方針決定!?
「フハハ。我に妙案がある。任せるがよいぞ」
とニヤリと笑って、言ってきたシズクに対し、
ライルが慄きながら
「イヤな予感しかしないけど、空じゃないとすると、地面の下かな?」
と聞くと、シズクは
「それも面白そうだが、さすがに街3つと王都を越えた先まで地下を行くのは無理じゃ。
どうだ?我に教えを請いたいか?」
と上から目線で言ってきた。
ライルとユイナが目を合わせたあと、しょうがないので、
「他に手はなさそうなんで、お願いします!(するにゃ!)」
と拝みながら答えると、
「どうしよっかな〜、我の助言は貴重だからな〜何か貢物とかないかな〜?」
と調子に乗りだした。
するとキラが、シズクにスッと近寄り、
「シズク様、一刻の猶予もないのですが…(ギロッ)」
と凄まじい眼力でシズクを凝視した。
一歩も動けなくなったシズクは滝汗を流しながら
「嫌だな〜冗談じゃよ。冗談。」
と言ったあと、
「川だ」
と答えた。
それを聞いたキラが、
「しかし、シズク様、確かにこの街の近くを通る川は、街や王都の近くを通って流れて行きますが、そこまで深くない所もあり、私共はともかく、ライルさんやユイナさんが人目に付かずに移動するのは難しくないですか?」
と問いかけ、
「川の魔物も少なからずいるのにゃ。」
とユイナもムム~と唸っていた。
「うむ。王都の近くを流れる支流では無理であろう。
我が言っているのは、その南側を流れる本流だ。」
「本流!?」
驚くライル達に、
「そうだ。この街から王都と反対側に川を遡れば、本流と合流できるであろう。
そのまま、本流に乗って川を下れば、王都の裏側まで行けると言う訳じゃ。」
とシズクがフフンと自信満々に述べていた。
「いや待つにゃ!本流ってめっちゃ深いし、激流にゃ!
しかもアホみたいに強力な魔物がいるにゃ!
流れ着く前に死んじゃうにゃ!!」
ユイナが尻尾の毛を逆立てて止めようとすると、
「確かに普通ならそうであろう。」
と分かっておるとばかりにウムウムと頷いた後、シズクはニヤリと笑った。
「…、今度は何させるつもりにゃ?…」
ユイナがジト目になってシズクを見ると、
「フハハ、そう構えなくても大丈夫だ。
実は、あの川の主が知り合いでな。
ちょっと便宜を図って貰おうという訳だ。」
とシズクは我に任せよとばかりに、腰に手を当て胸を張っていた。
「おぉ!それならいけるかもしれないにゃ!」
「さすがシズクさん、その主っていう凄そうな方と仲が良いなんて!」
ユイナとライルがシズクの顔の広さと友好関係に感心していると、
「…我が川の主と仲良し?」
と疑問形で首をコテンとかしげていた。
「…頼み事を聞いてくれるぐらい仲良しなんでしょ?」
「…」
「…」
「…もちろん。」
「…もしもし?…何かにゃ?今の間は?」
ユイナが青筋付きの引きつった笑顔で尋ねると、
「いや待て待て!久しぶりでよく覚えてないだけだ。
思案しててもしょうがないし、とにかく行って会ってみるぞ。
あとは、当たって砕けろだ!」
と若干後ずさりながら、開き直るシズクであった。
「…やっぱり、行き当たりばったりにゃ…当たって砕けるにゃ…」
ユイナは猛スピードで膨らんでいく嫌な予感に、ケモミミをぺたんと落としてブルッと身震いしたのだった。
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