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神様が人類を滅亡させようと誘ってきます。乗るべきでしょうか?逃げるべきでしょうか?

Q:天使が黒猫を殺そうとしています。貴方ならどうしますか?


〇逃げる

〇戦う



あまりの非常識さに思わず正解の逃げるのが遅れたのは仕方がないと思う


でも逃げ遅れたせいで天使に切られました



マジで痛かったです






いえね中学校での授業が終わったので家に帰るところだったんだよ


家までの帰り道、角を曲がったら宙に浮いている天使が剣を振り回しながら黒猫を追いかけまわしていた




だれが天使の存在を予想できるだろうか?


いやできまい


それも夕方の明るい時にだ!





あまりの非常識さに固まったね





そしたら黒猫がボクの方に逃げてきた


天使が振り回す剣に追い詰められたんだよ





逃げる黒猫


追いかけて剣を振る天使


肩から斜めにバッサリと切られたボク





・・・普通、天使と言えば善で人間の味方なはずじゃね?






「おいっ!原住民を巻き込むな!」


黒猫が喋った!




黒猫からの苦情をものともせずに剣を振り回す天使


天使が善で、悪魔が悪だと誰がいったんだろう?


ボクは痛みのあまり動けない中、そう思った




いや死にそうなのに何考えているんだろう






・・・ああ死んだ


そう思った





そして血を流しすぎて貧血になったのか視界はまもなく暗転した





享年14歳


ご愁傷様でした


チーン!






確実に死んだはずなのに何故だか目が覚めると自分の部屋のベットに寝ていた


あれ?


なんで?





おもわず身体をペタペタ触ってみた


たしか切られたはず?


切られたよね?




それに切られたはずの学生服が無傷のまま壁に掛かっている




一体何が起こったのか?


そう思っていると


「起きたか」


喋る黒猫が部屋にいた




「わっ!」


驚くのは当然だ


でも人に喋ったら絶対にいけない案件だよね


頭がおかしくなったと思われて病院行きで隔離のパターン






黒猫が言うには


「我は死を司るモノぞ?」


だそうだ


・・・どうやらまともに死ねないらしい





ついでに黒猫はイロイロと話をしてくれた





天使と黒猫はこの世界が出来た時から存在するそうだ


天使が光なら黒猫が闇


生と死


狂騒と安寧


創造と消失


お互いに干渉しあってきたそうだ




ところが最近ではその均衡が崩れてきた





文明が発達すると夜でも明るく闇が追いやられる


医療が進み人の寿命が伸びる


惑星は増えすぎた人類でも支えられる


その結果、光の側に大きく傾く





その結果、天使の力が増えた


相対的に黒猫の力が弱まった




その結果、遠くの星での戦いで黒猫は負けて逃走した


おそらくは最後には自滅しただろうとのこと


ちょっと前にその星が消滅する光が地球まで届いたから




戦争が起こり惑星が壊れる程の兵器が使われたのだろう、とのこと


天使の力は進歩だから


文明どころか兵器まで進歩させる


いや加速させる




文明を進歩させ惑星を破壊させた天使は黒猫を追って地球までやってきた


惑星を破滅させたことで天使の力は更に増した




そこで今度こそ黒猫を消滅させようと最終決戦を挑んて来た


それが先ほどの戦い




闖入者ボクにより中断させられたのが戦いの結末



ただの中学生が居ただけなのになぜ?と言いたい


・・・黒猫は答えてくれなかったけど



たぶん上位の存在ならではのルールがあるのだろう





という訳で天使の力になっている人類を何とかしたいので協力してくれと言われた


早い話、人類の滅亡だね




いやそれを人類ボクに言うか?と思った


結局のところ自殺じゃん!




断ると


「仕方がない」


と黒猫は諦めた






だったら一人、というか一匹でやればいいじゃん?と思うけど天使が怖いらしい





ただ天使がボクを狙ってくるかもしれないからしばらくは一緒にいるとのこと


・・・完全にマッチポンプだよね?




