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資料集&エンディング案

こちらは本作を執筆するにあたって直前に作成した設定資料です。

本編とは異なる内容が多々ありますがご容赦ください。

あとメモ書きなので文脈に繋がりは無くて読みにくいかもです。


また後半には途中で閃いたエンディング案を載せてあります。

こちらはほぼ予定通りでした。


■あらすじ:

 時は大陸歴1158年。


「シーメジ侯爵令嬢。今日限りを持って君との婚約を破棄する!」

「なんですってぇ!?……とでもいうと思ったのかしら。ふんっ。こちらから破棄する手間が減って良かったですわ」


 後の歴史家はこの時代をこう呼ぶ『婚約破棄の世紀』と。

 当代の王、アンデス12世が婚約破棄をしたうえで別の女性と結婚し、尚且つ賢王と呼ばれる程国を豊かにした結果、それに続く貴族たちも婚約破棄は正当な行為であるとして肯定するに至ってしまった。

 そして親の基準は子供に受け継がれる物。貴族といえば婚約破棄。婚約破棄といえば貴族の子弟が学院に通う15歳から17歳までの3年間なら自由に行って良いもの。むしろ婚約破棄が一種のステータスとさえ言われるに至った今日。

 その惨状を見て北の辺境伯爵家出身の2年ナンテはため息をついていた。

 そこにクラスメイトの公爵令嬢が声を掛けて来る。


「ごきげんよう。ナンテさんはいつ婚約破棄なさるの?」

「あらダメですわタケコ様。彼女はそもそも婚約すら出来て無いのですから」

「そうでしたわね。ごめんなさい。誰も『ジャガイモ姫』とお付き合いしたいなどと思いませんものね。

 おほほほほっ」


 取り巻きと共に去って行く公爵令嬢を見送ってもう一つため息をつくナンテなのであった。ただそのため息の理由は婚約すら出来ない自分の現状を憂いてではない。むしろ婚約して欲しいと言ってくる男子が居なくて良かったとさえ思っている。


「そんな流行の洋服を着替えるように婚約者を変える方々のどこに魅力を感じれば良いのかしら。

 私には理解が出来ないわ」


 昨日あなたこそが自分の運命の人だと言った口で明日には別の人を口説いているのだと考えれば嫌悪しか抱けない。だけどそんな考えは学院内では少数派だった。ただナンテにとって幸いだったのは少数派なだけで自分一人では無かったということか。


「まあ他所は他所。うちはうちで宜しいのではないですか?」


 そう言ったのは1年の時からの付き合いのムギナだった。

 日に良く焼けて小麦色の肌をした快活なナンテと比べ白く透き通る肌にお淑やかな性格のムギナは、一見共通点など無いように思えたが実際に話してみれば凄く気が合う事が分かり、2年になった今でもよく一緒に行動していた。


「そういえば先日留学生が来たそうですよ」

「らしいわね。この惨状を見てガッカリしなければ良いけど」

「お隣の国で婚約破棄が流行ってるなんて話は聞かないですものね」



■主人公:

ネモイ辺境伯家長女ナンテ。

身長165センチと女性の中では大きい方。

小麦色に焼けた肌は淑女らしくないともっぱらの評判。

通称『ジャガイモ姫』

鮮やかな赤毛を三つ編みにして快活に笑う姿は貴族というより農家の娘。

本人に自覚は無いが巫女としての適性が高く、自分の領地の畑に高レベルの加護を無意識に授けている。

「みんな元気に育つんだよ~」


魔物の事は食料か肥料だと認識している。

「食べれない魔物はバラバラにして浄化して畑の餌にしてあげる」

「きゃーオークだわっ。これで干し肉大量生産よ!」


■親友:

ムギナ・バクガ伯爵家令嬢

身長152センチの女性としては平均的な身長。

ナンテとは貴族学院の入学式で出会った。


■精霊:

コロちゃん。大地の精霊。

ナンテの匂いが大好きで常に肩の上に居る。



■大陸歴

1142年春。ネモイ辺境伯に待望の子供ナンテが生まれる。

1145年夏。3歳になったナンテは精霊と言葉を交わすようになる。

1147年春。5歳になったナンテは両親と共に畑仕事をするようになる。ナンテが感謝の祈りをささげた畑は豊作になる。そのお陰でネモイ辺境伯の財政は右肩上がりになる。

1148年夏。6歳になったナンテは初めて魔物を討伐する。弟タイガが生まれる。

1151年夏。9歳になったナンテは精霊から来年は冷夏になるという情報を得て食料の備蓄を両親に提案。素直な両親はナンテの言葉を信じて私財を擲って食料の備蓄を開始する。(その様子を見た周囲の貴族は無駄な買い込みをしてと笑い物にしていた)

