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あなたにこの弁当を食べさせるまで!  作者: 震電みひろ
第三章 仁義無き戦い!少女戦国編
105/116

11、体育祭の激闘(決戦前夜)

 体育祭2日前。

今の所、決定したのは以下だ。


【雲取連合軍】

 雲取麗華(3-H)、言わずと知れた慈円多学園のクイーン。総大将でもある。

 天女梨々花(3-B)、セブン・シスターズNo2。ただし戦意はイマイチ。密かに雲取が共倒れになって欲しいと思っている。

 竜宮翠子(3-F)、セブン・シスターズNo6。雲取麗華の腹心。

 京奈月理鈴(3-L)、セブン・シスターズNo5.強い方に着く、風見鶏的性格。

 藤宮姫野(2-D)、次期セブン・シスターズ第一位。既に雲取・渋水と話をつけている。

 ミリア・ザイツ・橋立(2-F)、次期セブン・シスターズ第五位。彼女は雲取麗華と同じテニス部です。

 夕霧玲奈(2-K)、次期セブン・シスターズ第六位。渋水に反感があるらしいが、7位のあたしも不愉快らしい。現状は強い方に着いている。

 日野原葵(2-B)、あたしと同じ7位のため、あたしを追い落としたいそうだ。

 渋水理穂(1-G)、次期セブン・シスターズ第三位。事実上の雲取軍の副将だ。あたしにとっては終生の敵かもしれない。


【咲藤同盟軍】

 咲藤ミラン(3-J)、セブン・シスターズNo3。この陣営のリーダーだ。

 菖蒲浦あやめ(3-K)、セブン・シスターズNo4。この陣営の副将であると共に、軍師でもある。彼女の計画能力には頭が下がる。

 海野美月(3-C)、セブン・シスターズNo5。だがセブン・シスターズには反対の立場だ。

 鳳カンナ(2-A)、次期セブンシスターズ第4位。彼女は海野美月と同じ吹奏楽部で仲が良いためらしい。

 斉藤カノン(2-G)、言わすと知れた女子陸上部副部長。彼女はセブンシズターズでもインデオペンデンツでもないが、クラスの中心人物らしい。

 天辺美園(1-E)、あたしのクラスだ。


【未定】

 エスティ・ロスナバーグ(2-C)、次期セブン・シスターズ第二位。彼女はやはりどちらに加担するか保留中だ。


この時点で雲取側9クラス、あたし達の方は6クラス。

やはり1.5倍もの差がある。


 だがあたし達にも有利な点がある。

数の上では雲取連合軍は数は多いが、基本的には「雲取麗華が有利だから仲間になっている」という奴らが多い。

その点、あたし達の咲藤同盟軍は「仲間意識」によって結びついている。

結束力は強いはずだ。


 後は残りの1年生10クラス、2年生6クラス、3年生5クラスが、どちらの陣営に加わるかだ。

互いにクラブの伝手を使って、何とか中立のクラスを自分の陣営に引っ張ろうとする。

雲取麗華のテニス部も、咲藤ミランの女子陸上部も、部員数の多いクラブだ。

また京奈月理鈴のダンス部と、海野美月の吹奏楽部も、やはり部員数は多い。

苛烈な自陣営への勧誘活動が行われた。

あまりに過激すぎて


「午前中には咲藤同盟側だったのに、午後には雲取連合側に鞍替えしていた」


という事も、頻繁に起こった。

逆もしかりだ。


 体育祭前日、あたし達『咲藤同盟軍』の主要メンバーは、ファミレスに集合した。

主要メンバーとは、咲藤ミラン、菖蒲浦あやめ、海野美月、鳳カンナ、斉藤カノン、そしてあたしの6名だ。

学校内では、どこにスパイがいるか解らないためだ。


 咲藤ミランが、体育祭全体について説明する。


「午前中は各クラスの個別競技だ。ここでは普通に頑張るしかない。徒競走やリレーなどで出来るだけ一位を取って、抽選券を獲得するようにしてくれ」


海野美月が心配そうに言う。


