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皇帝

 扉の閉まる物音が背後から聞こえる。唯一中を照らしていた外の明かりが、扉が閉まる事で細くなり、消えていく。何も見えない暗闇の中、どこを見ればいいかもわからず、二人は目の前にある闇を睨みつける。そして、ゆっくりと一歩足を出す。


 その時だった。両目の端に何か光るものが映り込む。

 顔を向けてみると、それは光のオーブだった。ちょうど魔法大学にあったものとよく似ている。


 オーブは間隔を開けながら次々と宙に列をなしていき、暗闇ばかりだった空間に光が満ちていく。

 光によって浮かび上がった空間の全景。そこはまるで神殿のようだった。崩れかけた石柱が立ち並び、白い大理石には湿気からか苔が繁殖している。


 中心にはポツンとある玉座。そこに腰掛ける一人の人間。だが、その見た目は人間の形をした別の何かに見える。

 体毛という体毛はない。縫い目が顔中、身体中についていて、黄色がかった肌。黒い肌。白い肌。赤みがかった肌など様々な色をした肌が糸で縫い合わされている。


 性別もあべこべ、左胸は男性のように筋肉質のむねだが、右側は女性のように柔らかな膨らみがある。股間には男根も膣もなく、ただ白い皮で埋められている。

  継ぎはぎだらけの出来の悪い洋服のように、ジャックには目の前の人間がひどくボロボロに見えた。


 「よくきてくれたな。見知らぬ兵士よ」


 二人がじっと人形(ひとがた)を注視していると、そいつはおもむろに言葉を発した。


 「手厚い歓迎をしたいところだが、何分、ここには私しかおらなんだ。すまないが、私でがまんしてくれ」


 「あの子はどこだ」


 ジャックは剣を抜いて、もどきへと歩み寄る。


 「…貴様、どこかで会ったか?」 


 己を殺すかもしれない男を前にして、人形は悠長に尋ねる。ジャックの握る剣が見えていない、または気にも止まらぬといった様子で。肘掛から腕をあげることなく尋ねる。


 「あの子はどこだと聞いている。答えろ」


 「…そうだ。貴様、大戦の兵列に加わっていただろう」


 ピクリと、ジャックの動きが止まった。それを見て肯定と捉えた人型は、ニヤリと頬を歪ませながらさらに言葉を続ける。


 「やはり、そうか。どうりで見覚えがあったはずだ。番号は確か、2366…。いや、2534だったか。何分兵士が多くて覚えてはおらんが、その顔はよく覚えているぞ」


 嬉しくて、嬉しくて仕方がないのか、人形は腹を抱えて笑い始める。


 「…お前は誰だ」


 「分からんのか?まあ、この見た目だ、分からなくとも仕方があるまい」


 心外そうに眉根をひそめる人形だが、すぐに自分の体のことを思い出して勝手に納得する。


 「我が名はドミティウス。ドミティウス・ノースだ」


 人形の名乗った名前。ジャックにとってはあまりに信じられないものであり、同時に許容できるものでもなかった。


 「馬鹿な!そんなことがあるはずがない」


 「馬鹿とは心外だな。お前の目の前にいるのは確かに私だ。たとえ見てくれがゲデモノであろうとも、私が私であることには変わりはない」


 人形、ドミティウスは自分の胸に手を当てながら、言葉を唱える。


 「知らんとは思うが、貴様は私の駒の中でもお気に入りの一つだったのだぞ。あらゆる修羅場に送り込んでなお、お前は無事に帰還を果たしたし、毎度のことのように私の信頼に応えて、命と戦果を引っさげて持ってきてくれたからな」


 背もたれに体を預けて、ドミティウスはなおも口を動かす。


 「孤児院出の兵士の中でも、お前は抜きん出る素質を持っていた。それは私を含め、将軍の中でも話題になる程だ。なかにはお前に嫉妬心を持つものもいたぐらいだ。まあ、その阿呆のことは置いておこう。それよりも…」


 肘掛に肘を置き、顎を乗せる。呆れ混じりのため息を漏らす。


 「そのお前が、なぜ私に剣を向ける」


 つまらなさそうにドミティウスは言った。だが、それでもジャックは剣を収めることはしない。それどころか切っ先をドミティウスの首もとに向けている。


 「これは、私を皇帝と知っての行為か」


 「この世に皇帝は一人しかいない。皇帝でないお前は、ただの化け物であり、敵だ」


 「…なるほど。確かにこの世には皇帝は二人もいらぬ。一人で十分だ。そして、その座には今、私を追放せしめた男の子孫が座っている。皇帝を追われた私は貴様の敵であるというのも、至極通りだ」


