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苦手な方はご注意ください。

immotal lover~インモータル・ラヴァー~ 前編

作者: 愛師輝

初めてまともに小説を書いてみようと

思い立ったのが今日の未明で

まだ前編ではありますが一日経たずに

書き上げました。

元々書きたいネタではあったので

苦労せずに書けました

本当に一人でも多くの方に

見てもらえればいいなと思います。

2019/04/07 愛師輝

「次の方お入りください」

俺は仮屋香織(かりやかおり)都会でも田舎でもない

そんな場所で精神科医をしている。

こういう仕事だからか様々な人に出会うが

その人は突然現れ、そして俺は心奪われた

「先生?」挿絵(By みてみん)

その瞳は茶色というにはあまりにも薄く

まるで金のあしらわれた宝石だった、見惚れていた

「今日はどのような症状で?」

俺はトキメキで遠くなりそうな意識をなんとか保ち

すぐにでも近づきたい衝動を必死で抑え

冷静さを装いながら聞いた

医者としてあまりにも平凡な言葉で

「あの…」

彼は言いにくそうにゆっくりと話しはじめる

とてもやり取りを急かすなんて事は出来ない

むしろそれでいい、彼との時間が少しでも長くあれと願う


「…不治の病なんです」


「そ、れは、精神的にということですか?」

彼は精神科医としてあまりに間抜けな俺の返答に対して

呆れたのだろうか、すぐに踵を返し

「すみませんあの…帰ります」

俺は焦った、長く続くものだと思っていた彼との時間が

こうもあっけなく終わってしまうのか、と

「さようなら」

そのさようならがあまりにも綺麗で

引き留めたい欲求をかきたてる

「ま、待ってください悩みごとなら相談にのりますよ?

私はあなたの味方です。次回はいつ来られますか?」

「…じゃあ、一週間後」


彼を見ているだけなんて出来ないと思った

彼はいうなれば女神だ

その一週間そんな事ばかりを考えて過ごし

色素の薄い肌に触れたい

と浅ましい感情を妄想の中の彼に吐き出したりもした

それだけ彼は魅力的で

誰かにとられてしまうんじゃないかときがきじゃなかった


「こんにちは山田さん」

「こんにちは」

「なんでも話してくださいね?悩みでも不満でも

夕べ食べたご飯の話でもしましょうか?」

保険証もなく名は山田太郎明らかに偽名で

彼のことをなんでもいいから知りたかった

「?はい、いいですよ?」

俺は出来るだけ彼の心をまさぐろうとした

とても医者のやることではないが

でも彼は雲みたいにふわふわしていて

欲望まみれの手では掴めなかった

彼の純粋さが俺の欲望をことごとくはね除けるのか?

話していると女神と言うよりは純真無垢な少年のようだった

正直言って、その方が好みだ俺は男しか愛せない。

見た目は美しい男だが中身はとてもフランクで

かわいい男だ

他愛もない会話それだけでは物足りなかった

俺は恋愛において駆け引きめいたもので

相手を誘導する事は本来しない主義だが

彼のことは喉から手が出るほど欲しかったんだ

なりふりかまっていられなかった

恋の駆け引きも彼には通用しないまるで無垢な子供のようで


「今度休みの日に、外で会いませんか?」


俺は焦れてとうとう言ってしまった

唐突にそれほど彼を手に入れたかった

その一心で俺は柄にもなく

ナンパらしいナンパなんかして

ホントに彼といると自分らしくない自分が姿を現す

「………?」

束の間の沈黙に耐えられず

俺は飾らない言葉を次から次に繰り出す

「あのっわた、俺、山田さんの事知りたいんです」


「ま、まず自分からかな?