いやイロイロと話してないことがあるような気がする


これは絶対に頷いたらいけないやつだ




まあ餌代はかからないし、毛だった飛ばないし、家族には姿を見せないからと押し切られたんだけど





「ケガを直してやっただろ?」


と恩着せがましく言われたというのもある

















「おい金を出せ!」


中学校の授業が終わった放課後、不良に絡まれた


正確には同じクラスのイジメっ子だ




中学では陽キャラが幅を利かせている


正しいではなくカーストの上下で正義が決まるからだ


当然のことながら陰キャラのボクはイジメの対象だ





という訳で時々カツアゲされていた


・・・おこずかい0はさすがにキツイ





「さっさと出せって言っているだろう!」


そう言ってお腹を殴られた




顔とか見える所を殴ったり蹴ったりしないんだよね






「やれやれこんなのが我が下僕とは情けない」


そう言って黒猫が現れた





驚いて逃げる虐めっ子達


そりゃそうだろう


だって中学生だもの





ところが逃げようとしたけど見えない壁にぶつかった


そして反動で尻餅をついた




さすが黒猫


ところで今思いついたんだけど黒猫は神でいいのかな?


破壊神?


それとも悪魔?


どっちか聞くのを忘れていた





なぜだか見えない壁を叩いている虐めっ子達


そりゃ逃げれないから当然だろう


ボクだって猫が喋ったら逃げるよ



・・・猫が喋るって漫画やアニメで結構あるんだけどあれは別モノ





「我が下僕に再度問う


先の答えは『人類は滅亡すべきでない』であったが如何する?


是か否か?」




虐めっ子達が恐ろしげにこちらを見てくる


そりゃそうだ


喋る猫とお友達なんて存在自体がおかしいからな





答えは決まっている


「Noだ!」



是か否かで答えていないけどパニックになっている人間なんてこんなもの





満足げにうなずいた黒猫はボクに近寄ってきた


そしたらいきなり消えた





それを見た虐めっ子達は悲鳴を上げて逃げようとした


・・・正直、ボクも逃げたい






「ふむ?原住民の身体というのはなかなか不便だな」


そう喋りながら手を開いたり閉じたりするボク



いやボクじゃない


黒猫だよ





ボクの身体は見事に乗っ取られました



「さあ楽しい宴の始まりだ」


そう言った黒猫ボク




それを聞いて真っ青になっている虐めっ子達




そりゃそうだ


ろくなことにはならないから






その後のことは言えないし思い出したくもない





「助けてくれ!」と泣き叫ぶ虐めっ子達


飛び散る血しぶき


ゴキッと骨が折れる音


「ギャーーッ」という叫び声





その夜、両目を潰された上に骨が数十箇所折れ、「喋る猫がいた」などと妄言を吐く虐めっ子達が発見されたとだけ言っておく


いや先に全部言っちゃっているけど











「被害にあった子供たちと最後に会ったののが君だと言っている人がいるんだよ」


担任に学校の応接室に呼び出されたと思ったら警察官が居た




そりゃそうだ


虐めっ子とはいえ中学生


惨殺?ではなくてボロボロになって発見されたらさすがに警察が出てくるよね





だって救急車で運ばれたんだもの


隠ぺいは不可能ってものだ






たぶん刑事だよね?


だって制服きていないから






そして尋問が始まった


そりゃそうだ


虐めっ子達が


「佐藤にやられた」


とか言っているだろうからね





もっとも警察官だってバカではない


その日のうちにボクの家に来て帰宅していたボクの手や学生服を調べていた




ルミノール反応?だっけ?