1152年秋。ナンテ(精霊)の預言通り冷夏による大飢饉が発生。ネモイ辺境伯は溜め込んでいた食料を適正価格にほんの色をつけた程度の価格で王家へと売却。王家から各領地に分配したことで飢饉の規模に比べ餓死者は驚くほど少なくなった。

1153年春。ネモイ辺境伯が昨年の功績により受勲される筈であったが、近隣の貴族の妨害により断念。

妨害の内容はネモイ辺境伯が隣国へも食料を売却していた事。

1153年夏。11歳のナンテの元に不思議な一家がやってきた。彼らは去年の飢饉を乗り越えられたお礼を伝える為だけにネモイ辺境伯を訪れたらしい。

1157年春。15歳になったナンテは王都の貴族学院に入学。あだ名は『ジャガイモ姫』。

周囲の貴族令嬢からは距離を置かれたが、ムギナ・バクガ伯爵家令嬢と親友になる。

そして1158年。


■世界観:

貴族社会

魔法あり、魔物あり

中規模な国家が幾つかあるけど特に戦争とかはしていない。


基本的には戦うのは男、護るのは女。

男尊女卑ではない。



■魔物について:

基本的には獣と大して変わらない扱い。

通常の獣より生命力が高く、魔法を扱ったり、特殊な身体構造をしている。

それを利用して、見た目の数十倍の容量を持つ収納袋が作られたり、色々便利グッズが開発されている。



■国家:

アンデス王国

大陸やや北部にある王国で近隣諸国との関係は良好。

15歳~17歳までの3年間は王立の貴族学院に通うのが通例。

貴族学院とは別に一般学院もあり貴族以外はそちらに通っている。


ヒマリヤ王国

アンデス王国の西隣の国。アンデス王国とは良好な関係で交流も盛ん。

古くから精霊信仰の国で近年の精霊の減少を憂いている。


アウルム帝国

アンデス王国の東隣の国。過去にアンデス王国と戦争をしたこともあるが今は中立。

工業が盛んな軍事国家。


ネモイ辺境伯はアンデス王国北端に位置して1年を通じて寒冷な土地柄。

その為、米や麦は余り育たず、じゃがいもと豆類、それとヤギの飼育が主な産業。

なお誰もそんな辺境の地に行きたがらない為に、土地の面積だけは広大。

その分魔物も多いが。


5年前に大陸規模の冷夏による飢饉が発生したものの、ネモイ辺境伯が備蓄していた食料を配分したことで餓死者はほとんどでなかった。

その功績を持って受勲をという声も上がったが、後から隣国にも食料を売りさばいていた事が発覚し「自国で餓死者が出ているのになんたることだ!」と騒ぎ立てた貴族が多数居たため断念することになった。



■婚約・婚約破棄について:

婚約には大きく2つあり、

1つは子供が10歳になる前に親同士で決めるもの。

もう1つは子供が15歳を過ぎてから当人同士で決めるもの。

基本的には自由恋愛が推奨されている。

その為、学院に入ってから気に入った異性が居れば、それまでの婚約を破棄して新たに結び直す事が容易に出来る。

結果として、学院に居る間にそれまでの婚約を破棄する人が続出。中には次のお相手が見つかっては居ないけどとりあえず婚約破棄しておこう、なんて人まで出る始末。他にも毎月のように婚約破棄しては別の異性と婚約すると言った猛者まで居る。


--------


以降はエンディング案。

日付は閃いた日です。


■ルート1(11/13)

世界中を巡り、農業の発展に寄与する。

「やっぱりさ。世界中の人達がお腹いっぱいに食べられて笑顔だったらいいよね」


夏休みに貴族は子供達を実家に帰す

北部連合が王家から独立を宣言

「我々は、王家と貴族は同じ国を支える家族のようなものだと考えていた。

 しかし今の王家ならびにそれに連なる者たちは婚約破棄では飽き足らず様々な盟約を反故にして来た。

 そんな者たちとでは共に国を支え合う事など出来はしない。

 よって我々は最後に同じ国家の一員であったことの証明にあなた方と同じことをして別れを告げる。

 今日この時をもって我々は王家との盟約を破棄し独立を宣言する!」


貴族派閥がクーデターを起こす

事件発生中、学院北の畑は避難所扱い。


王族が教会と結託して魔王を誕生させる。場所はネモイ辺境伯領。



■ルート2(11/25)

学院では空前の学生結婚ブームが巻き起こる。


「あなたも早く婚約破棄なさったら?」

「大きなお世話よ。私達はじっくりと愛を育んでいくんだから」

「愛を育むというのはこれの事かしら」


 そう言った女子のお腹は薄っすらと膨れていた。

 それは先日婚約破棄して正式に結婚した男子との間に出来た子供だった。


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