仮屋香織(かりやかおり)といいます

27歳で精神科医やってます」

「ふっアハハ知ってるよ」

なんだかわからないが彼のツボにはいったらしい

「で今度の休み……」

「うんわかった」

「やった」


ー数日後ー

「じゃあ俺山田さんの本名探ってもいいですか?」

「うん」

「この英語名の中でピンとくるものに手を上げて?」

心理テストのような遊びをしたがはったりだ

彼と話すきっかけが欲しい

「エマ・ロビン・アニー・セインツ……」

「セインツ!」

勢いよく俺の言うとおりに手を挙げる

彼は本当にバカみたいに真面目で正直者だ

「ん?どうかした?」

「その名前かっこいい僕の事はセインツって呼んでっ」

「はははうんわかった」

「じゃあ俺の事はなんてよんでくれるのかな?」

「カリカリ!」

「え……」

「かりやかおりだから!」

「デートする相手をそんな面白い名前で呼ぶ?

もっとかっこつけさせてよ」

「で、でーと!?」

「そうだよ?」

セインツは顔が赤くなってしまった

あまりにも可愛いから強気に攻めてみる

「かおりって呼んで」

(じょうだん)みたいじゃなく

ちゃんと男としてかおりって」

「かおりが男な事くらいわかってるよ!」

「ものすごく忘れっぽいけど

大切な人の名前くらいは覚えられるよ

そんなに念をおさなくてもね……」

「…大切なひとに置いてもらえるんだ

嬉しいな、ありがとう」

本当に嬉しくて素直な言葉だった彼は更に真っ赤になって


「あっ……」


そのあとの

新しい物を覚えるたび古い物を忘れてしまうんだ

という言い訳も何もかも彼の全てが愛らしかった


心底、古い男にはなりたくないものだと思った


家賃が安いんだと自慢していた

彼のアパートの室内は真四角だった

いってみたいとせがんだら

すぐにつれてきてくれた、よっぽどの自慢なのだろう


「狭いよね?

ふ、布団いつも敷きっぱなしじゃないからねっ」

「今日はあわてて出てきたから…」

ゴニョゴニョと何かを言い訳していたが

そんな彼をよそに俺は舞い上がっていた

「うん、これだけあればじゅうぶん」

「へ?」


「ねぇいいかな………?」

「なに……が?」

「わからない?」

プルプルと首を横に振るセインツ

「本当に、わからないの?」

「うん」

彼は嘘をつくような人じゃない

きっと本当に初めてだ

俺は男としての欲求が更に高まるのがわかった

結局俺も俗物だな

普段は精神科医なんかして

男の部分を極力消してはいるが

こんな時にまで自分を押さえつける奴などいないと

開きなおった

「どうなるとおもう?」

気持ち悪いほど優しく聞いてみた

「………どうなるの?」

「知りたい?」

「うん、知りたい」



彼はフワフワしていて真綿に包まれる様だった

何処までも果てのない楽園

そんなものがあるとしたらきっとそれは彼の中


大人なのに無垢な彼を

自分の匂いで染め上げたくて

何度も何度もこの声で名前を呼んで

俺というものを刷り込んだら

何処にも逃げられなくなるんじゃないか

俺の望みは単純でただ

彼を永久に独り占めしたいだけなのだ


抱いた後は不安だった

まるで豹変するんじゃないかと

そんな不安は彼に限っては全く不要だった

俺の手で汚したことを後悔するほどに

優しく包んでくれて女神だと思ったことは

間違いではなかったな

なんて雲の上にいるような感覚のまま

そんなバカなことを考えていた


俺達はずっと話し合って

付き合ってるんだって事を教えるのに苦労した


春の日差しに溶け込みそうな色の髪

ゆるゆると流れる時

永遠に続けばと願った事は一度や二度じゃなかった

じーっと彼を見つめていると

すぐに気配をよみとって耳が赤くなるセインツ

一目で恋に落ちた瞬間と何一つかわらないときめき

飽きることのない愛撫

それは時がいくらたっても変わることはなかった

前編を書き終わっての感想

前編の後半部分をリビングで家族の前で

書いていたのでなんか顔真っ赤にして

ふんふん鼻息荒くして書いてたから

変に思われたかもしれません。笑

今まで漫画家を目指していたのですか

とても書き続ける根性がなくて文字を書くのは

不思議と昔から苦ではなかったんですよね

でも昨日まで小説を書こうなんて一切思って

いなくて今なんでこうなったのか謎です


一人でも多くの方の目に触れて欲しいと自分で

思える作品になりました

どうぞよろしくお願いします。

2019/04/07 愛師輝


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