 顎を手でさすり、納得のいった様子を見せるドミティウス。

 嫌な汗がジャックの背中を流れていく。嫌に体が冷える。それはこの空間の空気が冷えるとか、そういうものが原因ではなかった


 ジャックの知っているドミティウスという皇帝は、目の前にいる人型の化け物とは見た目は全く異なる。肩まで伸びた長い金髪。すっと伸びた鼻筋に顎に蓄えたヒゲ。傲岸不遜に構え、藍色の双眸で誰もが己よりも下等な生き物だと見下している。


 だが、目の前のドミティウスを名乗る人形の見た目は、彼の知るドミティウスの姿とは似ても似つかない。人形がジャックに向けている態度と傲慢さが唯一似通っていると言える。


 「それはそうとしてだ。なぜお前はそんなに若々しいままなのだ。私がこのざまでありながら、なぜお前は年相応の格好なのだ」


 「そんなことはどうでもいい」


 「いいや。それを抜きにしては前には進めぬ。私ばかりが話すのでは面白くないではないか」


 「貴様と話をしにここへきたのではない」


 「ならばなぜ。どうしてここにきた。…そういえば、お前は子を取り返しにきたような口を叩いたな。残念だがここに人の子はおらぬ」


 「人ではない」


 「ならば何だ」


 その時になってようやくドミティウスの目が、彼の背後にいるユミルを捉えた。


 「…これは、これは。なぜこの場にエルフの民がおるのだ。わざわざその首を私に献上しにでもきたか」


 頬を歪ませて嘲笑い、そしてジャックを見る。


 「…もしや」


 そこでふとした考えがドミティウスの脳裏をよぎる。

 ドミティウスからしてみればあまりに馬鹿馬鹿しい思考。しかし、そうであれば、今手駒であった兵の一人がこうして無礼を働いている理由も納得できる。


 「あのエルフの娘子は、お前とそのエルフの子か」


 「違う」

 

 「ならばなぜ。あの娘子に固執する。まさか、情が移ったなどと言うわけではあるまい」


 頭に浮かび上がった言葉をそっくりそのままジャックに突きつける。

 その答えは、無言。言葉一つ返すことなく、きっとドミティウスを睨みつける。


 「…そうなのか?」


 ドミティウスは尋ねながらジャックの瞳を覗き込む。

 静寂は時として益をもたらすが、この場においてはジャック達には不利益しか与えられない。益を被ったのは、玉座に座る化物だった。


 「…はは、はっはっはっ!」


 薄い笑みを浮かべたかと思うと、人型の口から次第に声が漏れ、ついには頭上を仰ぎ高らかな笑い声をあげた。


 「これは面白い。かつて数多のエルフを手にかけていた無情の(つわもの)が、エルフの娘子に情をかけるとは。長く生きて見るものだ。かように面白い見世物に出会うとは。どうりで木偶が人間らしく振舞うものだ。どうりで私の思うように動かぬものだ。貴様はもはや私の育てた兵ではなくなり、ただの凡人に成り下がったわけか。これは、これは面白い。数百年生きてきた中でいちばんの余興だ」


 ひとしきり笑い、言葉を紡ぎ、再び笑う。

 嘲笑ではない。ただ単に愉快で、愉快でたまらなくて。笑っている。


 しかし、嘲笑ではなくとも、自分たちを笑い者にしているものを目にすれば、笑われている者にとって不愉快以外の何物でもない。

 だが、ジャックの剣は未だドミティウスの体を傷つけるにいたっていない。剣はドミティウスの首に向けられただけで、振り下ろされることも、突くこともない。


 それはジャックの心の奥底に眠る皇帝への畏怖がそうさせている。彼自身の意識では手が届かない、彼が幼い頃から仕組まれ、刷り込み続けられてきたもの。それはジャックの体を容易に絡めとり、構える以上のことを封じてしまう。


 「いや、すまない。私も人前で声を出して笑うことは滅多にないのだが。許してくれ」


 謝罪の言葉を述べる彼の表情には、未だ笑みがこぼれている。謝罪の言葉は口上でしかなく、本当に二人に謝罪したいなどとみじんも思ってはいない。


 「しかし、それはあまりにも、お前に不釣り合いではないか」


 ドミティウスは笑みを浮かべながら、その声色に呆れを含ませて言葉を放つ。


 「お前はただ殺すために育てられた。戦さ場以外で用はない、ただの生きる兵器だ。感情や理性を捨て、ただ殺意のみで構成された木偶人形だ。私の名に従い、私のために敵を殺す兵士だったはずだ。それを作り上げるために、お前を道端から拾い上げ、孤児院の元で訓練に励ませた。お前だけではない、孤児という孤児皆がそうだ。それでこそ、国に奉仕し私に奉仕できたと言えるのだ」