なんか知らないけど血を検査するやつをやられた


学生服の上と下


ベルト


かばん



ボクの手や顔


ありとあらゆるものを検査された




その結果、全然反応がなくって逆に警察官の方が困惑していた




そりゃそうさ


黒猫曰く


「我は消滅を支配するものぞ?」


だそうだ




手や学生服に付いた虐めっ子達の血を隠滅するなんて朝飯前だろう





・・・ドヤ顔なのがちょっとムカついた






でもそこで諦めないのが警察官クオリティ


学校で尋問されることになった





「神様の黒猫がボクの身体に入って虐めっ子達を<ピー>しました」


なんてホントのことを言ったら確実にアウトだろう




だから


「いつものようにカツアゲされそうになったので逃げました」


と大嘘こいた





黒猫曰く


「さすが我が下僕、非、否、無を操る我に相応しい!」


と後で大絶賛された





・・・世の中、いや神様は理不尽だよね





中学校は不穏な雰囲気に包まれたんだけど逆に黒猫の機嫌はよかった


「血と恐怖こそが我に相応しい!」





・・・縁切ってもいいかな?





「キミは何者だい?」


二度目の警察官からの呼び出しでは中学校の応接室でそう問われた





警察官のはずなのにこの前の人とは違っていた


態度も尋問の内容も


おまけに目つきも





ボクが自分の部屋で黒猫と話していた内容をなぜ知っている?


ボクの姿が突然消える動画がなぜある?





いや動画があるのは担任の先生がボクが怪しいと職員室に呼んで証拠もなく責めたからだけど


前回同様に黒猫が現れて以下同文な展開になった


担任の先生は涎垂れながして「猫が、猫が」と繰り返しているそうだ






その際に見えない壁?


結界?


で先生を逃げないようにしたんだけど外から見えなくなる効果があるようだ




突然職員室から消える先生とボク


そしてその後、精神異常になった先生が見つかる


そりゃ自分が犯人だと言っているようなものだ





・・・黒猫さんよ、詰めが甘すぎなんじゃね






「交渉するなら我が下僕ではなく我とせよ」


どこからともなく黒猫が登場した




応接室のドアも窓も閉まっているよね?


一体どこから入ってきたのか?と言いたい





もっとも目の前の警察官は全然動じていなかった





喋る猫だよ?


いきなり現れたんだよ?


少しはびっくりしたらどうなんだと言いたい




公安?


一緒に日本を守りましょう?


悪い奴らは皆殺し?




なぜだか黒猫と警察官は意気投合していた


・・・絶対に出会ってはいけない二人だよね




いや出会っても勝手にやってくれと言いたい


なぜボクが日本の経済を潰そうとしている外国の手先を確保しないといけないのだろう?


拳銃を持った犯罪者相手に素手で突撃とか勘弁して欲しい


すべてボクの身体を乗っ取った黒猫がやったことなんだけど








毎日がスプラッタ


放課後になるたびに黒い車に乗せられてドナドナされる日々


世界で一番不幸な人間だと声を大にして言える







証拠を突き付けて


「あなたはスパイですね?」


って聞いても否定する人間を拳で説得とか中学生にやらすなと言いたい






景気よく拳銃を打ちまくる外国人?マフィア?の相手をさせるなとも言いたい


撃った弾丸がボクの身体をすり抜けてポカンとしていたぞ?


可哀そうに最後には全員涙目だったぞ?


撃っても死ななくて、逆に順番にボコボコにされるんだ


そりゃ心が折れるわな





スパイを囚えられた国なんか報復のために刺客を送り込んできたな


逆に指導者とそのとりまきがいる建物ごと消滅させたぞ、黒猫が!


衝撃どころか熱も光もなくただ一瞬で半径1kmくらい?の大穴ができたので世界中に衝撃が走ったぞ




世界中の混乱をよそに


「我が支配するのは虚無ぞ!ワハハハハ!」


と黒猫が笑っていたな


・・・ご愁傷様だな






すべて黒猫に身体を乗っ取られたせいなんだがすべての責任がボクになっていた


そりゃスパイを蛸殴りにして、弾がすり抜けていればそう見えるのは当然かもしれない


・・・完全に冤罪だよな







世界中から悪党認定?されていたら


「あなたは呪われています!」


とか言って緋袴の巫女が弓を射ってきた






巫女さんなんか衆人環視の中、マジもので弓矢を射ってくるんだぜ


マジで勘弁してほしい






周りの人間からは


「こっちを巻き込むな!」


って目で見られていたたまれなかったよ





・・・黒猫曰く、天使の下僕らしい





高次元の存在なので直接は手を出せない?


