やらかしの19
ごめんなさい、短いです。
「なんか、久しぶりに帰ってきたような気がするな。」
俺はシハリクの町の外れで声にする。
(実際には一日ぶりです。)
「あー、昨日も来たもんな。」
「皆はどこにいる?」
(シハリクのギルドです。)
「え?シハリクのギルドって、宿泊施設あったっけ?」
(いえ、ギルマスの私室のようです。)
「ん?モーマが気を利かせてくれたのかな。」
(いえ、単に、マスターの寵愛を受けたいようです。)
「いろんな意味で嫌だな。」
「今夜は違う処に泊まろうかな?」
「マスター殿、私を登録してくれ。」
「な、リアン、このタイミングでそれを言うのか?」
「マスター殿、一刻も早く貴方の庇護に入りたいのだ。」
「バラン対策って言う事か。」
「御意。」
「そんな事しなくても、俺が守ってやるのに。」
「な!」リアンが顔を赤くする。
(え?俺、地雷踏んだ?)
(ケイジ様、精霊種への求婚確認しました。)
「マスター、私には言ってくれなかったではないか。」
サランが抗議する。
「ふふふ、サラマンダー、所詮お前はその程度と言う事だ。」
「いや、リアン、何煽ってるんだ!」
「マスター、私は消滅するまで尽くすぞ!」
「いや、サラン、お前も俺の命がある限り、守ってやるよ。」
「な?」
「ちっ。」
(ケイジ様、精霊種への求婚確認しました。)
(紫炎、嫁が増えたって認識で良いか?)
(はい,ケイジ様♪!)
(紫炎、楽しんでるよな?)
(あはは、まさか。)
「何だその棒読み。」
(おい、紫炎。)
(はい、何でしょう?)
(そんだけ嫁が増えても、俺は相手できないぞ。)
(ふふふ、それは心配ありません。)
(何?)
(ケイジ様は全てがカンストしています。)
(逆に言えば、何で嫁の方々に口技を使わないのか疑問です。)
(な、アイリーンやカリナ以上の口技が?)
(彼女達の技は児妓です。)
(は?あの、気持ち良さが?)
(ケイジ様、スキルを開放なさいませ。)
(いや、言っている意味が解らん。)
(私がサポートいたします。)
(いや、でもここでは。)
(おぉ、忘れていました、では、ギルドまで行ってください!)
「え?あ、おぉ。」
俺はギルドに跳ぶ。
「今は、夜、ここのつか。」
シハリクのギルドに着いた。
「ご主人様、お帰りなさいませ。」
「主様、お帰りです!」
「にゃ!主、お帰りだニャ。」
「兄者、お帰り。」
「ケイジ様ぁ、お帰りなさいですぅ。」モーマがにっこりと微笑みながら俺を抱く。
「お、おぉ、こんな時間に悪いが、カードの照合をしてくれないか?」
「はい、ケイジ様ぁ、では、此方にぃ。」モーマがカウンターに案内する。
「んじゃ、頼むな。」
「はいぃ。」
カードをセンサーに通し、モーマーが言う。
「え~、魔王2種従属、1000Gですぅ。」
「え?そんなに?」
「いや、従属で金が入るシステムって何だよ!」
「従属になれば、他の者に対する脅威が減るのですよぉ。」
「あぁ、そう言う事か、納得した。」
「魔王一体殲滅500Gですぅ。」
「殲滅も従属も同じ金額なのか。まぁ、脅威がなくなるって意味では同じか。」
「おや、リバイアサンを従属させたのですかぁ?」
「あぁ、今は此処に居るぞ。元魔王でルズイの領主だ。」
「あぁ、そうか、見せないと駄目だったんだな。リアン挨拶を。」
「はい、マスター殿。」
その姿を現したリアンは身体の周りにある水流を優雅につまみ上げて挨拶をする。
「おや、これは、精霊種2体伴侶認定、確認しました、200Gですぅ。」
「にゃ?更に嫁を増やしたのにゃ?」
「精霊たちも俺の嫁になった。」
「長命種が増えるのは歓迎にゃ。」
「私負けません!」
「主様に長く寄り添って頂けるのは歓迎にゃ!」
「俺は頑張るぞ!」
「いや、メーム。頑張るな!おそらく不毛だ。」
「な、兄者。」
「ケイジ様ぁ、魔王討伐の数が異常ですぅ。」
「いや、モーマ、全部瞬殺か、話せばわかる奴だが。」
「まず、水と火の精霊を同時に従える人間はここ数百年いません。」
「おぉ、でも昔はいたんだな。」
「はい、英雄と呼ばれていましたぁ。」
(英雄かよ。)
「因みに、精霊にはどんな種類がいるんだ?」
「そこにいる水と火、その他に地、風、光、闇です。」
「あー、リアン、知り合いは?」
「全員知っております。」
「え~っと、サランは?」
「風の精霊は、友達だ。」
「ケイジ様ぁ、まさかコンプリートする気ですかぁ?」
「まさか、向こうにも好みはあるだろう?」
「風の精霊、シルフィーは一発のような。」
「土の精霊、ベフィーモも多分。」
「俺の好感度が下がっていくな。」
「光とか闇は?」
「会うのが難しいのですが、マスター殿であれば可能かと?」
「リアン、根拠は?」
「私が、マスター殿に惚れました。」
「突っ込んで良い所かな!」
「マスター殿、突っ込むのは夜に。」
「下ネタじゃねーよ。」
「リアン、マスターの寵愛は誰も受けていないのだ。」
「え?マスター殿、インポ?」
「嫌な言葉だな!違うよ!」
「愛が無い行為は不毛だ!」
「な、此処に居る全ての者がマスター殿を愛しているのを感じるのだが。」
「悪いな、俺の心の準備だ!」
「な、マスター殿からの愛はビンビンに感じているのだが!」
「リアン、マスターの御心だ!」
「マスターからの愛は感じるのに、肉体的なそれはないと。」
「リアン、理解できるか?それが純愛だ。」
「こ、高尚なのだな。」
「それが、マスターだ。」
「うぅ、みんなの視線が痛い!」