 言葉を重ねるうちにその顔に浮かべていた笑みが消え、いつしか嫌悪感と怒りを混ぜた苦々しい表情へと変わる。


 「だが、なんだ。その体たらくは。これが、私と帝国が丹精込めて作り上げた兵士だと。ふざけるなよ。貴様のような軟弱で無様な兵士を育てるために、大金をはたいてきたわけではないぞ。どういう理由かは知れぬが、のこのこと生き延びおって。貴様のようなものはあの荒野の中でさまよい死ねばよかったものを」


 「ジャックは、そんな人じゃ…」


 「貴様に発言を許した覚えはない」


 そういうと人型はおもむろに手を上げて、手のひらをユミルへと向ける。

 一瞬、その手に光が宿ったかと思えば、光が球体となってとび、ユミルの腹に直撃する。その勢いはユミルの体では抑えることができず、ユミルもろとも後方へと飛んで行った。


 「ユミル!?」


 彼女の名を叫びながら、ジャックの顔はユミルの姿を追って後方へと向けられる。


 「長命だけが取り柄の下等種族が。気安く私の前で言葉を放つな。汚らしい」


 腹立ち紛れに吐き捨てながらドミティウスは手を下ろし、再びジャックに視線を戻す。


 「…この体はな。私の家臣たちの体の寄せ集めだ。皆閣下の為ならばと、喜んでその身を捧げてくれた。たとえ悲鳴をあげようとも、泣き叫ぼうとも、それは私へ体を捧げることへの喜びの裏返しだ。私にはそれがわかる。だから、その覚悟を無下にしたいためにも、私も部下たちに切断を命じ、一つの体を作り上げた」


 肘掛に置いた腕を支えに、ドミティウスはゆっくりと玉座から腰をあげる。


 「そうして出来上がった体に、研究者達が私の魂を移し、そして私が出来上がった。だが、この体ももはや限界だ。いたるところ腐食が進みウジが湧き出している」


 首のコリをほぐそうとでもしたのだろう、ドミティウスは首を右に左に傾ける。その度に縫い目から白いウジが顔を出し、ドミティウスが手で掻き(むし)ると垢のようにボロボロとこぼれ落ちる。


 「これからのことを考えれば、新たな体が必要となる。そのめどは、つい最近たったばかりだ」


 ドミティウスは片腕を横に伸ばし、虚空を指差す。

 何もない空間を指でなぞっていくと、指の後に沿って空中に紫色の線が浮かび上がった。

 なぞり終えるとドミティウスは紫色の線の中に手を差し込む。するとどうだろうか。線は横に広がり、ドミティウスの手を飲み込んだ。


 ドミティウスは肩まで線の中になる空間に入れる。そして、再び戻ってきた時には、何かを掴んでいた。

 毒々しい色をした空間にから出てきたのは、金色の髪を持った一個の物体。顔を下に向けた状態で、ぐったりと体から力の抜けているそれを、ジャックはよく知っている。


 「これがお前の探し求めていた者であり、私の新たな体となる容れ物だ」


 ドミティウスの手が鷲掴んでいる頭。それはエリスだった。

 彼女の姿を目にした瞬間、ジャックの中に眠っていた感情が、体を縛っていた見えない呪縛から解き放つ。


 ジャックの剣がドミティウスの腕を両断し、脇から肩にかけて切り裂く。もはや皮と骨だけになっていたドミティウスの胴体はジャックの力に負けて、簡単に切り裂かれる。

 ぐらりと傾いたかと思えば、ドミティウスの体は崩れ落ち、地面に転がる。

 ジャックはエリスを抱き寄せて体を揺する。だが、意識は戻らず、ジャックが揺するままに揺れ動くだけだ。


 「…エリス、エリス起きろ」


 ジャックの言葉はエリスには届かず、彼女の目は固く閉ざされたまま、一向に開く気配はない。せめてもの救いはエリスの胸が小さく浮き沈みを繰り返し、ジャックにエリスの生存を伝えてくれていることだ。


 奇跡的なのか、それともいたぶる気が起きなかっただけなのか。彼女の体には目立った傷跡はなかった。唯一どこかにぶつけたかのようなこぶが彼女の頭についている。さらわれる時についたものか、大人しくさせておくために殴られたのだろう。


 「…中々の腕よ。さすが、丹誠込めて育てたかいがある」


 床に転がったドミティウスの首が、にたにたと笑みを零しながら喋った。己の首が斬られたというのに、まるで他人事のように飄々としている。


 「しかし、またしても無様に転がるはめになるとは…。敵の首を刈る。その行為自体非難するべきではなく推奨するべきだが、それは確実に死ぬ相手に限る。でなければ、恥辱と屈辱を味わうはめになる」


 独白するようにドミティウスが口を動かす。どうやら自分の体たらくを見て呆れているらしいが、首だけでは感情の全てを表すことはできない。表現する上で体ほどものをいうものはないが、ドミティウスの体は首を置きざりにして、倒れ臥せている。


