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だから、羨ましいだなんて、言わないでください

 ご覧いただきありがとうございます。

 この場を借りて、私の最高に幸せで不幸な日々について語ろうと思います。

 どれだけの方が見てくださるか分かりませんが、とりあえずよろしくお願いします。


(前回からの続きです)

*少しいかがわしい会話をするので、注意してください。 

 全然大したことないですよ。

 むしろ私にとっては大好物です。

 


 全力で聞き耳を立てていると、後ろで薔薇そうびさんの声がしました。


向日葵ひまわり、出ておいで。着衣の乱れのないようにね」


「ハァイ…」


 桂竹けいちく先輩が出てきた奥の書架の方から、かたん、と音がしました。向日葵さんが出てきたようです。

 向日葵さんは、キラキラした金髪美少女です。ここからは見えませんが、今日も露出の高い服を着ているのでしょう。向日葵さんは基本、胸元はいつも下着が見えているといっても過言ではありません。ミルクのような白い肌に、黒とか赤のレースが眩しくて、つい手を合わせたくなります。

 そんな向日葵さんは、桂竹先輩のことが大好きで、いつも先輩にくっ付いて、貞操を狙っています。はい、ここ強調しておきますが、先輩の貞操です。


「無理強いはするなといつも言っているだろう」


「だって、センパイが…」


 ぐす、と向日葵さんが鼻をすする音がします。


「センパイ、いつまで経ってもオッケーしてくれないし。この前音楽科のコから告白されてたし、今のうちにあたしのモノにしなきゃって…」


日葵ひまり、気持ちは分かるけど、先輩の気持ちも考えなさいよ」


「そうだぞ。強引に事を進めても、先輩が心を閉ざしてしまうだけだ」


 らんさんと、菖蒲あやめさんも説得しています。そうですよね。心が得られないなら身体だけでも…とか言いますけど、無理やりはダメです。絶対。


「それに夜してるんだからいいじゃないの」


 え?


 ええええええええええええ?


「学校でしたがるとか、お前の趣味はよく分からん。ふしだらな」


「だ、だって我慢できなくて。学校でのセンパイすっごくかっこいいし、夜だけじゃなくて、昼のセンパイもあたしのモノにしたいんだもん」


 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ?


 ち、ちょっと待ってください。

 も、もしかして先輩ってすでに…。


「しろしろ、できた~?」


 牡丹くんの声で我に返りました。シャツを先輩に渡します。手汗が付いていたら、すみません。


「サンキュ」


 先輩は笑顔を作りますが、力がありません。


「センパイ、昨日も向日葵ひまとヤッてたの~?」


 ああ、牡丹くんそんなストレートに…。


「・・・」


 先輩は、無言で頷きます。


 マジですか。


 じゃあ、もしかしてその赤い跡はさっき付けられたんじゃなくて、昨日の夜に…。


「きのうは何回~?」


 え。そこ聞きますか牡丹くん…グッジョブです!


「五回目で気絶したから、よく覚えてねぇ…」


 先輩は項垂うなだれました。お、OH…。


「ふ~ん。センパイもだんだん持つようになってきたじゃん。前は三回目でトンでたよね~」


「昨日は満月だったから、何とか。こっちの形でいるより、体力あるし」


「それ逆効果じゃない?向日葵って、センパイのあっちの姿大好きだからさ~」


「確かに、尻尾とか耳とかすげぇ触ってきたな」


「やっぱり~」


 よく分かりませんが、向日葵さんは超肉食女子であるだけでなく、体力も半端ないということですね。

 裁縫箱を片付けていると、向日葵さんがやって来ました。


しろたーん。オハヨー♡」


 柔らかくて大きなものが、私の背中に当たります。ぷにゅって音がしましたよ、今。

 このまま振り返ると、いくら同性同士とは言っても鼻血を吹きかねないので、私は、肩に回された腕から慎重に抜け出して、ゆっくりと向日葵さんの方を向きました。今日はピンクですか、ありがとうございます。


「昨日は、先輩とお楽しみだったようですね」


 私としては、二人の攻防、というか、いつ先輩がとされのるかというハラハラ感を、この数か月楽しんで来たので、少々ショックなのですが、既にそういう仲になっているのでしたら仕方がありません。情報収集させていただきましょう。


「え~?センパイから聞いちゃったの?薔薇そーび菖蒲あーやからあんまりソッチの話を白たんにしちゃダメだって言われてるんだけどなぁ。ケガサレちゃうからって。でもまぁ、いっか~。もう少ししたら、白たんをナカマにするって薔薇言ってたし。ふふ。あのね。昨日昼休みに普通科の男のコと一緒だったんだけど、帰ったらセンパイ、なんかフキゲンになってて~。いつもは、あたしや蘭姐らんねぇのこと、ムマなんだからしょうがないって見守っててくれてるんだけどね。たぶん、満月だったからかな。ムッとしてるのがすっごくかわいくて~。耳とか出ちゃってるのがたまんなくて、あたしがんばっちゃたの~。センパイってオオカミっていうより、なんかシバっぽいんだよね~」


「ちょ、おま、なに話してるんだよっ!!!」


「あ~センパーイ!さっきはごめんなさーい!お詫びに今から」


「!わ、ちょ、ちょっと待て、お前全然反省してねーじゃねーか。薔薇、薔薇!」


 向日葵さんは、先輩を追いかけて行ってしまいました。

 向日葵さんの話は、時々カタカナに聞こえるというか、よく分からないことがあります。特別科の皆さんは、全員成績上位のはずなのですが。ムマ?


 無間むま務真むま武馬むま、夢


「は~い。そこまで~」


 気が付くと、牡丹くんが後ろに立っていました。


「もう、薔薇からまだだって言われてるのに~」


「牡丹、くん…?」


「ん~。ごめんね、しろしろ、ちょっと忘れててね~」


 そう言って、牡丹くんは私の首元に顔を近づけて来たのですが、


 その後のことは、よく覚えていません。



 時間になりましたので、今日はこの辺で。

 次回もまた、よろしくお願いしますね。

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