出したら惑星どころか銀河単位で消滅?


そりゃ手を出せないわな





・・・いや天使と黒猫が戦っていたじゃん!と思うけどあれは別らしい


一体どういうことなのか聞いてみたいけど、心の安寧のために聞いてない





という訳で黒猫のように原住民を手下にしてきたと言う訳だ






「(矢に)当たったら死ぬぞ?」


ってのは勘弁して欲しかったけどな(涙)




なんでも矢じりに天使の力が宿っているんだそうだ


道路なんかに刺さっても問題ない


いや道路に刺さる矢ってどうなんだよ、と言いたいけどさ





でも問題はそっちじゃない


天使が巫女の後ろにいるってことだ


直接これないから間接的にやってきた





黒猫がかすっただけでもやばいブツ


天使は本気だった





「やめてくれ~」


そう心の中で叫んでいたら


「うるさい!避けるのの邪魔だ!」


と黒猫に怒られた




・・・ボクは完全に被害者だと言いたい





え?


巫女はどうなったか?


警察官が拳銃で巫女を撃って終わったよ?


錯乱して街中で矢を打ちまくった罪で逮捕だね





なんで警察官が出てくるのか分からなかったけど


「これくらいのことをできなくて我の手下とは言えない」


と黒猫がドヤ顔していた




今までのどこにそんな指示というか同盟が結ばれていたのか教えて欲しいものだ






まあ捕まえても捕まえても次々に襲撃された


大体日本には神社仏閣が数百くらいあるそうだ


いや本当はもっとあったけど明治のなんだっけ?アレ?で大分減ったそうだ




いや十分多いって


なにせ刺客が数百人だから!





次から次へと巫女さんや神官?禰宜?が襲ってくるんだ


なんの隠ぺいもなくそんなことされたらボクの評判は駄々下がりだ


見た目からすると巫女さん達が正義に見えるからな




あと警察官が撃つんだけど、日本では拳銃の所持が認められていないからやらせているボクが相対的に悪になる



いや虐めっ子やら教師やらを地獄に突き落とした時点でもう評判は地の底まで下がっていたんだけどさ(涙)





そんなこんなをしていたら、「異端者!」とか言って襲ってくる人たちもいた


外国の宗教の人だよね





いや「神」とか自称していないからね?


巫女さん達が勝手に言っていたんだよ?





それなのに「悪魔退散!」とか言われてもこちらが困ってしまう


風評被害も甚だしいとはこのことだ




外国の人は過激で自分の身体に爆弾巻いて自爆してくるから始末に負えない





拳銃の弾がすり抜けるんだから爆弾だってスルーだろ?


そんなことも判らずに次から次へと自爆されるんだ


毎週のように至る所で爆発した上に被害を補償しないんだ





おかげでボクの評判さ地に付いたどころか穴掘って地の底だよ!






そんなんで世界的に有名になったら


「ワタシノクニニキマセンカ?」


と言ってくる人が増えた





日本語を喋っているけど外国人だってのがバレバレだね




警察官と一緒にやっていた悪人退治がバレたようだ


あと天使関係のことも





費用0でこんな使い勝手の良い人材がいるなら使いたいと思う人が一杯いたということだ






・・・どいつもこいつも勝手なことばかり言ってやがる





「コンナクズバカリノクニカラニゲダシマセンカ」


・・・心が動きまくりだったね




「邪魔者はわが軍が抹殺して差し上げましょう(日本語に変換済み)」


とか言われたので思わず頷きそうになった



おかげ?で各国の争奪戦、いや勧誘合戦が始まった



 


しかし一体いつになったら平穏な日々が戻ってくるのだろうか?



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よく考えたらオタクもBLもない真面目な話って初めてかもしれないです


まあそのぶんバイオレンスでR15なんですけどね

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