 ドミティウスの独白を他所(よそ)に、ジャックはエリスをその場に寝かせて剣を握る。彼の足が向かう場所には、ドミティウスの体と首が転がっている。


 「止めを刺すか。当然だな。形はどうであれ、敵が動き続けている限り、動かなくなるまで叩かなくてはならん。そうでなければ真の勝利とは呼べん」


 ドミティウスは自分がもはや殺されると知っていてなお、口を動かし続ける。

 だが、ジャックの耳は彼の言葉を受け付けない。全ての思考を目の前にいる人間もどきを殺すことだけに向ける。


 まずは死体の胸部に剣を突き刺す。ドミティウスは自分の体が傷つけられているにも関わらず、痛みに表情をゆがめることなく、ジャックのその行為を平然と見守っている。


 ジャックは剣を引き抜いた後、だめ押しにドミティウスの腹を横に切り裂く。傷口からは赤々とした臓物がこぼれ落ちてくる。だが、血はあまり流れ出ない。臓物にまとわりついた体液が床を濡らすだけで、それ以上の広がりはしない。


 「ほう。これは、容赦がない」


 無惨にも切り裂かれた己の体を見て、ドミティウスはそんなことを口から漏らした。

 これでは死なない。これではやつを黙らすことはできない。

 ならば、とジャックの目がドミティウスの首をとらえる。そして今しがた血にぬれたばかりの剣を高々と掲げる。


 「これで仕舞か。せっかくだ、くらってやろう」


 笑みで歪んだ顔を、ジャックの剣が両断する。ドミティウスの頬に切り込んだ剣はジャックの力によって真っすぐに振り下ろされる。上顎と下顎に分かれた頭はものをいわなくなり、開いていた両目は静かにまぶたおろした。

 剣についた血を振り払い、鞘に納める。そして、踵を返してエリスの所へ戻る。


 「エリス、エリス」


 彼女の肩を揺らしながら、彼女の名前を呼ぶ。しかし、彼女の目が開くことも、ジャックの呼びかけに返事を返すこともない。

 いつまでもこんな場所にいる訳にはいかない。それに、ユミルの無事も確認しなければならない。幸いエリスが生きていることはわかっている。一旦はここを移動してユミルの元へ移動した方がいいだろう。


 思考による判断を己に下すと、ジャックはエリスを背中に負ぶさってユミルが吹き飛ばされた方向へと足を進める。

 薄暗がりにうつぶせに倒れるユミルの姿。ジャックは一旦エリスを背中から下し、ユミルの体を仰向けにさせる。

 口でもきったのだろうか。彼女の口元からは血が一筋こぼれている。痛みを押さえるように彼女は腕で腹を押さえている。


 「ユミル、起きろ」


 ジャックはユミルの肩に手を当てて、エリスにしたように肩を揺らす。すると、苦しげに声をあげた。あばらの何本かをおっているらしいが、どうやら死に損なったらしい。


 ひとまずは肩の荷がおりた。

 すると、背後に何かが動く気配をジャックは感じ取った。

 振り返ると、そこにはエリスが立っていた。


 「気がついたのか」


 体をエリスに向けながら、ジャックは彼女に言葉をかける。しかし、返事はない。気がついたばかりで疲れているのだろう。頭をあげずにうつむいているのだから。

 ジャックはエリスの肩に手をのばす。


 「帰るぞ」


 エリスに向けて投げた言葉。それに反応してか、彼女の顔がゆっくりと上を向き、ジャックの顔をとらえる。

 様子がおかしいことに気づいたのは、エリスの顔を見たときだった。

 焦点のあわない両目が互いに別々の方向に視線を向け、いびつな笑みを表情に浮かべている。


 「…どうした」


 ジャックの呼びかけに対しての反応はない。

 よろよろと怪しげな足取りのまま、エリスの体はジャックの懐へともたれかかる。いぶかしみながらもエリスの体をジャックは受け止める。


 何か薬でももられたのか。一抹の不安はジャックに焦燥感を与える。早い所医者に診せた方が良さそうだ。だが、女といえど二人のエルフを担ぐのは、少し骨が折れる。ここはあの扉を開けてエドワード達に協力を仰ぐことが懸命だ。

 そう考えたジャックは一旦エリスを己の体から離そうと彼女の体を押しのける。


 だが、どういう訳かエリスの体は一向にジャックの懐から離れる気配を見せない。

 少し力を加減しすぎたか。今度はもう少し力を込めてエリスの体を押しのけようと試みる。


 それでも彼女の体は動かない。

 どうしたのかと彼女の顔を見ようとしたときだった。彼の腰にさした剣が抜かれ、エリスの手にわたった。何をしようというのかと訝しむ間もなく、彼女の手は油断なく剣を振るう。


 エリスによって下から打ち上げるように振るった剣は、容易にジャックの腕を切り落としてみせた。

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