「あたしは足は早くないんだけど」


「その点も考えてある。あたしとカノンと天辺の3人が、徒競走やリレーなどに出来るだけ多く参加する。そうして抽選券を1枚でも多く獲得するようにする」


あたしと斉藤カノンは頷いた。

あたし達なら、徒競走に関する限り、滅多な事では遅れは取らないだろう。


「女子騎馬戦は、全部で三回実施される。最初の一回目は予選だ。午前中に行われるが、これでほぼ半数は振り落とされるだろう」


咲藤がそう説明した。

騎馬戦は基本的にクラス対抗戦であるが、抽選券を一枚しか持っていないチームはここで負けてしまえば、二回戦以降に出場できない。


「本当の勝負は二回戦と三回戦だ。ここでいかに敵の騎馬を倒し、抽選券を集められたかで勝負は決する」


咲藤ミランの後を、菖蒲浦あやめが引き継いだ。


「この二回戦・三回戦では、事実上の決戦になるわ。わたし達サイドと雲取麗華の陣営のね。そして生き残っているクラスを、どれだけ自分達の味方として引き入れられるか?」


あたしが質問する。


「今のところ、他のクラスはどのくらいコッチに付くんでしょうか?」


菖蒲浦が頭を押さえるように答える。


「かんばしくないわ。コッチが1としたら、雲取麗華の方は2ぐらいの割合。何と言っても雲取麗華はセブン・シスターズのNo1だからね。彼女の財力も相当なものだし」


「正直言って、数の劣勢をひっくり返すのは無理だろう」


咲藤ミランがそう言った。


「だが、そのためにコチラとしても手を打った。京奈月理鈴だ」


意味がわからず、あたしは不思議そうに咲藤ミランを見た。


「京奈月は勝ち目のある方に着く。ただそれだけだ。竜宮と違って雲取麗華に忠誠を誓っている訳じゃない」


彼女はそこで声を潜めた。


「京奈月には『最初は静観して動かないように』頼んだ。報酬はあたしらが勝てば抽選券十枚だ」


つまり買収と言う事か?

あたしは驚いた。

ふと横を見ると、海野美月が嫌そうな顔をしている。

それを咲藤も感じたらしい。


「もちろんあたしだって、これがいいやり方だとは思っていない。だが兵力差が二倍以上になると、いくらコッチの結束力が強いと言っても、勝ち目はほとんどなくなる。コッチが一騎馬に対し、敵は二騎馬で対応できるんだからな」


菖蒲浦もそれに同意する。


「この騎馬戦は、言うなれば慈円多学園女子の最大の戦いでもある。キレイ・キタナイの問題じゃなく、どちらがどれだけ仲間を集め、相手の裏を書いた作戦が立てられるか、そういう勝負なの。そして学園側もそういう戦略性を重視している」


「わかっているわ、そんなこと」


海野美月は軽く頭を左右に振った。


「あたしだって綺麗事で生きてる訳じゃない。大丈夫よ、もう覚悟は出来ているから」


咲藤ミランは静かに頷くと、あたしを見た。


「最大の不確定要素は一年なんだ。コッチに着くクラスはどのくらいだ?」


「D、Fはあたし達に味方してくれると言ってます。ですがH、Iは渋水側です。それ以外はまだわかりません」


 体育は2クラス合同でやる。

また美術・音楽などの選択授業は3クラス合同だ。

よって両隣のD組とF組は、あたし達と交流が深い。

また硬式テニス部が少ない事も幸いし、あたし達に協力してくれると言う。

だがH、IはG組と付き合いが深い。

残りは、どちらに着くとも態度を決めかねているのだ。


「わかった。残りのクラスは明日の結果を見て、という事だな。もちろん直前まで交渉は続けないとならないが」


咲藤ミランのその言葉に、全員がうなずく。

いよいよ明日が決戦だ。

この続きは明日7月13日(土)9時過ぎに投稿予定です。

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