どっちにしろここで爆発されたら迷惑にゃ。ちなみにそれは連発できるにゃ?」

「いや、再度岩が貯まるまで小一時間くらい無理だな。」

「今近くに敵いないし、お帰り下さい…」

「スカッとできねぇじゃねえか。やっぱ今爆発する!!」

「うわー!!待つにゃ!お願いにゃ!!」

必死にお願いするユイナとライル。

「ちっ!呼ぶ時は爆発の直前にしてくれよな。じゃあな。」

「ふぇー…。扱いづらいにゃ…」


 その後、進行方向にいたオークを倒す時にも試みたが、精霊に有効な助力を得る前に、この前の肉の仇とばかりに、サクッとユイナが倒してしまっていた。


 更に、森を進んでは一時間毎に呼び出すのを試してみたが…

「奇跡は起きそうにないにゃ。」

「うぅ…心が折れそう…」

ライルが膝をつくと

「プククッ、ほれっ、それ位でへこたれるでない」

とシズクが思った通り面白いと感じながらけしかけ、

「ライル様、戦力増強のため、心を強く持つのです!」

とキラからスパルタ指導が入り、

「ラ、ライルさん僕も応援してますので頑張って下さい!」

と王子からも声援が入るなど、皆に励まされ?つつ、ライルの受難はまだまだ続くのだった。



・・・・・

 一方その頃、魔術学院のシン教授は、急いで開発した武器が完成し、それを手に取りながら机に座り、思案していた。

「さて、どうやってライル達に届けるか…上手く逃げているみたいで情報も集まらんしな…。俺の魔力が残っている物があれば、追跡できるのだが…ライルに渡したワンドはあいつの魔力で上書きされて、俺のは残ってないだろうし。」

 シンは作成した武器を手の中で転がしながら、悩んでいた。すると、思考に気を取られ手がおろそかになったことで、手から転がり落ちた武器が、机の隅にあった道具箱にぶつかった。それを見たシンは、

「そういえば、あの両親の箱を持っていたら、封印を解いた時の魔力が残っているはず。あれを追跡してみるか!」

と糸口を見つけて、動き出すのだった。


お読み頂きありがとうございます。

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